7月末に「お父さんが腰を痛めたので鍼をしてあげて」と実家の母から電話がありました。
それから毎週末、腰痛の他にも高齢でいろいろなところにガタがきているので、全身治療をしに実家に帰っています。
そして今週もいつものように実家に日帰りしたと思ったら、また翌日、従妹から連絡があり「旦那がぎっくり腰で動けなくなった。お盆で病院もやっていないから来てくれない?」とのこと。
2日連続でまさかの実家にとんぼ帰りでした。
従妹の旦那さんは実家で寝ていると言うので行ってみたら、痛みで起き上がることもできず、ハイハイでトイレに行っているような状況。そのまま寝ていた布団をお借りして、さっそく治療をさせてもらいました。
鍼灸の良いところは、大がかりな治療機器も必要なく、鍼とお灸さえあれば、どこでも治療できる事です。
赤ん坊をあやしながら従妹が隣で見守る中、30分の治療で自力で起き上がれるようになったので、そのあと夕ご飯をごちそうになって特急で自宅に帰りました。
いつも私が実家に帰ることが決まると、まず母から兄弟家族や従妹へ連絡がいき、またさらに、友人や親戚に連絡がいき、鍼をやってほしいと誰かしらが待っています。
そうなると、実家の座敷が小さい施術室となり、入れかわりたちかわり患者さんがやってきます。
私が鍼をしているのを、みんなが見ていて、たまにはお灸に火をつけてもらったり手伝ってもらうこともあります。みんなで、ここが硬くなってるねとか、体をさわったり観察しながら治療をするなんて、外ではできない事ですが、家族ならではのほのぼのとした空気の中で治療するのは、本当に楽しいものです。
もともと鍼灸師になろうと思ったのは、家族を中心に、私を大事に育ててくれた人達が困った時に、自分ができることで何か助けになりたいと思ったからで、免許をとりたての頃は、早速治療してほしいと言われてもまだ自信もなく、手探りで長い時間をかけて、家族はほとんど実験台のようになっていましたが、ようやく自分で納得できる治療ができるようになって、やっと少しは恩返しできるようになったかな?と最近では思っています。
ただそれが夢だったにも関わらず、帰るたびに次々と手ぐすね引いて患者が待っているので、久しぶりの帰省でもくつろぐ間もなくふぅ・・・と疲れることもありますが、やっぱり幸せなことだなぁと帰りの電車の中でしみじみ思いました。
鍼灸師 中嶋恵子
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