- 野村佳代
- 出版/広告プロデュース〜企画・ライティングからデザイン・印刷まで 株式会社アスラン編集スタジオ 代表取締役
- ライター
やりたいことが思い浮かばない起業家
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先日、顧問弁護士さんに聞いた話が私にとって衝撃的すぎました。
やりたいことが思い浮かばない起業家も意外と多い、と。
そういう起業家にはアイデアを出すという発想もないので、
税理士さんが「何か考えましょう」とアドバイスをしているそうです。
自分は、起業家を「やりたいことがたくさんある人」だと考えていました。
自分もやりたいことが多すぎて、
「やりたいことをやる時間が無い」「人が少ない」「資金が少ない」で
悩むことがほとんどです。
これは、起業家のほとんどが抱える悩みなんだと思っておりました。
が、そうではないのですね。
やりたいことが多すぎる人もいるけれど、
特にやりたいことがないタイプの起業家もいる。
これが真実だとは!
自分は固定概念に縛られていると感じた出来事でした。
しかし、私のようなタイプにとっては、
「やりたいことがないのに、なぜ独立するの?」
と不思議でたまらない。
素朴な疑問をぶつけると、税理士さんは教えてくれました。
前職を活かして、独立したいと考える人はいます。
仕事ができる人は、勤めていた経営者と同じことができると思うのでしょう。
たとえば、飲食店で働く料理人は、独立して店を出すことができますよね。
似たメニューで、似たやり方でなら、できるでしょう。
でも、それ以上のことをやろうという発想がないため、
自分のオリジナリティを出そうとしないんです。
なので、売上が下がってきたときに、次の一手が出ないんです。
長く続くお店は、メニューややり方を少しずつ変えているのですが、
それに気がつかないで、
勤めていた店の、自分がいた期間にやっていたことだけをやる傾向があります。
だから、たとえば「駅前でチラシを配るという方法は?」
「看板を目立つように変えるのは?」などと、
経営者の発想のヒントになる話をしていくんですよ。
自分としては、目から鱗が落ちるような話でした。
・業界に対する疑問・不満
・「もっとこうすればいいのに」という気持ち
などが独立の動機になるとばかり思っていたので。
つまり「自分ならこうする」が発端で、それはアイデア=やりたいこと、である。
とばかり思っていたんですね。
でも、そうではなくて、
「他の経営者をなぞれる」が動機で独立する人もいる。
でも、税理士さんは、こう付け加えました。
そういう人は3年目が勝負ですよね。
たいてい1年目はうまくいくんですよ。
その時にうまくいくパターンで独立しているのですから。
でも3年もすると、世の中の流行も変わりますし、お店も飽きられてくる。
そのときに、次の一手が出せるかどうかで、お店が続くかどうかが決まります。
独立して、ある程度(1年とか)はスキルがあればうまくいく。
でも、3年以上続くためには、企画力がなければならない。
結局、そういうことなのだなと感じました。
会社が続くかどうかか、
もちろんオペレーションの問題やらマネジメントの問題やら
いろいろ、いろいろ要素はあるけれど、
発端は企画力ですね。
企画力がなければ、そもそも事業なんて始まらないわけで、
事業拡大も企画力次第であるわけで。
アイデアって大事だなと、本当につくづく感じています。
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