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日経記事;『店頭で服選び、サイトで購入 スマホで垣根なく』に関する考察

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経営戦略 インターネットマーケティング

皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月28日付の日経新聞に、『店頭で服選び、サイトで購入 スマホで垣根なく』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『衣料品販売でインターネット通販と店頭販売を連動させる試みが広がっている。通販専業のベンチャー企業が人気商業施設に相次ぎ出店。紳士服の青山商事は店頭で測定したサイズを登録すればネット上で簡単に品選びができるようにした。

スマートフォン(スマホ)を活用したネットと店舗をつなぐサービスも多様化。店頭で品定めしてからネットで気軽に購入できるため、消費者にも受け入れられ始めている。

「ヴァンキッシュ」を展開するせーのは来店するだけでネットでも使えるポイントが加算されるサービスを始めた。

東京・表参道の商業施設「東急プラザ表参道原宿」内で営業する「ユーモア・ショップ バイ エイ・ネット」。店内には「ツモリチサト」など人気ブランドの衣料や雑貨が並ぶ。

同店はネット通販の「ユーモア」を運営するウィット(東京・江東)が昨年春に開業した初めての実店舗だ。

来店した女性会社員(39)は「自宅のインターネットでも買えるので、購入をあせらずに服選びできる」と服選びに夢中になっていた。

ウィットが実店舗を開いたのは「当社のサイトを見ていない多くの消費者にブランド名を浸透させる」(同社)狙いからだ。東京だけでなく大阪、京都、福岡など5都市に相次ぎ出店し、10月には広島にも開業する。

店頭のレジ前にはタブレット端末「iPad(アイパッド)」を置き、自社の通販サイトを表示。店頭でなくてもネットでいつでも購入できることをアピールし、店舗とサイトの両方を使う常連客を増やす。

衣料品の通販サイト運営のウサギオンライン(東京・渋谷)も6月、ルミネ有楽町(東京・千代田)に初の実店舗を開設した。当初は2カ月間限定の予定だったが、予想以上の効果があったため営業を継続している。

一方、衣料店チェーンも店舗とネット事業の相乗効果を狙う「オムニチャネル」と呼ばれる戦略を強化する。紳士服チェーン最大手の青山商事は店舗と自社の通販サイトで顧客の体格の情報を共有する「マイサイズ」サービスを開始した。

店舗でウエストや首回りなどのサイズ情報を登録すれば、サイトでは自動的に自分の体格にあった商品が表示される仕組みだ。「サイズに迷いながら検索する手間を省く」(同社)ことでネット販売を拡大する戦略だ。

ユニクロもネットとリアルの店舗の連動に知恵を絞る。このほど店頭に並ぶ商品のバーコードをスマホで読み込むと、自社の通販サイトで商品紹介ページを簡単に閲覧できるサービスを始めた。

衣料品店「ヴァンキッシュ」を展開するせーの(東京・目黒)は無線LAN(構内情報通信網)の「Wi―Fi(ワイファイ)」技術を活用し、専用アプリの入ったスマホを持って店内に入るだけでポイントがたまる仕組みを設けた。ポイントは店舗とネット通販の両方で使え、双方の需要増につながるとみる。』


国内の小売市場は、国内の労働力の核となる15歳以上65歳未満の生産年齢人口の減少により、全体としてその市場規模が縮小し続けています。

この市場環境下の中で、BtoCのインターネット通販事業は成長し続けています。本日の日経新聞の別記事にありますように、経済産業省が2011年(平成23年)に発表しました、「電子商取引に関する市場調査報告書」をみますと、以下のようになっています。なお本調査報告書は、下記Webサイトで閲覧できます。

URL; http://www.meti.go.jp/press/2012/08/20120828002/20120828002-4.pdf

国内のBtoCのインターネット通販事業(電子商取引)の市場規模は、2011年度で84,590億円であり、EC化率(ネット通販の売上比率)は、2.83%でした。

2007年度の市場規模は、53,440億円で、EC化率は1.52%でしたので、4年間で31,150億円増加し、年間平均成長率は、約112%になります。

業種別にみますと、2011年のBtoCのネット通販市場規模の拡大に寄与した業種として、対前年比の観点でみると、「医薬化粧品小売業」(対前年比134.6%)、「衣料・アクセサリー小売業」(対前年比128.6%)、「食料品小売業」(対前年比122.0%)などの業種は対前年比が大きく、順調な成長を遂げていることになります。

同じ調査報告書をみますと、総合小売業のネット通販市場規模は、2011年度で17,820億円で金額の絶対値は、大きいものになっていますが、対前年比の成長率は110.6%で上記業種に比べると低くなっています。

EC化率の視点でみますと、総合小売業は4.74%と他の業種に比べて高くなっています。上記高成長の業種のEC化率は以下の通りです。

・衣料・アクセサリー小売業;1.12%
・医薬化粧品小売業;3.64%
・食料品小売業;0.85%

本日の記事にあります、衣料・アクセサリー小売業は、EC化率の視点からも今後の成長の伸びしろの大きさがあります。

衣料のネット通販専業事業者は、更なる知名度アップと売上拡大を狙って、実店舗をファッションの先端地域にリアル店舗を開いてネット通販事業との相乗効果を実現しようとしています。

家電量販店の場合は、多くの顧客がリアル店舗で商品を品定めして、ネット検索して最も安いネット通販事業社から当該商品を購入するケースが増えています。

このため、家電量販店最大手のヤマダ電機などがリアル店舗事業の収益減少問題に直面しています。

衣料の場合は家電商品と異なった状況になっています。衣料品自体が、ネット通販であれ、リアル店舗であれ、その店からしか買えない商品がある場合、顧客は最終的にどちらかの方で購入しますので、家電量販店が直面する問題は起こりません。

今後も多くのネット通販事業者が、衣料品を取り扱うようになるとみています。ネット通販事業者が、リアル店舗をもって集客拡大を図れる可能性は高いものになっています。

また、ユニクロや青山商事などの大手衣料のリアル店舗事業者も、ネット通販やネットを活用した情報発信で、顧客の取り込みを図っています。

記事にありますオムニチャネルは、すべて(オムニ)の販路(チャネル)を意味しており、ネットやリアル店舗などのすべての販路を活用して売ることになります。

メーカーも、オムニチャネルで自社商品の販売拡大を図りつつあります。中小企業でもネットによる情報発信やネット通販の事業で売上拡大を実現するところが出ています。

他店でも買える商品を扱っているリアル店舗事業者は、ネット通販の影響をまともに受けますので、創意工夫して店の魅力作りや徹底的な差別化・差異化を実現するやり方を実施していく必要があります。

各業種でネット通販の存在感は増す一方ですので、リアル店舗事業者やメーカーがネット上での情報発信やネット通販活用を巧みに行わないと、集客や事業拡大が難しくなる事業環境になっています。

このことを理解して、販路開拓・集客を行なうことが重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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