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日経記事;『富士重、営業益4倍 4~6月700億円 日米で販売増、円安追い風』に関する考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月13日付の日経新聞に、 『富士重、営業益4倍 4~6月700億円 日米で販売増、円安追い風』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『富士重工業の2013年4~6月期の連結業績は、本業のもうけを表す営業利益が前年同期比4倍の700億円前後と、四半期ベースで過去最高となったようだ。

多目的スポーツ車(SUV)を中心に日米で販売が伸び、円安進行も収益を押し上げた。円安の恩恵を受けやすい自動車メーカーの収益改善が一段と鮮明になってきた。

米では今年3月発売のSUV「フォレスター」などの販売が伸び、5月の米新車販売台数は前年同月比34%増の4万台弱と単月で過去最高だった。国内もSUVの「XV」などが伸びている。

同社は輸出比率が7割強に達し、対ドルで1円の円安が営業利益を年75億円押し上げる。4~6月期の平均為替レートは1ドル=98~99円と前年同期より18円程度円安となり、円安効果だけで営業利益を300億円以上押し上げたとみられる。原価低減も寄与した。

14年3月期通期は連結営業利益で前期比49%増の1800億円と過去最高を見込む。ただ4~6月期の段階で通期予想に対する進捗率は4割近くに達しており、従来予想をさらに上回る公算が大きい。』

本ブログ・コラムで何度か富士重工業の動きについて書いています。富士重工業は、大手企業ですが、この会社の動き方は、中小企業が手本とすべきものがあるからです。

7月11日付の日経新聞に、『富士重初のHV、目標の10倍受注』のタイトルで記事が掲載されました。

記事の内容は以下の通りです。

「富士重工業は10日、6月24日に発売した同社初のハイブリッド車(HV)「SUBARU XV HYBRID」の累計受注台数が月販目標の10倍超の5580台に達したと発表した。

富士重車の強みである水平対向エンジンに独自開発のHVシステムを組み合わせた。四輪駆動タイプならではの高い走行性能や安全性能が人気を集めている。」

富士重工業の自動車は、走り方を楽しむ「走り屋」に固定した主要顧客がいました。エンジン性能の味付けや足回りの設定などに独自の工夫を盛り込むことで、一定の顧客から支持を集めてきました。

しかし、過去に経営危機に陥り、トヨタ自動車の支援を受けて経営再建を図りました。経営再建の過程で、徹底的な集中と選択を行ないました。

かって、同社は、軽自動車を作っていましたが、利益を出さないと判断して、自社生産を打ち切りました。

軽自動車は、現在の国内市場で4割の売上シェアをもつ、巨大な事業になっています。国内の顧客は、燃費が良くて環境に優しい、軽自動車かハイブリッド車(HV)を好みます。

通常のケースであれば、この売れ筋の軽自動車にも開発力を強化して、シェアおよび収益拡大を目指します。

しかし、富士重工業は別の選択肢を選びました。儲からない軽自動車の開発・製造から撤退して、自社の経営資源を、差別化・差異化を図って、走りを楽しむ顧客に特化して自動車事業を行なうやり方です。

軽自動車は、他社からのOEM供給となっています。

一方で、世界中の顧客の共通なVOCである、燃費の良さにもこだわる姿勢を取りました。富士重工業の解が、6月24日に発表しました、同社初のハイブリッド車(HV)「SUBARU XV HYBRID」です。

価格は、249万9000~278万2500円とのこと。エンジンは排気量2000ccの4気筒タイプ。無段変速機(CVT)とHVシステムを一体化した独自のトランスミッションを採用。エンジン駆動をモーターが補助するなどして1リットル当たり20キロメートルの燃費、とされます。

この新車が、国内および、米国市場の顧客に支持されて好調に販売を伸ばしています。米国の場合、本日の記事によりますと、5月の米新車販売台数は前年同月比34%増の4万台弱と単月で過去最高とのこと。

米国では、自動車市場が回復傾向にありますので、さらに販売台数の伸びが期待できます。現在の円安は、収益基盤の拡大に貢献します。

中小企業は、富士重工業の集中と選択、および、徹底的な差別化・差異化の実現のやり方に注目する必要があります。

中小企業の場合、規模が小さいので合理化は簡単にできます。課題は、新規性を打ち出して、徹底的な差別化・差異化を実現する技術・商品開発をできるかどうかです。

対象とする市場は、基本的に世界になります。例えば、ASEAN地域をターゲット市場にすることから始めても良いです。

国内市場だけでなく、海外市場・顧客の開拓を想定して、差別化・差異化可能な商品を提供できることが必要になります。

ニッチ市場で、特定の顧客に支持される商品を打ち出し、しっかりと販路開拓を行なうことが重要です。

良い商品であれば、販路開拓は工夫すれば必ず確保・成功できます。

多くの中小企業が富士重工業のやり方を参考に、自社商品の強みを最大化して、事業基盤強化することを多いに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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