日経記事;『スマホゲーム、海外に活路 現地に開発拠点』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『スマホゲーム、海外に活路 現地に開発拠点』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月4日付の日経新聞に、『スマホゲーム、海外に活路 現地に開発拠点 スクエニ、インドネシアで DeNAは20本投入』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ゲーム各社がスマートフォン(スマホ)向けゲームの海外展開を急ぐ。スクウェア・エニックス・ホールディングスやバンダイナムコゲームスは現地開発体制を整備。

ディー・エヌ・エー(DeNA)は今年度中に20本のスマホゲームを海外に投入する。欧米企業に比べて日本勢は海外展開が遅れていた。日本国内は過当競争が激しくなっており、成長が見込める海外で巻き返しを狙う。

世界で先行する英キングのゲームは日本でも人気が高まっている。

スクエニはこのほどインドネシアのスラバヤにスマホゲームの開発拠点を開設した。開発人員を中心に約30人の従業員を現地で確保。

当面は日本で開発したゲームを現地語に翻訳するが、今後は現地で新作ゲームを開発したり、他社ゲームの現地語対応や運営を代行する業務を手掛けたりする方針だ。

インドネシアは人口が約2億4000万人で今後の所得向上も見込めるほか、日本のゲームコンテンツの人気が高く有望市場と判断した。同社は韓国や中国でもゲームを配信するが、まだ進出企業が少ないインドネシアで先手を打つ。

バンダイナムコゲームスは年内にも英仏など欧州15カ所の販売拠点に開発機能を持たせ、スマホゲームなどを開発する。セガは欧米で総勢100人の開発体制を整え、英国の拠点ではスマホゲーム専用の開発スタジオを設けた。

DeNAは2014年3月期中に米国拠点で開発したゲームなど計20本を配信する。グリーも年内に5本を海外に投入。いずれも従来型の携帯電話向けゲームが主力だったが、米国拠点を軸にスマホ向けを開発し、需要取り込みを急ぐ。

GMOインターネットグループは韓国の無料通話・チャットサービス「KaKao」向けで、ロールプレイングゲームなど数タイトルを年内に投入する。

米調査会社のIDGによると、スマホゲームの世界市場は12年に約8000億円だったのが、17年までに約1兆7000億円に成長する見通し。欧米市場では英キングやフィンランドのスーパーセルなど海外勢が先行している。

日本勢は12年時点で約2000億円とみられる日本市場に依存。従来型携帯向けに注力していたため、海外のスマホ向けゲームの開発に後れを取っていた。日本勢はコンテンツ製作やゲーム内課金のノウハウで優位性が高いとされ、欧州勢を追い上げる。

日本ではガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」が累計ダウンロード回数1800万回を超える大ヒットとなり、過去1年で急速に市場が立ち上がった。

ただ国内競争は激化しており、収益確保が難しくなっている。セガなど15社が顧客獲得のために連携する動きも出た。』


本日の記事は、ゲームソフト企業がスマホやタブレット端末上で動くゲームソフトの開発・実用化に向けて、海外に開発拠点を設ける動きについて書いています。

海外に開発拠点を設ける理由は、海外顧客・市場を取り込むためです。記事にありますように、国内ゲームソフト市場は、少子化により年々縮小していくことは明確です。

スマホやタブレット端末は、世界共通仕様で商品化されていますので、国内ゲームソフト企業は、従来の携帯電話用に開発・実用化してきたソフト商品と異なった政策で事業展開しないと事業規模が縮小し続けることは明確です。

現在の国内ゲームソフト市場は、年間売上2000億円とされます。この市場は、上記しましたように少子化で小さくなることになります。しかも、従来の携帯電話市場も急激に縮小しています。

必然的に市場が拡大している、スマホやタブレット端末用のゲームソフトの開発・実用化を進めるとともに、国内市場だけでなく海外市場を開拓することは、事業拡大の視点から合理的な動きです。


昨年後半から、中小を含む国内製造業者の海外市場開拓の動きが、今まで以上に活発化している印象をもっています。

差別化・差異化可能な技術・商品を持っている製造業者が、国内市場に特化していたら事業拡大が難しくなっていることを実感していることによります。

製造業の場合、基本的には、進出先の顧客の要求仕様・機能・性能・価格に合った商品の開発・生産を行なうことにより、収益拡大を実現できます。

中小企業の場合、最初から自前の開発・生産拠点を海外にもつことは、失敗するリスクが高くなりますので、お勧めしていません。

中小企業白書をみますと、海外に工場建設などの投資を行なった多くの中小企業が、数年後に撤退したり、廃業する実態が書かれています。

海外投資に失敗する理由の中で、最も多いのは、販路開拓・集客の失敗です。

従って、私が中小製造業者から海外進出の相談を受けた場合、最も多くアドバイスしていることは、まず国内工場で造る部品や商品の輸出事業から行なうことです。

現在は、多少の円安状況にありますので、輸出事業の採算性が向上していることも当該事業の後押しになります。

海外市場開拓が初めての中小製造業者は、輸出から始めて海外市場の販路開拓を行なって、販路構築や集客方法、あるいは、顧客の要求仕様・機能・性能・価格を実感していくことが重要であり、次の海外事業拡大につながります。

国内から輸出する場合、代理店、輸入商社、現地販売会社、特約店などを現地の状況に合わせて活用することになります。

海外に開発・生産拠点をもつことは、輸出事業の次のステップになります。


ゲームソフト事業の場合、海外展開は製造業とは異なります。ゲームソフトを動かすプラットフォームは、世界市場で売れていますスマホやタブレット端末になります。

これらの電子機器のOSは、ほとんどがアンドロイドかiOSになります。ゲームソフト企業は、共通の基盤となる基本的なゲームソフトを作れば、どちらか、あるいは両方のOS上で動く世界市場向けソフトを提供できるようになります。

もちろん、各国別にゲームソフトを売るには、現地語対応や当該国に合った商品とする必要があります。

本日の記事にありますように、スクエニはこのほどインドネシアのスラバヤにスマホゲームの開発拠点を開設したのは、このためです。

インドネシアの人口は、2.4億人であり、今後も当分の間人口増加が見込まれます。

ゲームソフトの販路開拓は、製造業に比べて容易です。スマホやタブレット端末自体が販売インフラとなっていることによります。

顧客の琴線に触れたゲームソフトであれば、顧客はいつでもどこでもスマホやタブレット端末の、インターネット通販機能を利用して当該ソフトを購入します。

ゲームソフト企業は、顧客の要求仕様・機能・性能・価格に合った商品を出せば、インターネット上でどこでも売れることになります。

従って、世界市場で通用するゲームソフトの開発・商品化が重要になります。

日本国内では、ソフトウエアエンジニアが不足しています。特に、ゲームソフト業界では、ソフトエンジニアの奪い合い状態になっています。

国内ゲームソフト企業が、海外に進出して、開発拠点を設けることは合理的です。開発人材確保と、現地に適したゲームソフトの開発のため必要になります。

最近では、ゲームソフト以外に分析用途のソフトや各種業務用ソフトを扱っているソフト企業の海外進出が加速しています。

ソフト業界は、製造業界にある海外投資からの失敗リスクが低いことから、ソフト企業から海外進出の相談を受けた場合、通常、積極的に行なうことを勧めています。

本日の記事は、中堅・大手企業の海外進出の動きについて書いています。ベンチャー・中小企業も同じように、積極的に海外需要を取り込むための事業展開が世界市場を取り込むために必要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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