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日経記事;『洋上風力発電に育成策 購入価格1.5倍超に政府が来年度 再生エネ,太陽光偏重 是正』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月26日付の日経新聞に、『洋上風力発電に育成策 購入価格1.5倍超に政府が来年度 再生エネ,太陽光偏重 是正』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『政府は、太陽光に続く再生可能エネルギーの柱として風力発電の育成に乗り出す。電力会社に買い取りを義務づけている風力の価格を来年度に引き上げる

。海に風車を置く「洋上風力」向けに高めの専用価格を新設し、陸上風力向けの1.5倍~2倍とする見込み。

民間投資が集中している太陽光向けの価格は同時に引き下げ、風力にも投資を振り向けることでエネルギー源を多様化する。

政府は年内にエネルギー基本計画を策定する方針だ。将来、原発をどの程度まで新増設できるか不透明な中、地球温暖化対策を進めつつ必要な電力を確保するためには再生可能エネのバランスある育成が欠かせない。

11月上旬に経済産業省が専門家の研究会を立ち上げて検討に着手。国内での実証試験や海外事例をもとに、洋上風力の建設コストや発電効率など、価格設定に必要なデータを集める。新たな買い取り価格は、経産省に設置された別の委員会で来春までに最終決定する。

政府は2012年7月、再生可能エネの買い取りを電力会社に義務づける「固定価格買い取り制度」を導入した。風力の買い取り価格は1キロワット時あたり22円(税抜き)。陸上の風車建設を想定した価格だったため、設備の建設コストが余分にかかる洋上風力では採算が合わず、民間事業者の参入は進んでこなかった。

同様の買い取り制度がある欧州では、洋上風力向けの価格は陸上とは別に設定されており、洋上の価格が陸上の1.5~2倍程度。このため日本でも、洋上向けの優遇価格は陸上の1.5~2倍にあたる30~40円台を軸に調整が進む見込みだ。

日本の固定価格買い取り制度では、初年度に太陽光発電で有利な価格が付いたこともあり、これまでに国から認定を受けた発電設備の9割以上が太陽光に集中。

風力は陸上での適地が北海道や東北地方などに限られるうえ、環境影響評価(アセスメント)に時間もかかり、導入は進んでいない。

欧州では風力が発電電力量全体の2~3割を占める国もあるなど、再生可能エネルギーの主役になっている。日本国内では、風力が発電電力量に占める比率は0.5%。再生可能エネすべてを合計しても1.6%だ。

強い風が安定して吹く洋上での風力発電は、長期的にみれば導入の潜在力が陸上よりも大きいと考えられている。

日本でも丸紅などが茨城県沖で出力24万キロワットの大規模な洋上風力発電を計画しており、早ければ16年の稼働を目指している。来年度から有利な買い取り価格が設定されれば、ほかにも民間企業の参入が相次ぐ可能性がある。』


環境・エネルギー事業分野は、今後、国内企業が世界市場で勝ち組になって、新規に成長させていくべき重要分野の一つになります。

この分野には、色々な切り口があります。この中で、再生可能エネルギーは、CO2排出量の抑制とエネルギー調達を可能にするものになります。

現在の国内市場で代表的なものは、太陽光発電です。政府の買い取り価格が高いのと、参入障壁が、技術的に最も容易になっており低いことによります。

太陽光発電の最大の弱点は、気象環境に依存することであり、太陽光の照射時間によって発電量が変動することにあります。

中東の砂漠であれば、ほぼ1年中太陽光が照射されますので、効率的な太陽光発電が可能になります。

日本の中には、1年中安定して太陽光が1年中照っている場所はありません。太陽光発電のデメリットは、発電量が天候によって左右されて、安定しないことにあります。

太陽光発電事業者は、このデメリットをカバーするため、蓄電池と組み合わせたシステム運用をしています。

太陽電池の性能は向上していますので、今後、もっと高性能の発電効率を実現する装置がでてくるのは間違いありませんが、天候に左右される状況は残ります。


再生可能エネルギーの中で、最も安定した形での発電を可能にするのは、地熱発電と風力発電です。

地熱発電の場合、多くの場所が温泉施設の近くだったり、国立公園内にあることで、関係者との調整や環境影響評価(アセスメント)などに多くの時間とコストを要します。

風力発電の場合、陸上のものはやはり環境影響評価(アセスメント)をしっかりと行って、近隣住民などの健康などの確認を要することなど、国土が狭い日本では適地が少ないのが実情です。

これらの視点からみますと、本日の記事にあります洋上風力発電は、安定した再生可能エネルギー源として現実的なやり方の一つになります。

洋上風力発電の自然環境は、陸上と異なって数段厳しいものになりますので、現時点では発電コストも高くなっています。

しかし、日本のように周りを海に囲まれた国では、洋上風力発電は太陽光発電と比べて、いつでも安定的に発電できることで、より実用的な再生可能エネルギーになります。

高信頼性かつ、高耐久性の洋上風力発電を実現するには、多くの技術的課題があります。国内企業は、素材や部品、関連商品の提供能力が優れていますので、洋上風力発電の実用化の動きが具体的になれば、必要な開発が一気に進むことは確実です。

政府が本日の記事にありますように、洋上風力発電の買い取り価格を高めに設定して、実用化の動きを加速させることは大きな意義があります。

オールジャパン体制で、洋上風力発電の開発・実用化を実現できれば、国内企業は世界市場に当該事業を売り込めることになります。

どの関連国内企業にとっても、世界市場で洋上風力発電の新規事業機会を作ることができます。国内でしっかりと実用化のためのノウハウ蓄積を行っていけば、世界市場でナンバーワンになれる可能性が高くなります。

現在、多くの事業者が太陽光発電市場に参入しています。洋上風力発電事業にも、多くの事業者が参入するようになれば、競争が起こりますので、より安く、高効率、かつ高耐久制をもつ洋上風力発電が実現します。

国内企業が切磋琢磨して、世界市場でナンバーワンの洋上風力発電装置を開発・実用化することを大いに期待します。

素材や部品メーカーなどにも、新規事業機会が生まれます。差別化・差異化を可能にする技術・商品をもつベンチャー・中小企業にも多くの事業機会をもたらします。

「必要は発明の母」です。

廉価なエネルギー源を必要とする日本にとって、洋上風力発電や陸上風力発電を低コストで実用化することは、貴重なエネルギー源を提供することだけでなく、当該技術・装置・運用ノウハウを海外市場に輸出できることを意味します。

多くの国内企業が洋上風力発電事業に参画して、早期に実用化することを期待するとともに、注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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