日経記事;『三菱自、フィリピンに新工場 200億円投資、東南ア強化急ぐ』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『三菱自、フィリピンに新工場 200億円投資、東南ア強化急ぐ』に関する考察

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皆様、

こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

8月23日付の日経新聞に、『三菱自、フィリピンに新工場 200億円投資、東南ア強化急ぐ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『三菱自動車は2015年をめどにフィリピンに新工場を建設する。約200億円を投じ小型車や多目的スポーツ車(SUV)などを年20万台生産する。

タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンなど東南アジア主要6カ国の新車市場は12年の約320万台から25年に約500万台と日本に並ぶ見通し。成長が見込める新車需要を取り込む自動車各社の動きが一段と広がりそうだ。

三菱自はフィリピンに生産能力が年3万台の工場を持つが設備が老朽化している。新工場はマニラ郊外に設け17年までに生産能力を年10万台とし、順次年20万台まで引き上げる。

タイでは第3工場を新設し年度内に能力を年50万台に高めるほか、16年にはインドネシアで第2工場を建設する。フィリピンも含め東南アジアでの生産能力は現在に比べ約5割増の年90万台となる。

日本勢は東南アジア6カ国の新車市場で約8割を占めるが、独フォルクスワーゲン(VW)なども中国やインドで売れた安価な小型車で攻勢に出ている。トヨタ自動車や日産自動車も現地で完成車や中核部品の生産能力を高めている。』


国内企業のASEANに対する関心は、非常に高くなっています。高い理由は、二つあります。一つは、安く豊富な労働力確保です。もう一つは、生産年齢人口の増加と賃金上昇からくる中間所得層の増加による拡大する消費者市場です。

安く豊富な労働力は、インドネシア、フィリピン、ベトナム、ミャンマーなどで確保できます。繊維などの労働集約型企業は、これらの国に積極的に投資しています。

ASEANと地続きのバングラデシュにも多くの労働集約型企業が投資を加速させています。

国内企業は、今まで長期間ASEAN特に、タイに投資してきました。タイの場合は、自動車や電機製品の事業分野を中心として、1960年代から投資してきました。

その結果、タイに自動車や電機製品の産業集積が起こり、国内と比べても引けを取らないほどの企業群がタイに集積しています。

ASEAN内では、インドネシアとフィリピンが第二のタイを目指して、海外からの投資を積極的に呼び込んでいます。

本日の記事にあります、三菱自動車のマニラでの新工場建設もその動きの一環になります。

ASEANは、2015年に経済統合を行ない、域内の関税ゼロを目指しています。これが実現しますと、域内どこで商品を作っても、物流コストを除けば、フリーな状態での競争になります。

労働者賃金の安い国で作った商品の価格競争力が、必然的に強くなります。上記しましたように、ASEANへの投資は、二つ理由があります。

フィリピンで商品生産し、ASEAN域内で販売することは、二つの理由を同時に実現できます。

また、ASEANは、日本、米国、欧州、中国などと自由貿易協定を締結済みか、交渉中です。ASEAN域内の国の中に、米国が主導し、日本も参加表明しているTPP交渉に参加していきます。

このことは、ASEANをハブにして世界市場で貿易ができる環境が整いつつあることを意味しています。ASEAN域内に製造拠点をもって、事業展開することで、域内の需要だけでなく、他地域の需要も取り込むことが可能になります。

中堅・大手企業は、このような理由からASEANへの投資を加速しています。中小企業でも、ASEANへの関心が高くなっています。

ある中小企業は、国内市場でのBtoB市場が飽和状態になり、ASEAN域内の日系企業の需要を取り込むべく、タイに進出してインドネシアやマレーシアなどに拠点をもつ顧客にBtoB事業を行ない、成功しつつあります。

ASEAN域内では、米国と同じように、多くの日系企業が存在しており、これらの企業に対するBtoB事業が一定の市場規模になっている実態があります。

もちろん、日系企業だけを相手にしても、市場規模は限定されますので、ASEAN域内の企業や最終消費者などを順次拡大して、取り込んでいくことが重要になります。

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、最近、多くの中小企業からASEANへの投資や進出に関して相談を受けています。

製造業の場合、当初の投資、あるいは進出目的が安く、かつ豊富な労働力獲得が目的であっても、そう遠くない将来、進出先でも労働者賃金が上昇します。

従って、単に工場を作るだけでなく、作った商品を売るための販路開拓に道すじをつけてから、投資や進出することを常にアドバイスしています。

事前の周到な情報収集や分析、事業計画作成などの実行が、ASEANへの投資や進出を成功させるために、必要なことです。

本日の記事にあります、三菱自動車のような自動車メーカーの動きは、中小企業にとって大きな参考事例・情報になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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