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日経記事;『ドコモメーカー選別 人気スマホ値下げ ソニー製など販促費手厚く 業界再編に拍車』に関する考察

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経営戦略 集中と選択;事業撤退

皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本雅暁です。

3月15日付の日経新聞に、『ドコモ、メーカー選別 人気スマホ値下げ  ソニー製など販促費手厚く 業界再編に拍車』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『NTTドコモは今夏の商戦からスマートフォン(スマホ)の人気に応じて価格に差をつける手法を導入する。ソニーと韓国サムスン電子の新製品に販促費を厚く配分し、実売価格を1万円程度に下げる。

その他の機種は2万~3万円以上になる。最大手のドコモが販促費に差をつけることでメーカーの選別につながる。人気機種のないメーカーは販売量の低下が避けられず、業界再編が進む可能性がある。

かつてドコモはNECなど「ファミリー」と呼ばれたメーカーと高機能の携帯電話を共同開発し市場を開拓してきた。メーカーもドコモを顧客に一定の販売量を確保できたが、国際競争力を培う機会を失った。

スマホの普及で世界市場を相手に高い量産効果を誇る米アップルやサムスンが日本市場を席巻。ドコモはメーカーを競わせ、国内勢の競争力向上を促す。

アップルの「iPhone(アイフォーン)」を扱うソフトバンクモバイルとKDDI(au)が加入者を増やしている。ドコモも人気機種を割安に提供し新規契約を増やす。機種を絞って大量に仕入れ、調達コストを下げる狙いもある。

新たな価格で端末を購入できるのは従来型携帯電話からスマホに買い替えるか、他社からドコモに乗り換える場合。約6千万件のドコモ契約総数のうち従来型携帯は約3200万件とみられる。

今夏の商戦では機種を大きく3グループに分け、事前調査で人気の高いソニーの「エクスペリア」とサムスンの「ギャラクシー」を最も安い第1グループとする。1万円の実売価格は従来の約半分。第2グループは富士通やシャープなどの新機種で2万円以上になる。

NECカシオモバイルコミュニケーションズなど他のメーカーの機種は第3グループで価格は3万円以上になる見通しだ。ドコモは商戦ごとに人気に応じてグループ分けを見直す。

ソフトバンクやKDDIもiPhoneに販促費を厚く配分。一部機種で2年の継続利用を前提に消費者の実質負担額を0円とすることで、顧客を増やしてきた。

ただ通信料金で最も安い定額プランを比べるとドコモはソフトバンクやKDDIより月々の負担が約500~1000円低い。新たなスマホ価格とデータ通信料金の2年分の合計額が両社を下回る場合もあり、ドコモは対抗できると判断した。

今後、下位メーカーは他社との統合再編で製造コストを引き下げ、開発力を高めるなど抜本的な対策を迫られそうだ。

スマホ販売では継続利用を条件に、販促費で購入価格を下げる商慣行がある。従来は端末間の販促費の差は数千円程度だったが、ドコモは大幅に広げる。こうした手法は「小売価格を拘束しない限り問題ない」(公正取引委員会)という。』


NTTドコモは、現時点ではアップルのiPhoneを扱っていません。そのことも含めて、毎月発表される新規顧客の純増数は、KDDIやソフトバンクに負けています。

NTTドコモは、将来iPhoneを扱う可能性がありますが、当面アンドロイド端末で両社と戦う必要があります。

今回、NTTドコモが取る事業展開のやり方は、今までにない新機軸を打ち出しており、かってメーカーを囲い込んだ事業展開方式とは、180度異なるものになっています。

その時期に最も人気が高いスマホを集中して販促することにより、KDDIやソフトバンクに取られているシェアを奪回する仕組みを作ろうとしています。

今回、対象となるのはソニーの「エクスペリア」とサムスンの「ギャラクシー」とのこと。両機種とも評判が良いものです。

サムスンはともかく、ソニーにとってNTTドコモの新方針は、今後のスマホ事業拡大に追い風になります。

ソニーは、このNTTドコモの新方針をテコにして、まず国内市場で可能な限りシェアを獲得して、アップルやサムスンをおさえてナンバーワンの座を確保するように積極的に事業展開することが重要になります。

ソニーは、スマホやタブレット型端末を今後の成長分野の一つにあげています。アップルやサムスンに勝つためには、かってのソニーらしさを復活させて、デザイン・機能・性能・価格で圧倒的なものを打ち出す必要があります。

現在、ソニーの「エクスペリア」は、デザインや画質、機能などで高評価を得ています。ソニーは、世界市場で勝ち組みになるための不断の努力を継続して行ない、アップルやサムスンに打ち勝つことを強く期待します。

スマホは、まだまだ進化する商品です。世界各国の市場ニーズ・価格にあった商品を出すことが必要になります。

ソニーは、このことができる潜在力をもった企業として期待しています。

一方、他の国内家電メーカーにとって、今回のNTTドコモの新方針は、国内市場を失うリスクがあります。

ソニー以外の国内家電メーカーは、ほとんど世界市場で戦っていないためです。アンドロイド陣営内で、国内市場がソニーとサムスンの2社に市場を取られる傾向がはっきりしたら、早期に集中と選択を行なって、必要があれば当該事業から撤退する決定を行なう必要があります。

国内家電メーカーは、競争力を失った事業分野に留まる余力がないことによります。自社の事業コアを明確化して、当該事業分野では、世界一になるための徹底的な差別化・差異化を行なう必要があります。

サムスンだけでなく、他の韓国、台湾、中国家電メーカーの実力が上がっていますので、集中と選択を徹底的に行なって、コア事業分野に集中投資するやり方が必要です。

国内には、家電商品の優位性を引き出せる機能・性能をもった重要素材・部品メーカーが数多く存在しています。

これらの素材・部品メーカーとしっかりと協業して、競争力の高い商品を出し続けることが重要になります。

現在の円安は、家電メーカーには追い風になりますので、最大限に有効活用しながら、事業拡大していくことが必要です。

ソニーの「エクスペリア」の世界市場での売上・シェア拡大は、一つの試金石になります。攻めの姿勢で世界市場を開拓するやり方が大事です。

今後とも、ソニーやパナソニックなどの国内家電メーカーの動きについて注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本雅暁

 

 

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