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日経記事;『新卒外国人の採用増加 東芝3割増、ローソンは2.4倍 国際展開の中核に育成』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁です。

7月21日付の日経新聞に、『新卒外国人の採用増加 東芝3割増、ローソンは2.4倍 国際展開の中核に育成』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『大手企業が外国人の新卒採用を増やしている。東芝は今春、前年より3割多い58人を海外の大学から採用。ローソンは日本の大学への留学生を含めて同2.4倍に増やした。

いずれも本社採用で、幹部候補として育成する。新興国市場開拓など事業拡大に必要なグローバル人材を確保する。

日本企業はこれまで主に外国人の大卒を中途採用で受け入れてきたが、新卒採用の伸びが鮮明だ。日本経済新聞が人材仲介大手10社を対象に調査したところ、海外大学の新卒の外国人を今春採用した企業数は延べ200社を超し、採用人数は前年より約5割多い1千人に達した。

エネルギー関連インフラの輸出などを成長戦略の柱にする東芝は今春、東南アジアの有名大を中心に採用数を前年より13人増やした。

NTTコミュニケーションズは国内大学への留学組も含めて今春32人を採用。うち6割が海外大出身で、初めて留学組を上回った。ローソンは人材の多様化を進め、中国や東南アジアでの出店拡大に生かす。

企業は採用ルートがない海外大卒の場合、人材仲介サービスを使うことが多い。人材大手のリクルートホールディングスでは、今春までに紹介を依頼してきた企業が80社と前年より3割強増えた。留学組だけでは確保できない優秀な人材を取りたいとの意向も強い。

新卒採用が増えているのは「一から育てる方が経営理念などを共有しやすい」(人材大手)ことも一因だ。事業強化などに向けた即戦力を求めがちだった従来の採用姿勢が変わってきている。

三菱化学は今年から海外大の外国人新卒採用を本格的に始め、4人を採用した。人事評価や待遇は日本人の新卒と同様に扱う。

米携帯電話3位のスプリント・ネクステルを買収したソフトバンクも国際化に対応した本社要員の確保が急務で、「2014年卒から海外大を出た外国人の新卒採用を本格化する」方針だ。

新卒全体に占める外国人の割合も高まっている。KDDIでは今年、前年比7.6ポイント上昇の14.8%に増加。ローソンも同8ポイント上昇の29.4%となった。

採用理由について「国内で少子化が進むなか優秀な人材を確保する必要がある」(富士通)とする企業もあり、新卒外国人への注目が今後一段と高まりそうだ。』


日本は、人口減少や生産年齢人口減少に直面しており、政府が何の対策も打たなければ、毎年15~20万人の人口減少が続きます。

人口や生産年齢人口の減少は、市場規模の縮小を意味します。

中堅・大手企業は、必然的的に、世界市場で勝ち組みにならないと、事業の維持・拡大がますます難しくなる事業環境に直面しています。

また、縮小する国内市場にアジアや欧米の海外企業が積極的に参入していますので、国内市場での競争もさらに激化していきます。

国内企業は、一部の国内に特化して事業するところを除き、一般的には海外市場を取り込まないと、売上拡大できなくなっています。

韓国の場合、国内市場規模が小さいので、多くの企業は当初から海外市場攻略を前提に事業展開しています。

日本企業も、事業展開のやり方を海外市場も含めて柔軟に対応する時期に来ています。多くの中堅・大手企業は、すでに海外市場に多くの販売拠点や開発拠点、工場を作っています。

同時に、多くの海外展開した企業は、優秀な現地従業員や経営幹部の確保に関して課題をもっています。

一般的に優秀な現地人は、彼らにとって海外企業を数多く渡り歩いて、経験やキャリアを積んでいくことで、より高いポジションや給料を得ようとする傾向があります。

この動きを「Job Hoppinng:繰り返し転職すること」と言います。日本企業が海外子会社で、現地人幹部を育成して、長期間勤めてもらいたいと期待する人材確保で苦労する原因の一つになります。Job Hoppinngは、欧米だけでなくASEAN域内でも数多く存在しています。

本日の記事は、大手企業がJob Hoppinng問題解決施策の一つとして、日本本社で外国人の新卒採用を行なって、他の日本人従業員と同様に教育・育成するやり方を増やしている状況について書いています。

この方式であれば、新卒採用された外国人が腰を据えて入社した企業で長期間働き、将来、海外子会社のトップや幹部として配置できる可能性があります。

今までは、多く国内企業は即戦力としての実力に期待して外国人を中途採用していました。多くの場合、このようにして雇った人材は、また、転職していきます。

外国人の新卒採用は、この転職リスクを下げる効果が期待できます。


中小企業の場合、現時点では、外国人の新卒採用は難しい状況にあります。言葉の問題、人事制度や訓練などの点で、中堅・大手企業と比べて見劣りするところが多く、同じように動けないのが実情です。

しかし、多くの中小企業も中堅・大手企業と同じように、海外市場を取り込まないと、事業の維持・拡大が難しくなっています。

例えば、多くの中小製造業は、ASEAN域内での事業展開に意欲をもっています。ASEAN域内に販売や工場などの拠点を作ると、現地従業員の採用と長期間定着の課題に直面します。

特に、中間管理職や幹部の育成と長期間定着が大きな課題になるのは確実です。ASEAN域内では、中間管理職や幹部クラスの人材は、大学などの高学歴者層から供給されます。

この層の人数は、まだ少なく、現地に進出した企業間で奪い合いの状況になっています。これが現地でJob Hoppinngの頻度が増大する要因の一つになっているとされます。

従って、例えば、ASEAN域内に投資・進出する中小企業は、現地従業員の採用、育成、給料、昇進などの人事制度について、事前に十分な調査・検討・立案を行なう必要があります。

この人事制度に関する事前準備は、販路開拓・集客と並んで行なう必要があり、重要なことになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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