アールオンワードの松岡利恵子です。
一流ホテルで培った接遇・コミュニケーションスキルと、
長年の司会経験を生かしたプレゼンテーション術・話し方をお伝えしております。
弊社では定期的にお伺いし、接遇の勉強会をする大変熱心なクライアントが何社かあります。
接遇マナーは基本のお作法がありますが、そのまま使えないシーンもたくさんあります。
コミュニケーションを取り入れ、現場に落とし込む作業を勉強会で行うと、
日ごろの些細な疑問や戸惑い、またこんな方法でお客様がお喜びになったと社員自らたくさんの意見が出てきます。
何度かお伺いしているうちに、私はファシリテーター役になり、
トップダウンではなく社員でどんどん発想を膨らませていくことができるようになります。
これが自分のものになり向上するポイントになるのです。
この自分たちで発想を膨らませるために大切になってくるのが、発想力を膨らませるための「視点」です。
業務がわかりすぎている者同士、視点が偏りすぎてしまうことが多いのです。
先日はある企業の総合受付の研修。
役員室担当秘書も含め行った際にこんな相談が。
役員はVIPフロアに1室しかない特別室で商談を行うので、慣れているお客様は、ご案内前にスタスタ先にお歩きになることがあるそうです。
秘書としては後ろからついていく形になり、その際にお席もお好きなところにお座りになる。
会長は下座にお座りになるので、上座でないところにお座りの方は、会長がお話ししやすい上座の位置へご案内したい。
そのご案内の際には「恐れ入りますが、こちらのお席へお願いできますでしょうか」と椅子を引いてご誘導する…とのことでした。
それについてディスカッションでは、難しい…と考えながら、でも上座へご案内しているのでそれで失礼でないだろうと方向になりました。
でもこれでは「視点」が違いますよ。と再度考えていただくことに。
この言葉では、上座下座に座ることで会長がお話ししやすいという「視点」になっていることが出ているのです。
お客様側からすると
1.こっちに座ってほしいなら仕方ない…という合わせてあげた感が生まれる
2.上座下座の位置、間違えているよとダメだしされたと感じ、バツが悪い
というような想いを抱かれるかもしれません。
私たちとしてはこの位置にお座りいただきたい事情があるのであれば、
それをお客様にお願いするより、お客様のメリットと感じる言葉に変換して、お客様の心地よさにつながる伝え方が必要です。
「よろしければどうぞこちらの広いお席にお座りください」
「こちらのお席の方がお花を楽しんでいただけますので、よろしければどうぞこちらに」
また中心のお席へとご案内して、お荷物をこちらにと隅のお席をお勧めするなど、
お客様にとってメリットを感じていただく投げかけをたくさん挙げていただきました。
少し視点を変えるトレーニングを積むと、様々なシチュエーションで視点を変え想像することが出来るようになります。
ある受付の方の対応で、何千万から億が動く商談の決め手になったという話もあります。
接遇の力、人の力は無限のパワーがありますね。
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株式会社Active Solutions教育コンサルティング事業部
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