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柴垣 和哉
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閲覧数順 2016年12月08日更新

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日銀総裁の「名目金利上昇容認発言」に違和感

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 まず言葉の解説から入りましょう。名目金利とは文字通り、現在の金利水準そのものを指します。これと対比して使用されるのが実質金利です。では実質金利とはどういう概念なのでしょうか。


 日銀が現在目指している、物価上昇率2%という目標は言い換えれば、インフレが2%進むことを意味します。この場合、仮に名目金利が5%だったとしても、インフレが2%進行する訳ですから、お金の価値が下がり、実質金利は名目金利5%からインフレ率2%を引いた、3%ということになります。


 日銀としては、物価上昇率2%を目指すからには、名目金利よりも、実質金利の方が大切という論理です。


 しかし、現在のように物価上昇率が0%に近い場合、名目金利が5%であれば、実質金利も5%ということになり、この論理を持ち出すのは早すぎるということが理解できると思います。


 5月21~22日にかけて開かれた、金融政策決定会合においても、この名目金利(長期金利)の乱高下について議論が行われたようですが、特段新しい材料は出ませんでした。


 日銀の黒田総裁は「経済が成長し物価上昇率が2%に向けて上昇する中で、名目金利が上がるのは自然な形」と静観する構えのようですが、現在のように「名目金利=実質金利」の中で、金利が上昇するのを静観するのは危険だと感じざるを得ません。


 日銀の政策の理想型としては、金利を押さえ込んでいく中で、徐々に物価が上昇し、それに伴い金利も上昇することだと思いますが、そもそも物価が上昇しなければ、その間は金利を押さえ込む強い姿勢が必要ではないでしょうか。


 ここで中途半端に金利が上昇してしまうと、景気にも悪影響を及ぼし、住宅ローンの長期固定金利も上昇するなど、日銀の「量的・質的緩和」が失敗に終わる可能性も高まります。


 もう一度、「量的・質的緩和」の位置づけを、日銀自身が再確認すべき時期に来ているように感じます。

 

沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)

 

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