楽曲分析(2) モーツァルト作曲 交響曲第35番『ハフナー』 K385  その2 - 楽器レッスン全般 - 専門家プロファイル

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楽曲分析(2) モーツァルト作曲 交響曲第35番『ハフナー』 K385  その2

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特徴

 

 典型的な古典派の交響曲スタイル。

 ザルツブルクの父親から親しかったハフナー家のために祝祭用のセレナードを書くようにと命じられて作曲された曲。

祝祭にふさわしく華やかで輝かしいムードを描いている。

 

 ティンパニは技術的に特段難しいということは無い。

第4楽章では弦楽器、管楽器とは違うソロ的な動きのロールが多様されているのが特徴的である。

同時期に作曲された「トルコ行進曲」ではトルコの軍楽隊から影響を受けており、この楽章も同様の異国情緒的な雰囲気を感じとることができる。

当時のヨーロッパからみればアジアの西北に位置するトルコは南方、ヨーロッパとは異なる文化や風習があり、教養人の興味をもたれる地域であった。

 

 ファゴットはチェロと同じフレーズが多く管楽器の中では群を抜いて高い演奏技術が必要とされる。

 

 

第1楽章  アレグロ コン スピリト  Allegro con spirito

 

 ニ長調 2分の2拍子 ソナタ形式

 「コン スピリト」とは直訳すると「元気に」。

 

 トゥッティ(全奏)で始まり、弦楽器のオクターブ(ヴァイオリンは2オクターブ)の上方跳躍により楽曲に強い緊張感とエネルギーを与えている。

第1主題を転調と逆行を交えながら繰り返され展開しており、ソナタ形式としてお手本のような楽曲。

 

 オーケストレーション(管弦楽法)の特徴としてはトゥッティの厚みとヴァイオリンのみで演奏するといった薄さというような楽器数の対比を効果的に使用している。

 

 

第2楽章  アンダンテ  Andante

 

 ト長調 4分の2拍子 ソナタ形式

 

 弦楽器中心で演奏。

管楽器はオーボエ、ファゴット、ホルン各2本ずつの編成で、主に持続音を演奏している。

弦楽器の澄んだ音色のメロディに管楽器の丸く柔らかい音色のハーモニーを奏されることにより牧歌的で暖かみのある楽章になっている。

後年の交響曲やピアノ協奏曲に共通した穏やかでモーツァルトらしい甘美さを聴くことができる。

 

 

第3楽章  メヌエット  Menuetto

 

 ニ長調 4分の3拍子 複合三部形式

 

 元々はヨーロッパの片田舎の舞曲からなるメヌエットだがこの曲ではモーツァルトにより洗練された上品な楽章となっている。

 

 管楽器は第2楽章で使われた楽器にトランペットとティンパニが加わることで華やかさを演出している。

 

 

第4楽章  プレスト  Presto

 

 ニ長調 4分の4拍子 ソナタ形式

 

 拍子は4拍子だがプレストといった速いテンポのため1小節を2拍でとって演奏する。

モーツァルトは「できるだけ速く」と望んだらしい。

そのためファゴットには難易度の高い、ファゴット奏者に言わせればむちゃぶりな楽譜となっている。

 

 ソナタ形式ではあるが主題が80、139、232小節の3回再現(主題→展開)されており、トータルで4回演奏されることからロンド形式としての性格も持っている。

 

第1楽章は「強奏から弱奏」という進行の対比になっているが第4楽章はその逆に「弱奏から強奏」の進行による対比となっている。

楽章と楽章との対比を考えての構成であろう。

 

 楽章を通じて8分音符による動きが奏されることにより激しい運動性を持ち続けながら曲は展開される。

 

 

  第35番「ハフナー」から最後の交響曲である第41番「ジュピター」を後期六大交響曲と呼ばれているが、この曲のいずれの楽章もシンプルで明快な形式で書かれており、天才作曲家として熟された感のある作品であろう。

 

主題の展開の巧みさに加えトランペットとティンパニを効果的に使うことによる華やかさ、要所で強奏により同じリズムを演奏することによる力強さなど、技法的にも大変優れている交響曲となっている。

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