- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
法律守れば完全ってことではないんだな・・1
日本という国は法治国家です。
日本で暮らしている限り法律には従わなければなりません。
法律を基に日本の社会は作られています。
ですから、法律をやぶると罰せられます。
法律がどうしても嫌ならこの国を出て行かなければなりません。
しかし・・
法律ってのは完璧な完全な物ではありません。
そんなことはたぶん皆さんおわかりなことでしょう。
完璧ならオレオレ詐欺なんかおきませんし、脱法ハーブなんて物も存在できないはずです。
完璧だったら法の網の目を縫うことなど出来ません。
完璧じゃないから今でも立法府の政治家さん達が一生懸命たくさんの法律を作り続けているわけです。
もちろんそれは世の中がどんどん変わっていくからでもありますし・・
次々と新しい物が生まれ、新たなことがわかってきたりするからでもあるわけです。
そして・・
これは建築の世界でもまったく同じことです。
建築基準法は最低限の守るべきことを決めています。
そう、最低限なのです。
他の法律でも法の網の目をぬって自分だけが大儲けしたり・・
人からさんざんお金をふんだくっといて罪に問われない・・
ような人がいるわけですから完全・完璧なわけではないようです。
ですから建築においても・・
建築基準法さえ守っていればその建築は完全であるということにはなりません。
建築基準法に適合していれば地震があっても壊れない?
そんなことはありません。
それだけでは絶対ではないのです。
もちろん守っていなければお話にならないのですが・・
そもそも実際にどうかなんてのは地震にあってみなければわからない・・
大きな地震がある都度に建築基準法は変わります。
なぜか・・
それはその都度に新しいことがわかるからです。
変われば今度はそこが壊れます。
またそこを直せばそれによって別のところが壊れます。
その繰り返しによってより完全に近づける・・
なので法律は変わり続けます。
そして・・
その法律以上のことをどこまでするのか・・
それが建築家や工務店やメーカーの考え方や技術力であり・・
ひいては、それが家の値段に反映します。
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