戸建住宅では「コートハウス」と呼ばれるパティオ(中庭)を中心とした設計手法をとりいれ、内側へ開かれた開放感のある住空間がつくられるケースはよくありますが、マンションのような集合住宅では、まだまだ事例が少ないのですが、集合住宅こそ内部空間の豊かさは重要なため、私は最近よくパティオ付の住居を積極的に設計提案しています。
外部や隣接住居のことを気にせず使えるパティオ(中庭)は生活空間としてとても魅力的だと思います。
写真は、現在手掛けているマンション・プロジェクトのモデル住居で、リビングスペースにパティオ(中庭)を隣接させ、リビングにつづく書斎や洋室へもパティオを通して住空間がつながるようにしました。
インテリアはブラックウォールナットの深みのある木目を活かして、夜はシックに昼間は清清しい開放感を体感できる住空間にまとめまています。 マンション全体のコンセプトに「和」の上質な落着きを表現しているため、このモデル住居でも「漆」や「和紙」などの素材や「直線的な安定感のあるデザイン」をキーワードに、そのデザインコンセプトを空間や家具のデザインに活かしました。
パティオはプライベートガーデンやアウトリビング、アウトダイニングなどにも利用できとても魅力的です。(写真の右奥がパティオ)
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このコラムの執筆専門家
- 酒井 正人
- (東京都 / 建築家)
- サカイデザインネットワーク有限会社 取締役社長
住む人の手が触れる場所から、建物へ、街へと心地良さを拡げたい
設計手法・デザインの発想は「内側から外側へ」・・・建物という器だけをつくるのではなく、私達が暮らす場である生活空間の細部から生活環境全体のデザインを追求し「心地よさ」をご提案しています。
03-6379-4831
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