質問が出ない会議は最低の会議だと心得よう - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター
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質問が出ない会議は最低の会議だと心得よう

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「あの~、ちょっと意味がわかりません。すみません。このフェアをすることの意味のところが、ちょっとピンとこないんです。」

店長は、来月から全国で行われる夏のフェアについての説明が、どうも理解出来なくて、会議を進行していたマネジャーに質問をしました。

「あら、ごめんなさい。私の説明が悪かったわね。じゃあ、説明をもう少し分解して話すわね。聴いていて解りにくいなと思ったところで、ストップをかけて下さいね。」

マネジャーは、そう言って、もう一度はじめからフェアの説明を始めました。

本社で決めた催し物について、それを成功させるのが現場の仕事。マネジャーという立場は、店長に的確に目的やポイントを説明して、その催し物を成功させるのが仕事です。なので、店長が少しでも疑問を持ったままだと、成果は期待ほど出ない可能性が高くなります。

店長も、自分が少しでも納得が出来ないことがあると、店舗スタッフへの説明に不足が生じます。そんな状態では、催し物は上手く行きません。しかし、多くの会議は、会議がスムーズに進行し質問がほとんどないことがゴールのように勘違いをしている人達で運営されています。

質問されると言う事は、伝わっていないからだ!・・・そう言う人が多いのです。

質問は、「わからないから」「もっと知りたいから」と言うところから出てきます。
この「わからない」と言うことを、恐れている人が非常に多いのです。
「わからない」のは、当たり前なのです。にもかかわらず、発表者の説明で、あっさり全員が「わかりました」と言う状態になっていたらその会議、いや・・・その会社は極めて危険な状態です。

説明する側の人は、果たして全ての人に対して完璧に100%理解出来る様に説明が出来るのでしょうか?
もちろん、誰が聞いても全然訳がわからない~なんて説明はもってのほかですが、どんなに上手な説明者でも、良くて70%くらいの説明力です。私は昔、説明のプロを自称される方の説明を聞いたことがありますが、残念ながら、とても100%なんて言えないものでした。

私も、講師をしていますから説明はプロです。しかし、どんなに準備してどんなに丁寧に、きめ細かく説明しても、たぶん70%くらいなのです。それくらい、説明とは難しいものです。
声のトーン、説明の時間、ポイントの押さえ方、説明の順番、スライドの表示、デザイン、文字の大きさ・・・全てを完璧にこなそうとしても、やはり、何かしらの漏れは出るものなのです。

しかも、説明には、相手がいます。相手の理解力・解釈力もまた、まちまちなのです。最高の理解力を持っている人でも、たぶん100%ではないでしょう。
単純に計算しても、70%の説明力と70%の理解力の間に起こるコミュニケーションの成果は、49%なのです。
つまり、半分は、理解されないか、誤解されているのです。

だから、会議に限らずですが、こういう説明の機会があったときは、「質問をしやすい空気」を作ることが会議進行役の重要な仕事のひとつなのです。

さて、質問をした店長は、マネジャーがやり直した2回目の説明で、必要なポイントは理解出来たのでしょうか?
会議もまた、本気で相手の立場に立って行わないと、意味がありませんよね。

「相手軸!相手軸!」


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