- 真鍋 貴臣
- 香洋ファイナンシャル・プランニング事務所 代表者
- 香川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
世界遺産登録で注目が集まる「富士山」――6割の人が「入山料」に賛成
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1305/24/news125.html
富士山では現在導入されていない「入山料」について、64.4%の人が「導入に賛成」と答えた。観光客や登山客が増えると予想される一方で、「自然環境をこれ以上壊されないようにしてほしい」という声が多く、「『入山料』の導入は登山者数の抑制に一定の効果があると考えている人が多いようだ」
【抜粋終了】
富士山が日本で17番目の世界遺産に登録されることになりました。
世界遺産は、その登録用件だけではなく、景観や条件の維持などについても厳しい基準が存在します。
そういう意味でも、私としては「入山料は必要」と考えます。
ただ、折角の入山料ですので、出来る限り気持ちよく払いたいものです。
■入山料とは何か?
そもそも、入山料とは一体何に対してお金を払っているのでしょうか?
「山を維持管理する為」であることは明白ですが、「維持管理」という言葉はあまりに広すぎるとも感じます。
ある人は「これでごみの清掃をするんだ」と考え、ある人は「これで登山道を整備するんだ」と考えるかもしれません。
しかし、中には「管理団体が中抜きするんでしょ?」と考える人もいるかもしれません。
曖昧な定義は、曖昧な印象しか生まないものです。
■入山料の値段は?
「入山料がごみの清掃に使われる」と感じる人は、多少高いと感じる入山料についても受け入れるかもしれません。
しかし「中抜きされる」と感じる人は、例え少額であっても払いたくないでしょう。
人間はこのように、「心理的な要因」により価格を決定する事がよくあります。
少し違いますが、マーケティング理論にも「サイコグラフィック変数」という、人間の心理面から見た価格決定の要因が存在します。
人は「自分の考える価値」を元に、値段を決めているのです。
■「入山料」改め…
「入山料」という言葉はあまりに曖昧です。
富士山が世界遺産として維持管理されることの重要性は、多分登山に訪れる方であれば承知されている事でしょうし、それに対して対価を支払う事もいとわないでしょう。
しかし折角対価を支払うのであれば、「何に対して支払うのか?」を登山者自身が決める事のできる仕組みを作ってみれば良いと思います。
例えば、「不法投棄ごみ清掃資金」「清掃ボランティアへの助成金」「登山道整備資金」「山小屋整備資金」…など、維持管理に係るおおまかな項目について、登山者自身が入山料を割り振れる仕組みがあれば、気持ちよくお金を払える気がします。
(例えば入山料を千円とした場合、ごみ清掃に500円、登山道整備に500円など)
ちなみに、これは入山料だけではなく、自分自身の家計にも言える事だったりします。
何に対していくら払い、それがどんな結果を産んでいるのか…それが分かるだけで、お金は「生き金」になるものなのです。
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