歯科治療の麻酔が効かない場合とは - 一般歯科・歯の治療全般 - 専門家プロファイル

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歯科治療の麻酔が効かない場合とは

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<コラムの要旨> 

 歯科医院で使用される局所麻酔には、「麻酔が効きにくくなる状況」があるんです。歯医者嫌いの患者さんや、痛みをガマンできなくなるまで虫歯を放置する人ほど、麻酔が効きにくくなる理由を歯科医師が解説。

 

 

1.今どきの歯医者は痛くない電動麻酔器を使用します

 

 大抵の方の歯科医院のイメージと言えば、「歯医者=痛いことをされる場所」ですっかり定着していると思いますが、通常は痛みを伴いそうな治療の際には、麻酔をしてからの治療になります。麻酔さえちゃんと効いていれば、激痛を我慢してもらいながら治療を続行する・・・なんてことは普通は無いはずなんです。

 また、麻酔の注射自体も10年ぐらい前と比較すると、針が細くなりましたし、麻酔薬を注入する速度を自動でコントロールしてくれる電動麻酔器も普及しました

 

 

 しかし、一方で「麻酔をしたのにすごく治療が痛かった・・・」という話も未だによく聞く話です。

 別の歯科医院でヒドイ目に遭った患者さんからは、「歯医者の麻酔技術が悪いんじゃ・・・?」みたいなお声をいただいたり、「今度はちゃんと麻酔を効かせろよ!」的な脅しともとれるプレッシャーをかけられることもございます(笑)。

 それから麻酔が奏功しなかった時の担当の歯科医師の説明として、「あなたは麻酔が効きにくい体質だから・・・」とのアナウンスがなされることもあるようです。 

 

 念のために申し上げますが、歯科医による麻酔の技術の差はあるかもしれませんが、局所麻酔薬は患者さんの体質により効き目が左右されることはありません。ただし、誰が麻酔をしても麻酔が効きにくい状況というのは存在します!

 

インプラント治療は痛いのか?痛みの程度は? http://profile.ne.jp/w/c-118895/

 

2.歯医者の麻酔が効かないのはどんな時?


 治療時の歯痛を消失させるには、歯肉から注射した麻酔薬が、骨の内部に浸透していき、歯根の周囲で歯の内部に繋がる神経をブロックしなければなりません。

 麻酔薬が浸透しにくい条件があったり、浸み込んだ麻酔薬は組織内のpHにより効き目が左右されるため、以下のような場合に、麻酔が効きにくい状態となることがあります。

 

1.強い炎症を起こしている時
2.下の奥歯のように周囲の骨が硬い場合
3.根の周囲に膿んでいる場合
4.根っこが湾曲していたり、根が長い歯

 

 歯の神経や歯肉、歯根の周囲に強い炎症があると、その組織内は酸性に傾きます。痛いときにこそ、効果を発揮してもらいたいところですが、炎症が強ければそれだけ麻酔は効きにくくなります

 また、長期間放置されていた虫歯の歯や、膿んだままになっていた歯では、骨の中にバイ菌が侵入してこない様に、骨の側の防御機転により骨自体が石のように硬くなる場合があります。骨が硬いと麻酔が染み込みにくくなるため、神経のところまでなかなか届かないことになります。

 したがって、歯の治療に苦手意識があり、おかしいなと思いつつも、ついつい受診を先延ばしにしてしまう方、痛くてどうしようもない状態になるまで放っておいてから、急患として来院する「今すぐ何とかしろ!!」タイプの患者さんほど、麻酔は効きにくいのです。

 さらに下の奥歯は元々周りの骨が固くて密なため、麻酔が歯根の周囲にしみ込みにくく、上の歯や前歯に比べると麻酔が効きにくいことがよくあります。

 

 

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3.麻酔が効きにくい時の対処法

 

 実際に麻酔が効かないケースでは、麻酔を追加して対応します。

 また、下の奥歯であれば伝達麻酔(神経の上流部分をブロックして下あごの広い範囲が麻痺する麻酔法)などの併用します。

 それでも効かない場合はあきらめるしかありません。歯に薬を詰めたり、炎症を抑える薬を飲んでいただくなどして、その場では無理せずに周囲の状況の改善を図ります。その上で後日リトライします。

 

 次に持ち越した方が楽な場合もあるんです!麻酔が効かない状態での治療の継続は「拷問」になってしまいますから、正直なところ患者さんにも恨まれるので、我々もやりたくないです。頑張らずに撤退も選択肢の一つだと思います。

 

 

 要は虫歯などを早めに治療していれば、治療自体も簡単に済みますし、麻酔が効きにくくなる状況を避けることができます。ほとんどが痛みをギリギリまで我慢してしまった場合に起こるのです。定期的に検診などを受けたり、おかしいなと思ったら早めの受診をお勧めいたします。

 

 

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