日経記事;『バンダイナムコ、欧米アジアでゲーム開発 現地ニーズに対応』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『バンダイナムコ、欧米アジアでゲーム開発 現地ニーズに対応』に関する考察

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皆様、
おはようございます。グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本雅暁です。

5月26日付の日経新聞に、『バンダイナムコ、欧米アジアでゲーム開発 現地ニーズに対応』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ゲームソフト開発大手のバンダイナムコゲームスは、欧米やアジアでゲームの現地開発を始める。年内に各拠点に開発機能を持たせ、来年から現地で順次販売する。

スマートフォン(スマホ)の普及でゲームの遊び方が多様化し、ゲーム会社は対応を迫られている。国内を軸にした開発体制を刷新、柔軟に地域ニーズを取り込む。海外売上比率を3年後に3倍の30%に引き上げる。

カナダ、シンガポールにこのほど拠点を開設し、夏までにゲーム開発を始める。地元大学の協力を得て、学生の意見を開発に生かす。両国はゲーム産業を振興しており、若い人材も豊富という。

英仏など欧州の15カ所の拠点は現在、日本から輸出したソフトの販売を手掛けるが、年内に日本の開発人員を送り込み、現地向けのゲームを独自開発する。

欧州では携帯やスマホ向けゲームを中心に開発する考え。米国では現地向けのソフト開発のほか、新たにソフトのネット配信参入も検討する。

同社はこれまで海外で販売するゲームソフトを国内で開発、現地語に翻訳して輸出してきた。他社も開発は日本中心で、海外では買収などで米国に開発拠点を設ける程度だった。世界中に開発機能を分散することは珍しい。

ゲーム会社は、3~4年の期間と数十億円の資金を投じて年間数百万本規模を販売する大型タイトルを国内で開発し国内外で販売してきた。ただ、こうした輸出型モデルでは多様なニーズに対応しきれなくなっている。』


国内製造業の海外事業展開を数十年間の期間でみますと、開始当初はほとんど輸出の形をとっていました。

国内で製造して海外で販売する事業モデルでした。その後、国内製造業の実力が伸びていった結果、過剰輸出が問題になり、米欧で輸入規制などの動きが強まってしまいました。

国内製造業も海外展開能力やノウハウ蓄積を行なった結果、家電や自動車メーカーを中心に消費者に近いところで生産する、現地生産が活発に行われるようになりました。

輸入規制への対応と、消費者に近いところで作ることによる物流コストや在庫圧縮のメリットもあったことによります。

当時は、国内向け商品と海外向け商品間の差は、あまりない状況でした。従って、海外向け商品の製造は、同一商品の大量生産で製造コストを削減して輸出したり、現地生産するやり方が主流でした。

東南アジアでは、国内製造企業は数多くタイに進出しました。中国が世界の工場になる前です。タイに多くの国内製造企業が進出した結果、タイでは産業集積が起こりました。

その後、中国は安い人件費と豊富な労働力を生かして、世界の工場として輸出する事業モデルで経済大国になっています。

今、世界の工場という観点でみますと、中国から東南アジア、あるいはアフリカにシフトしつつあります。

中国は、労働賃金の高騰と労働力不足の問題に直面しているためです。世界市場の工場は、インドネシア、フィリピン、ベトナム、バングラデシュ、インド、ミャンマーなどの東南アジアに移りつつあります。

将来は、アフリカも世界の工場の地位を確保する可能性があります。

中国や東南アジアでは、さらに次の動きが出ています。日本や欧米企業が進出した結果、当該地域の労働者賃金上昇が起こり、中間所得層が誕生し拡大しています。

また、15歳から64歳までの生産年齢人口も増加しており、巨大な消費者市場が拡大発展しています。

自動車メーカーでは、独フォルクスワーゲンがいち早く新興国市場の消費者市場獲得のため、動きました。

消費者市場に近いところで、現地が要求する仕様・機能・性能・価格などを満たす商品を開発・製造するやり方を導入し、成功しました。

家電商品でも同じような動きが加速しています。現地仕様・機能・性能・価格を満たした商品を市場に近いところで製造・販売する「地産池消」のやり方が普及しつつあります。

日本からの大量生産・輸出の事業モデルは成り立たない状況になりつつあります。

本日の記事は、商品製造業で起こっていることが、ゲーム用ソフトでも発生しつつあることを示しています。

現時点では、国内の多くのパソコン、スマホ向けソフトの開発企業は、国内で作ったソフトを海外顧客に国内からダウンロードかパッケージメディアの外販で売っています。

ソフトの開発拠点は国内に置いています。

バンダイナムコゲームスは、アジア地域などで加速度的に拡大しているスマホ使用顧客層を取り込むため、市場に近いところでソフトを開発・販売する「地産池消」の事業モデルを採用するものです。

ハードとソフトの違いはあっても、現地仕様・機能・性能・価格に合った商品を「地産池消」で出していくことは、今後の事業拡大に必要不可欠なやり方の一つになるとみます。

ソフトの海外開発で重要なことは、ITエンジニアの確保です。どの国でも、スマホやタブレット端末の高層普及でITエンジニア不足の問題に直面しています。

給料を含む待遇面での条件を整えないと、必要なITエンジニアを確保維持できないことになります。

国内の多くのITベンダーは、海外展開のノウハウ蓄積ができていませんので、先駆者となった製造企業の動き方や欧米ITベンダーの展開の仕方などを参考にしながら、事前調査・確認をしっかりと行なって、実行することが成功するためのポイントになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本雅暁

 

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