【シニア起業コラム】第六回 「起業の際のお金の話 ライフプランニング編2」
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こんにちは。当社は50~60代という、定年前後での起業をソフトとハードの両輪で支援している会社です。
ソフト面においては起業・経営の事務をサポートしているほか、さらには事業拡大の支援もしているため、
毎月100名規模の起業家交流会『銀座アントレ交流会』を開催し、交流・マッチングを行っております。
また、法律面、法令や官公庁への対応などを含む情報発信、経営のサポートもしています。
一方、ハード面においては、銀座と東京でレンタルオフィス『銀座アントレサロン』『東京アントレサロン』を
4店舗運営し、現在 約800社の起業家のみなさんに事務所としてご利用いただいています。
このコラムでは50~60代の方を中心とした起業の現状や、起業をする上でのポイント、注意点などを
ご案内していきたいと思います。
前回は、起業の際のお金の話のなかで「ライフプランニング」についてお話しを致しました。
今回はライフプランニングの細かい「ケース別の収支計算」についてお話しします。
■細かいケース別の収支計算
「ケース1 会社に勤め続け、60歳を越えても再雇用された場合」
家族構成:
夫、妻、子供2人の4人家族
【収入】
夫の収入:
54歳の時点まで600万円ですが、55歳の時に役職定年で550万円に減少します。
その後、60歳の時に退職金が2000万円支給されますが、再雇用により給与は300万円程度になり、
65歳で会社を退職します。
65歳以降に「その他」として年金200万円の収入があります。
妻の収入:
パート代を想定して、今後も120万円で推移すると仮定しています。
世帯収入:
夫の収入と妻の収入を合算したものです。
表では、定年退職とその後の再雇用により、550万円の年収が300万円に下がっています。
しかし、実際には会社によって相当違うため、場合によっては3分の1程度(200万円か、それ以下)
になることもあるので、事前に確認することをおすすめします。
また、退職金も企業によっては、一括で受け取るのか、年金として受け取るのか選択が可能です。
【支出】
今回の表では支出を細かく計算をしています。
内訳は、生活費、住宅ローン、教育費、自動車ローン、保険料、各種税金、趣味・娯楽、その他、
と分けて算出しています。
生活費・住宅ローン・教育費・自動車ローン・保険料:
今回の数値は、総務省の『家計調査年報』や一般的なデータに基づいた支出です。
子どもの高校入学時、大学入学時には、ともに入学金や施設利用料などの出費もあります。
各種税金:
これらも総務省の『家計調査年報』や一般的なデータに基づいた数値です。
所得税、住民税、社会保険料の3つを合わせ、各種税金として算出しています。
年収をもとに所得税や住民税、社会保険料が決まります。なお、退職金にも税金がかかります。
趣味・娯楽:
旅行、ゴルフなど各種の娯楽を想定しています。
その他:
通信費や何らかのセミナーの授業料などを想定しています。
上記を踏まえると、収支が算出できます。
このケースでは、50歳を迎えた年に1万円の貯金ができることになり、
だいたい収入と支出が釣り合っている状況です。そして53歳以降、貯蓄額が減り始めます。
私立大学に通っている第1子にはアルバイトをしてもらったほうがいいかもしれません。
そして60歳の時に受け取った退職金で一息つけるようになります。
また、61歳、62歳の時は第2子が大学へ通うため卒業まで支出が続きますが、
その子が就職してくれればまた一息つけるようになります。
いかがでしょうか。
この事例のように細かくプランニングすることで、今後の見通しが立てやすくなります。
そして、事前に対策をたてることができるようになります。
資金を長く計画的に使うためにも、事前に見通しをたて対策を講じていくことが大切です。
一度、ご自身の状況と照らし合わせて作成されてはいかがでしょうか。
その際はより細かくプランニングしてもいいかもしれません。
毎月の支出を細かく記入し、リスクを洗い出したうえで結果をご家族で検討してみてください。
次回は、「早期退職し、起業するケース」の収支計算についてお話したいと思います。
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