日経記事;『GE、日本で先端MRI 米から開発移管 世界の高齢化ニーズ先取り』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『GE、日本で先端MRI 米から開発移管 世界の高齢化ニーズ先取り』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月8日付の日経新聞に、『GE、日本で先端MRI 米から開発移管 世界の高齢化ニーズ先取り』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『医療機器世界2位の米ゼネラル・エレクトリック(GE)は日本で先端医療機器の開発を拡大する。体内の画像を撮影する磁気共鳴画像装置(MRI)のうち、世界で販売する臨床用の高性能機の開発を日本に移管。米国は研究用機器の開発に特化する。

日本の拠点は機器を小型化、省エネ化する技術に優れておりMRIにも同技術を生かす。同時に高齢化が進む日本で医療機関との連携を深めて高齢者向け医療のニーズを先取りし、世界に売り込む。

GEはMRIで世界首位を競う

日本での開発拠点となるのは医療機器子会社の日本法人GEヘルスケア・ジャパン(東京都日野市)。設計から製品開発の最終責任までを負う。国内向けだけでなく世界に販売する機器の主要部分の生産も手掛ける。

これまでMRIでは価格が5億~10億円前後の普及機や高性能機用部品などの開発を手掛けてきた。今後はこれまでの開発に加えて臨床用の高性能機の開発を全て担う。

MRI専門で100人規模の開発陣を抱えている。普及機の一部の開発を中国に移し余力を高性能機の開発に振り向ける。

GEは人体の断面を調べるコンピューター断層撮影装置(CT)の主力機を日本で開発。日本の医療機関のニーズを反映して待機電力を抑えて省エネ性能を高め、従来機より約2割小型化した機器を開発した。取り扱いが容易になることから欧米でもヒットし、GEのCTの世界販売の4割を占めた。このノウハウをMRIでも活用する。

開発移管の第1弾として2、3年後の発売を目指し、従来の高性能機を上回る画質で撮影できる機種を開発する。世界各国で売る主力機種と位置付ける。

多数の患者を診断する大学病院や中核病院などの利用を想定し、撮影時間を短縮する技術を採用。設置面積を現行機より3割程度縮小することを目指すと同時に、省エネ性能も高める。10億円を上回る価格になるとみられる。

医療機器の開発では医療機関と密接な連携が欠かせない。米国に要素技術の開発機能は残すが、医療現場で使う臨床用装置では日本の小型・省エネ技術を活用する。また世界でも早く高齢化が進む日本で高齢者医療のニーズを吸い上げれば、今後、同じ問題に直面する米欧や新興国向け製品開発に生かせると判断した。高齢者が乗り降りしやすい寝台部の設計などにつなげる。

GEの医療機器事業の売上高は183億ドル(約1兆8000億円)で、うち保守などを含めたMRIの売上高は22億ドルで首位の座を独シーメンスと競っている。新開発の高性能機をMRIの売り上げの4割を占める主力機に育成する。』


MRIは、日本語では磁気共鳴画像装置と呼ばれます。本日の記事によると、「磁気と電波を使い、体内の水素分子を共鳴させて臓器の断面画像を撮影する装置」と説明されています。

MRIは、骨が映りにくく柔らかい組織の撮影に適しており、さらに放射線を使わないので、患者が被ばくしないのが利点の一つになります。

脳腫瘍や肝臓などの病気検査に使われます。

世界市場規模は40億~50億ドル(日本円換算で4000億円~5000億円相当)とされています。大手メーカーは、独シーメンス、米GE、蘭フィリップス、東芝、日立製作所であり、国内企業は欧米企業に後れをとっています。

世界市場でみますと、MRIやCTなどの高度医療機器では、シーメンスやGEが先行しています。東芝や日立などの国内企業は、現時点では欧米市場でのシェア拡大に苦戦しているのが実情です。

欧米市場は、病院や診療所などの医療施設などとの最終顧客と、GE、シーメンス、フィリップス、米ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの大手メーカー、ディストリビューターなどの流通業者間で強力な関係が構築されています。

そこに、後発者である国内企業が参入するのは、容易でない状況になっています。国内企業は、買収や連携などを行なって欧米市場に切り込む努力をしています。

潜在市場からみますと、本日の記事にありますように、日本は今後高齢者が加速しますので、より低価格で使い勝手の良いMRIやCTなどの高度医療機器の市場規模は大きいものがあります。

低価格化が進めば、使用者である医療機関の投資負担が軽減するのと、医療予算の規模も小額化しますので、市場から積極的にに支持され、販売数量拡大につながります。

本日の記事は、GEがこの合理的な日本国内向けのMRI開発・実用化の体制を日本に構築するやり方について書いています。

今、自動車や電気製品では、消費者に近いところで、現地顧客の要求する仕様・性能・機能・価格を満たすものを開発・実用化するやり方が主流になりつつあります。

このやり方を取らないと、現地需要を取り込めい状況になっていることによります。自動車業界では、独フォルクスワーゲンがいち早くこの方法を取り入れて、中国を含む新興国需要の取り込みに成功しました。

高度医療機器では、GEが先陣っを切ってこのやり方を日本国内で行なおうとしています。日本の先に見ている市場は、中国を含むアジア地域です。

少子高齢化では、現在日本が先行していますが、近い将来、中国や韓国も同じ状況になることは確実です。

アジアやインド周辺地域では、現在人口増加が進んでいますが、各種予測情報をみますと、2030年から2050年位を境に、人口減少と高齢化が進みます。

GEは、日本で現地仕様・機能・性能・価格に合った商品の開発・実用化を進めたノウハウ蓄積を行なって、中国やアジア地域での新規需要獲得に動くのは確実です。

他の海外競合他社である、シーメンスやフィリップスなども同じように動くとみています。日立や東芝などの国内企業も、日本で蓄積したノウハウを最大限動員してアジア需要を積極的に取り組む姿勢が必要になります。

医療機器ではありませんが、最近、国内では三菱重工、日立、IHIなどが開発・実用化した超効率な石炭火力発電装置が東京電力などで使われようとしています。

国内で使用する超効率石炭火力発電装置のノウハウ蓄積を行ないながら、アジアやインド周辺地域で当該装置の実用化を進めるやり方が取られようとしています。

医療機器も、国内での使用実績から得られたノウハウ蓄積を行ないながら、海外市場開拓を並行しえて進めることが必要になります。

世界市場で勝ち組みになるには、欧米市場だけでなくアジアやインド周辺地域で大きく需要を取り込むようにすることが成功のポイントの一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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