日経記事;『円安、中小が機敏に国内増産 生産移管や工場拡張』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『円安、中小が機敏に国内増産 生産移管や工場拡張』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月29日付の日経新聞に、『円安、中小が機敏に国内増産 生産移管や工場拡張』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『中小製造業が外国為替市場での円高修正に機敏に対応し、海外生産の一部を日本に移管したり、国内工場を拡張したりする動きが出てきた。

円高や取引先企業の生産の海外移転に伴い、国内のものづくり基盤を支える中小製造業の空洞化も進んでいる。円安が定着すれば一定の歯止めがかかる可能性がある。

プレス加工の大喜金属製作所(大阪市)はドアのカギ用の金属部品の組み立てを中国から日本に移管する検討に入った。円相場が1ドル=80円台だった昨年までは人件費が安い中国で全体の約3割を生産。生産品の15%は日本に輸出していた。

円安の進行で「1ドル=100円を超せば(日中の)コストはほぼ互角。品質や納期を考えれば国内生産の方が有利」(中辻康会長)とみて、中国での生産比率を引き下げる方針を固めた。中国では主に人手で、国内では自動化ラインで製造しており、生産移管が比較的容易な事情もある。

ただ部材を安く調達できるなど中国に拠点を置く利点も大きく、完全撤退はしない。「(為替動向など)経営環境の変化などに応じて機敏に対応できる生産体制を築く」(同)。2013年12月の売上高は前期比15%増の10億円を見込む。

円安を背景に取引先の産業機械や自動車関連のメーカーに国内生産を増やす動きがあることも追い風になっている。

産業機械のアルファーデザイン(長野県東御市、千葉昇社長)はファクトリーオートメーション(FA)関連装置を増産するため、長野県や山形県などにある生産拠点の周辺で部品加工や組み立てを担う協力工場の確保に動き出した。4月からFA装置の引き合いが強まっているという。

国内需要への対応に加え、アジア向け輸出の採算も向上するとみて国内の生産体制を強化する。

工業用ブラシの共伸技研(大阪府門真市)は約30年ぶりに工場を刷新する。「3月以降自動車や工作機械メーカーからの受注が好転し始めた」(加藤克典社長)。

6月をめどに老朽化し手狭な現工場を近隣に移転、拡張する。敷地面積で2倍になるという。同社の売り上げは2億円程度だが、工場刷新に約2千万円を投じる。

同社は国内で複雑な形状のブラシを1品単位で受注して1週間~10日間で納品する「小ロット短納期」を強みにしている。工場拡張で固定費は増えるが、受注増と生産性向上でコスト吸収は可能とみている。納期もさらに1~2日短縮できるとみている。』

今年始めから続いています円安進行は、中堅・大手企業だけでなく中小企業の海外輸出事業に良い影響を与えています。

私の支援先や周りの輸出を行なっている中小企業の社長からは、価格競争力がついて、海外企業との価格競争にも勝てるようになったとの声が出ています。

また、日本円での手取り収入が増えて、収益の確保・拡大につながり始めた企業も出ています。

さらに、取引先である中堅・大手企業からの注文が増え始めている中小企業も増えています。本日の記事にありますように、多くの中小企業が円安効果で受注額が増えたり、収益拡大につながってはいませんが、昨年前半と比較すると全体的にお金が市場で周り始めている感触をもっています。

中小企業の強みは、記事にありますように、市場や事業環境の変化に合わせて、柔軟に生産規模などを調整できることです。

一般的に中小企業は、社長決裁ですべて決めることができますので、意思決定と行動の速さにつながります。

中小企業は、今回の円安を輸出事業拡大のきっかけにすることが重要です。国内の既存の取引先中心の商売では、ある日突然集客ができなくなるリスクがあります。

取引先が海外移転したり、海外企業から購入する可能性があることによります。東南アジア地域では、タイやインドネシアで、国内メーカーが数多く進出しており、産業集積が進んでいます。

既存取引先が東南アジア地域に進出すると、国内取引先が減少したり、無くなったりすることになります。

また、一旦取引先が海外に出た場合、円安になっても海外に出た仕事や業務が国内に戻るとは考えにくいのが実状です。

取引先からの要請を受けても、中小企業がいきなり海外に工場展開するのは、海外展開の未経験さを含めて、高いリスクを伴います。

中小企業は、既存取引先である中堅・大手企業との商売だけでなく、独自に継続して市場・顧客開拓を行なうことが重要になります。

そこで、販路開拓・集客拡大の相談を受けたときに、扱い商品・サービスの内容によっては、海外市場・顧客開拓を勧めています。

円安は、輸出事業にプラスに働きます。価格競争力がつくからです。

海外に輸出するには、輸出入商社や販売会社、特約店や代理店などの既存流通網を利用するのが、一般的です。

既存流通網は、BtoBタイプ、BtoCタイプ、あるいは、業界ごとの特有な仕組みや利権構造がありますので、それらのことを丹念に調べて、十分な事前準備や対応策の検討を行なうことが成功のポイントになります。

中小企業庁が毎年発行しています、「中小企業白書」をみますと、海外進出した企業の失敗原因の最大理由の一つが販路開拓・集客の未成功によります。

将来、海外進出して工場を建てるにしても、まず日本からの輸出事業を軌道に乗せることから行なって、しっかりとした販路開拓・集客を行なうことが重要であり、必要です。

もちろん、今の円安がいつまで続くのか未知数のリスクもありますので、常に最悪のことを想定して、リスク対策を考えておくことも重要になります。

さらに、中小企業は、インターネットを積極的に活用して、自社商品ブランドの告知を広げたり、ネット通販を行なって直販する仕組み作りすることも必要です。

国内市場と同じように、多くの海外顧客はインターネットを通じて情報収集し、ネット通販から商品を購入しています。

中小企業は、貪欲にかつ柔軟に国内外で販路開拓・集客拡大を行なうことが勝ち残るための条件の一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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