日経記事;『生産人口 8000万人割れ 3月末時点 総人口4年連続減、自然減最大に』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『生産人口 8000万人割れ 3月末時点 総人口4年連続減、自然減最大に』に関する考察

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皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月29日付の日経新聞に、『生産人口 8000万人割れ 3月末時点 総人口4年連続減、自然減最大に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

 
『総務省が28日発表した住民基本台帳に基づく3月末時点の人口動態調査によると、日本人の総人口は1億2639万3679人と、4年連続で減少した。死亡数が出生数を上回る自然減が過去最大を更新したことが響いた。

15~64歳の生産年齢人口は7895万7764人と、初めて8000万人台を割り込み、全体の62.47%まで縮小した。生産年齢人口の減少は日本経済の潜在成長率を押し下げる要因となる。

住民基本台帳の人口は3月末時点で住民票に記載している人数。今回調査から3カ月を超えて日本に滞在する外国人が対象に加わった。

日本人と外国人を合わせた総人口は1億2837万3879人、生産年齢人口は8062万6569人となる。働き手として外国人が一定の役割を果たしていることがうかがえる。

日本人の総人口は前年より26万6004人減った。下げ幅は最も多かった前年を上回った。6年連続の自然減は22万6118人に達した。出生数は102万9433人と、過去最低を更新した。死亡数は125万5551人と、12年ぶりに減ったものの、差し引きでマイナスになった。

生産年齢人口の割合は62.47%で、前年比で0.85ポイント低下した。過去最大の縮小幅だ。年齢階級別の集計を1994年に始めたころと比較すると、7.18ポイント減。約20年間で764万人の労働力が失われた計算になる。

高齢化が進み、65歳以上の老年人口は3083万4268人と、3000万人台に乗った。人口割合は24.4%に広がった。前年からの拡大幅は0.97ポイントと最大だった。

東京、名古屋、関西の三大都市圏の人口は全体の50.88%。名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)は初めて減少した。39道府県で人口が減り、秋田、青森、福島の3県は減少率が1%を超えた。

。。。。


高齢化とともに生産年齢人口が減り、働き手の確保も大きな課題だ。三菱総合研究所は、生産年齢人口がこのまま減り、労働投入が減少すると、潜在成長率を12~30年度の平均で0.4ポイント程度押し下げると試算する。

同研究所の武田洋子チーフエコノミストは「量と質の両面からの労働力の底上げが求められる。女性や高齢者の活用を進めるとともに、若者に職能を向上させる機会を与えるなどの工夫が必要だ」と指摘する。野村証券の木下智夫チーフエコノミストは「ビザ(査証)の発給要件の緩和などで外国人労働者を受け入れる努力も重要だ」という。』


何度か本ブログ・コラムで述べていますように、人口は、その国の経済力や市場規模を測る重要なものさしの一つになります。

かって、人口が多いことは、貧困国では重荷であり、人口抑制が必要とされていました。近年では、中国が経済発展を優先させるため、人口増加を抑制するため、一人っ子政策を取っています。

しかし、人口、特に15~64歳の生産年齢人口は、その国の市場規模や経済発展を予測するための重要な意味をもっており、当該人口の大きさが市場規模や成長性を示すものになっています。

生産年齢人口の減少は、市場規模の減少を意味しており、経済発展を阻害します。日本の生産年齢人口減少は、国内経済の弱体化を意味します。

フランスは、第二次大戦後人口減少に直面しました。人口が国の力の源であると政府や国民が共通認識をもっていたため、大戦後の財政状態が悪い中でも、子どもの出生数を増やすため、さまざまな支援策を継続して行なってきました。

フランスの人口は、現在増えつつあります。1965年に約5000万人であった人口が2011年では、6543万人となっています。

日本は、官民一体となって人口増加に取り組む必要がありますが、男性中心の組織体であることも影響して、危機感や対応の仕方が遅いと認識しています。

本日の記事では、高齢者人口が増えているので、医療福祉のコストが上昇し続けており、その抑制策が必要との観点から書かれています。

確かに、医療福祉のコスト削減は必要ですが、同時にあるいはもっと重要なことは、所得を稼ぎ出す生産年齢人口を増やす施策を早急に立案・実行することです。

生産年齢人口が増えると、市場規模が大きくなり、国内経済の発展につながることによります。

人口増加は、フランスの事例にありますように、長期間要しますので、しっかりとした政策を一貫性をもって行なう必要があります。

横浜市は、女性市長である林さんのもとで、全国1位だった待機児童者数をほぼゼロにしました。子度を育てながら、仕事を続けたい女性の支援策になっています。

保育施設に関して、さまざまな規制緩和や民間企業の積極活用を進めたことが成功の要因の一つとされています。

子どもの数を増やすには、女性が安心して子どもを産み、育てることができる社会環境を整えることが重要です。フランスの対応が参考になります。


さて、中小企業は、生産年齢人口減少に伴う市場縮小にどう取り組むのか、考える必要がある時期にきています。

いくら差別化・差異化可能な商品をもっていても、国内市場にのみ留まっていれば、成長できない状況に直面する可能性があります。。

実際、幾つかの場面で、中小企業から、国内市場が飽和しつつあるので、海外市場開拓を検討・実行したいと相談されるケースが増えています。

中小企業がいきなり海外市場開拓・顧客確保に挑戦しても、当該企業や取扱商品などの知名度やブランド力などがほとんどないので、簡単には効果がでてきません。

じっくりと腰を据えて、知名度アップ、ブランド構築しながら、販路開拓や集客を行なって、輸出事業からスタートすることが重要です。

いきなり海外に工場や販売拠点設置の投資をしても、販路がなければ集客できないからです。輸出事業を軌道に乗せてから、海外投資を行なえば良いのです。

国内の既存取引先から海外投資を要請されても、海外市場の販路開拓ができていなければ、熟慮することが重要です。

万が一、既存取引先からの要請を断れない事業環境にある場合、可能な限り早期に、代理店や商社などと協業・連携して自前の販路開拓を行なう必要があります。

販路なしに、海外に工場を建設するなどの投資を行なうことは、高いリスクがあります。中小企業白書をみますと、海外投資後、多くの中小企業が集客の難しさを理由に撤退している実態があります。

自社の外国語版(少なくとも英語版)のWebサイトをもち、コンテンツを頻繁に更新して、知名度向上やブランド力強化につなげるようにします。

代理店や輸入商社などと連携して、対象市場での販路開拓を行ない、輸出実績を拡大させることで、顧客の要求仕様・機能・性能・価格にあった商品を提供できるようになります。

輸出事業から顧客・市場のVOCや感触を確認することも必要であり、重要になります。

このように、輸出事業を通して十分な情報収集や分析などの準備をして、海外に工場を作るなどの投資を行なうやり方がリスク回避につながります。

しっかりとした事前準備と事業計画作成で、ASEANなどの生産年齢人口増加地域で事業展開することで、成長機会が生まれます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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