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丹多 弘一
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山本 雅暁
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閲覧数順 2016年12月04日更新

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日経記事;『かんぽ、システム投資2000億円 生保最大級、郵政上場にらむ』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月13日付の日経新聞に、『かんぽ、システム投資2000億円 生保最大級、郵政上場にらむ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本郵政グループのかんぽ生命保険は約2千億円を投じ、保険の契約や保険金の支払いに使うシステムを刷新する。投資額は国内の生保で最大規模となる見込みだ。

これまでは民営化の方向性が定まらないなかで大型の投資を控えてきた。2015年にグループの株式上場をにらみ民間の生保よりも見劣りするシステムを強化し、効率性や営業力を高める。

持ち株会社の日本郵政が株式上場する予定の15年までに、総額2千億円を投じる。来年2月にまとめる中期経営計画の柱にする。顧客情報の管理などに使う基幹系システムや保険金の支払いシステムを整備する。

基幹系システムの開発も見直す。従来はNEC、日本IBM、日立製作所の3社が担当していた。それぞれが作ったシステムを組み合わせていたため不都合も多く、今回の投資を機に日本IBMに一本化する。

営業力を高めるため、渉外担当の社員には顧客の元に出向くときに使う新たな携帯端末を配る。かんぽ生命の保有契約件数は旧日本郵政公社時代に5千万件を超えていたが、足元では約3700万件まで減っており、テコ入れが課題だった。

現場で顧客情報を聞きながら保険の試算や提案をできるようにする。すべての資料を打ち出してから顧客を訪問するなど非効率だった営業を改める。新端末は10月から、かんぽ生命の社員に配布し、今年度中に郵便局の保険担当者にも配る。

かんぽ生命では昨秋に約10万件の保険金支払い漏れが発覚したが、システム対応の不備が原因の一つとなっていた。新システムでは顧客が出した書類をデータとして読み込み、機械的に2重チェックする体制に改める。京都の事務センターで来年4月に導入し、同10月までに全国に広げる。


2012年10月1日に「郵便局株式会社」と「郵便事業株式会社」は会社統合により、日本郵便株式会社」となりました。そして、「日本郵便株式会社」、「株式会社ゆうちょ銀行」、「株式会社かんぽ生命保険」、「日本郵政株式会社」の4社からなる新たな「日本郵政グループ」が発足しました。

この日本郵政グループが、2015年に株式市場に上場される計画になっています。株式上場されますと、他の一般企業と同じように、株主から事業・収益拡大を要求されると共に、経営内容の可視化や合理化、及び経営効率向上を常に求められるようになります。

日本郵政グループは、すでに郵便や生命保険などの事業分野で、同業他社と激しい競争にさらされており、より高効率な事業活動をしている他の物流企業や生命保険会社に顧客を奪われている状況になっています。

日本郵政グループに対しては、今まで親しまれ、かつ日常生活を支えてきた「郵便局」に代表されるものにある種の安心感・信頼感をもっている人たちがまだ数多く存在しています。

日本国内の多くの人たちが、「郵便局」に足を運び、郵便物や送金などの業務サービスを受けています。

しかし、民営化後の日本郵政グループの経営活動をみていますと、他の民間企業と同じような経営効率向上を目指してきたかという視点でみますと、異なった状況になっているところがあります。

他の民間企業と比較すると、顧客満足度、経営効率などで弱い部分が見受けられます。

この結果、郵便事業や生命保険事業は、人口減少や電子メールおよびインターネット活用増加などによる郵便物数の減少、あるいは、競合他社への顧客流出による生命保険者数の減少などにより収益低減状態になっています。

日本郵政グループが株式上場されますと、収益低減状態から抜け出して、収益拡大に展開しないと株主から支持されません。

上場している企業は、事業・収益拡大することで株主や社会から評価されます。

本日の記事は、日本郵政グループの中のかんぽ生命保険が、2000億円の巨費を投じて、コンピュータシステムを一新することについて書いています。

新システム開発・実用化を委託するITベンダーは、日本IBMになるとのこと。今までのコンピュータシステムは、NEC、日本IBM、日立製作所の3社に発注していたため、インターフェースや使い勝手などで不効率さがあったとされます。

一貫したコンピュータシステムをもっていない企業では、同じようなことが発生しています。コンピュータシステム導入時に入札して、一番安い提示額を出したITベンダーに発注することで、企業の中に異なったITベンダーのシステムが存在するとこの種の問題は良く起こります。

今回のかんぽ生命保険の新コンピュータシステムは、スクラップアンドビルド方式で一新しますので、顧客側が要求仕様を明確に日本IBMに出せば、かなり使い勝手の良いシステムになるはずです。

また、本日の記事では、かんぽ生命保険の営業担当に、タブレット端末のような携帯端末をもたせて、説明資料の提示や各種営業行為の電子化を進めるようです。

企業組織の中から、書類に関わる業務をなくして、電子化すると一気に合理化が進みます。電子化を実現するには、合理的なワークフロー(業務フロー)確立が必要不可欠なことによります。

私は、ITやコンピュータシステムの専門家ではありませんが、今まで中小企業の電子化、IT化を支援した経験でいいますと、経営の電子化・IT化は効率向上につながります。

客観的な情報やデータの取得を可能にし、当該情報などにもとづく経営判断や決定を可能にしたり、不要な仕掛在庫の圧縮や中間コストの削減、顧客との距離の短縮化、不要業務の見直しと人員再配置や削減などの効果をもたらします。

日本郵政グループが、かんぽ生命保険だけでなく、他の関連事業のIT化やシステム化を徹底して行えば、経営競争力の向上につながります。

日本郵政グループは大きな事業体ですので、各企業がIT化やシステム化を徹底して行えば、競合他社との競争が激化してさらに良質な商品やサービス提供が可能になります。

その結果、国内関連企業の競争力向上につながります。

中小を含む国内企業は、もっとIT化やシステム化を進める必要があります。クラウド活用やパソコン、スマートフォン、タブレット端末などを有効に活用すれば、今まで以上に低コストでの開発や維持運営が可能になります。

また、海外の競合他社は、国内企業よりIT化やシステム化を行っているところが多くいることも認識・理解する必要があります。

未熟なIT化やシステム化は、競争力の弱体化につながることになると理解する必要があります。

政府や自治体などの行政機能も同じです。紙文化を見直して、業務の電子化やIT化・システム化を進めれば、行政効率は飛躍的に向上するとともに、国民・住民に対するサービス向上、業務コスト削減、大規模災害時での行政インフラの早期復旧なども可能になります。

これらの点も踏まえて、官僚的とされるかんぽ生命保険の新システム化の動きを注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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