【住宅の安全性能を考える】-1 - 新築住宅・注文住宅 - 専門家プロファイル

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【住宅の安全性能を考える】-1

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こちらのコラムにも合わせてアップします。

【住宅の安全性能を考える】 (初出 住宅新報2013年3月19日号) 

(原稿が長いので、段落毎にアップします。)

 

     地震・津波・放射能。今回の大震災では、安全と思っていたことの

     もろさ、危うさを深く心に刻むこととなりました。身の廻りの安全

     性が、どういう根拠で決められ、十分信頼できるものなのか、その

     ことに関心が高まっています。住宅はどうでしょうか。その安全性

     の根拠と信頼性について振り返ってみたいと思います。まず前半で

     は地震について考えます。後半では対照的に、長い時間経過の中で

     問われてくる安全性について考えます。シックハウス、住み手の高

     齢化、そして建物の老朽化の3点です。

 

1. 地震に対してどの程度安全か?・・耐震基準の妥当性  

 「どんな地震にも耐えうる絶対安全な家をつくってほしい。」誰もが思う願いでしょう。それでは、現在日本の住宅がそうできているかといわれると、答えはNoです。今回の原発事故では「想定外」という言葉が繰り返し語られましたが、技術的な安全性とはあらかじめ「想定」された危険に耐えられることを意味し、「想定」を超える事態には、必ずしも安全ではありません。それでは、建物の耐震基準はどんなことを「想定」してつくられているのでしょうか? また、その「想定」は妥当なのでしょうか?

  戦後大きな地震があるたびに耐震基準は改定されました。そして宮城県沖地震(1978年M7.4、震度5)を教訓に1981年に施行された「新耐震基準」は、現在も耐震設計の基本となっています。その特徴は、人命を守ることを最優先とし「巨大地震でたとえ建物が使えなくなっても仕方がない、ただし人が下敷きになることは防ごう」ということが主眼になっています。概ね震度5強までならば地震後も建物は使えますが、6強では建物は傾き、部分的に直すかまたは全面建て直しが必要になる可能性が出てきます。壊れることも視野に入れ、壊れ方に着眼した基準なのですが、なぜもっと強くつくることを義務づけないのかというと、耐震基準を厳しくしすぎると建設費が高くなり、現実的でなくなるからです。 1995年の阪神大震災、そして今回の東日本大震災では「新耐震基準」から見て「想定外」の被害はありませんでした。人命優先を根本にすえ、耐震性と経済性をバランスさせた「新耐震基準」の妥当性が確認され、現在も有効な基準となっています。

 なお阪神大震災後、一般の建物に比べて簡便な基準で作られてきた木造住宅については、建物の端部に壁や筋交いがないと地震に弱いことため、その部分を補強する基準が加わりました(2000年)。また、壊れることも視野に入れた「新耐震基準」よりさらに高い耐震性能を住宅にもたせれば、それに応じた高い等級を得られる法律ができました(耐震等級)。等級が高くなると高い安全性能を得ることができるとともに、保険料その他の優遇が受けられます。 (2000年)。

 さて、阪神大震災では多くの建物が倒れ人が亡くなりましたが、倒壊した建物のほとんどが、手抜き工事か、「新耐震基準」ができる前に建てられた古い建物でした。そこから、手抜き工事を防ぐために中間検査の実施義務など厳しい規則が生まれました。そして既存建物の耐震性能を高めるために行われるようになったのが「耐震改修」であり、その普及のために、行政は様々な補助政策をしています。もしお住まいの家が「新耐震基準」以前、すなわち1981年以前の基準で建てられたのであれば、「耐震改修」をお考え頂きたいと思います。

 

(つづく)

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