- 国府谷 明彦
- カウンセリングセンター聴心館 聴心館館長
- 東京都
- 厚生労働省認定 産業カウンセラー
対象:心の病気・カウンセリング
- 斉藤ヒカル
- (潜在意識セラピスト)
- 快眠コーディネイター 力田 正明
- (快眠コーディネイター)
GW中の平日です。カウンセリングのご予約があって出勤。
聴心館自体はGW開けまで休館です。
カウンセリングルームの廊下で写真を1枚。
「ホテルのフロアみたい」とカウンセリングに来た方から,よく言われます。
さて,「安心のお話」の続きを聴きたいと言われたので,
今日,ちょっとだけ続きを書きます。
「まわりの諸条件が整わないと安心できない」。
これが普通の人の考え方です。
これでは,「環境の奴隷になってしまう」というのが前回のお話でした。
たとえば,明日レポートを提出しなければならない,
それが今後の自分の仕事や進路を左右する大事なレポート,としましょう。
あるいは,明日までに10万円を払わなければならない,としましょう。
どちらの例でも構いません。
ご自分で切実に考えられるもので,考えてみて下さい。
レポートやお金を余裕で用意できるのであれば,まずは安心ですね。
あるいは,必死で頑張れば明日までに用意ができるというのであれば,
その用意の間は大変ですが,心は安心です。
では,そうできないときはどうなるか。
当然,誰でも,安心どころではないでしょう。
このとき,現在から締切までの時間しか考えていないのです。
その間に用意の形ができれば安心,できなければ不安となるのですね。
用意ができないことを前提に,その後を考えてみるのです。
当然,用意ができませんから,相手の人に迷惑をかけたりします。
場合によっては,嫌な思いや嫌な言葉を体験しなければなりません。
この感情が,安心を阻害するものになるのです。
この感情を感じないために,我々は必死になるという側面もあります。
これは,良い意味での効果。
でも,実際に間に合わないときに,この感情を極端に意識しすぎて,
自分を見失ってしまっては何にもなりません。
もちろん,努力しない無責任を勧めているのではありません。
でも,頑張ってもどうしようもないとき,
追い詰められて不安になることはないのです。
居直る訳でもありません。
用意できなかった状態を,どうフォローするかを考える。
そのアイデアが出れば,不安は襲ってこなくなるのです。
そろそろ,意図がご理解いただけるでしょうか。
不安が襲ってくることが困るのです。
そこで,どんなときでも安心冷静の柱を立ててしまうのです。
不安の津波に耐えうる防波堤を作るのではなく,
不安の津波が襲ってこなくなるようにするのです。
最悪の未来までも想定して,考えておく。
そうすれば,最悪が来ても不安にならない。
さらに言えば,どんな最悪の事態も,
我々にとっては,経験と言うことなのです。
その経験で命を落としてしまうこともありますが,
それは運命と言うしかない。
不安を感じて,今起きていることを経験するのを見失ってしまうのです。
恐れるのではなく,これってどんな感じなのかを味わうことが経験なのです。
これについては,また別の機会にしましょう。
WEBセミナ,今日は精神医学セミナです。【aki.2013.4.30.tue】
http://www.choushinkan.com/ws_semi.html
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