床下防湿 兼 白蟻対策 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

鈴木 克彦
株式会社マクス 代表取締役
建築家

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対象:住宅設計・構造

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床下防湿 兼 白蟻対策

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ティンバーフレーム工法の住宅 富士市 時を刻む家
しっかりとした地盤が出来、基礎工事に入る前に、基礎の耐圧版(スラブ)の下に、その下の土からの湿気の上昇を防ぐ、防湿シートを施工します。

防湿シートは、いわゆるビニールのシートです。


何故湿気を防がなければならないか?


ベニアで出来た床が、ベコベコになるのは、湿気でベニアをくっつけているノリが剥がれてしまうからです。

その他にも当然カビに原因にもなりますし、湿度が低ければ白蟻も来ませんし、土台も腐りません。


よく、ベタ基礎にすると、地の力?が流れてこなくなる…?
と言う様な話を聞きますが、それはあくまでも信じる信じないの世界でありまして、住宅の耐久性を考えれば、やはりベタ基礎です。

もしくは、昔の様に、石の上に柱が立ち、高床式で、床下をびゅーびゅー風が通る様にする、これならOKでしょう(寒さは度外視です)。



さて、写真のシートは白蟻の忌避効果のある成分が含有されていますので、白蟻を寄せつけません。

防腐剤をたっぷりしみ込ませた土台を用い、有毒の白蟻の薬をたっぷり吹きかけて、「健康住宅」なんて言ってはいけないと思います。


大きくクローズアップされている「シックハウス」
新建材から出るホルマリンのことをよく言われますが、白蟻消毒剤に含まれる化学物質も、十二分に注意しなければならない部分だと思います。

もちろん、全ての人に対して即危険、と言う物でもないのですが、かえってその方が深刻。
いつ誰がシックハウスに苦しめられるかが分からないと言うのが怖いとところです。

ご参考:化学障害の現実



こう言ったシート、
土台を基礎からあげて乾燥状態に置く基礎パッキン、
木部下地を直接コンクリートに触れさせない鋼製(もしくは樹脂製)の束、
人間に害のないヒバオイル(白蟻の忌避効果有り)、

これらを上手に取り入れる事で、薬剤に頼らない白蟻対策は十分可能だと思います。