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日経記事;『成長戦略、医療・女性軸に 首相が第1弾 』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月20日付の日経新聞に、『成長戦略、医療・女性軸に 首相が第1弾 児童保育、2年で20万人 先端医療 ロシア・中東に輸出』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『安倍晋三首相は19日、日本記者クラブで記者会見し、6月にまとめる成長戦略の第1弾を発表した。女性の活躍を成長戦略の中核と位置づけ、今年度から2年間で20万人、5年間で40万人を保育する環境を整えて待機児童解消を目指す。

ロシアや中東に先端医療センターを設けるなど医療を成長産業に育てる。金融緩和、財政出動、成長戦略の「3本の矢」で早期のデフレ脱却をめざす。

首相は成長戦略のキーワードに「挑戦、海外展開、創造」をあげた。今回は人材活用と医療に絞り、5月以降に農業の規制緩和などを加える。

首相は足元の景況感が改善したとの認識を示し、成長戦略で「明るい兆しをさらに力強く、持続的なものとする」と訴えた。

首相は「女性の活躍は成長戦略の中核をなす」との考えを表明した。日本では働く女性の約6割が第1子の出産を機に離職する。20歳代後半から30歳代の女性の就業率が低い状態を改善できれば、国内総生産(GDP)の押し上げにつながる。

厚生労働省によると、認可保育所に入所を申請しているにもかかわらず入れない待機児童は昨年10月時点で約4万6千人。保育所不足で就業をあきらめる例を考えると、潜在的な待機児童は数十万人に上るといわれる。

2年間を待機児童解消の「緊急集中取組期間」とし、意欲的な地方自治体の取り組みを支援。都市部の保育施設の用地不足に対応するため賃貸方式や国有地の活用を促したり、事業所内に保育施設を設ける企業への助成要件を緩めたりする。

首相は同日、経団連の米倉弘昌会長らに育児休業期間を子どもが3歳になるまで延長するよう求めた。出産後の職場復帰策に取り組む企業を助成金や税制優遇で支援する仕組みを検討する。

首相は「国際医療協力を新たな成長の種としていく」とも語った。大型連休中に予定するアラブ首長国連邦(UAE)訪問の際、アブダビに「日本UAE先端医療センター」の設置で合意するとの見通しを表明。

同時期に訪れる予定のロシアでも粒子線治療施設の建設の協力が進む。官民が共同で医療関連の機器やサービスを海外に売り込む新組織も設ける。

iPS細胞を使った再生医療や創薬に関しては「日本は研究で世界一だが、実用化で大きく出遅れている」と指摘。製品の承認を大幅に短縮する薬事法改正案を今国会に提出し、医療機器の承認にかかる審査期間を短縮する。

研究から実用化まで官民一体の体制を築くため、米国の国立衛生研究所をモデルにした「日本版NIH」を創設する方針も示した。

労働力を製造業から医療・介護サービスといった成長産業に移行させる施策にも取り組む。従業員の再就職支援策を実施する企業への助成金を拡充。働いたことがない若者やフリーターを試験的に採用する企業への支援も充実させる。

就職活動の解禁時期を大学4年生になる直前の「3年生の3月」に遅らせるべきだとの認識も表明した。』


政府は、2013年6月に成長戦略を発表する予定です。本日の記事は、その第一弾として、女性の活躍を成長戦略の中核と位置づけ、今年度から2年間で20万人、5年間で40万人を保育する環境を整えて待機児童解消を目指すことと、医療関連機器やシステムの海外市場開拓を発表しました。

日本が抱えている大きな問題は、人口減少です。特に15歳から64歳までの生産年齢人口(年齢別人口のうち労働力の中核をなす15歳以上65歳未満の人口層のことを言います。この人口層は、収入があり、購買力をもっています)の減少が深刻になりつつあります。

4月13日付のブログ・コラムで書いていますように、日本の生産年齢人口は、2005年10月現在で8409万人であり、総人口の65.8%を占めていました。

政府が2012年4月17日公表した結果をみますと、2011年10月1日現在の人口推計では、生産年齢人口は8134万2千人となっています。

日本の生産年齢人口は、2005年10月から2011年10月の6年間で約275万人減ったことになります。

日本の国力を維持・回復するには、生産年齢人口の増加が必要です。このことは、他先進国の状況をみても簡単にできないし、できたとしても、人口増加に転じるまでに長い時間を必要とします。

フランスは、第二次大戦後直後から人口減少対策を積極的に行ない、現在は人口や生産年齢人口が増加する国になっています。

女性が働きながら子育てする環境が整備されており、政府も経済的支援も含めて手厚い助成の仕組みを構築しています。

また、女性の社会進出も積極的に行なわれており、企業や政府が子育てしながら女性が働ける環境を当たり前のこととして受け入れている実態があります。

本日の記事は、政府が本格的に女性が働きながら子育てする環境整備を行なうと共に、女性の社会進出を支援する公的な仕組み構築を行なう姿勢を打ち出していることを示しています。企業にも協力を求めています。

生産年齢人口減少は、実質的な働き手の減少も意味しています。国内企業の生産性を上げるには、有能な社員の維持強化が必要条件の一つになります。

この観点からみますと、女性が子育てしながら働けると、労働力の増加につながりますので、この面からも女性戦力は、企業にとって重要な意味をもっています。

リクルートのように、男女に均等に仕事や勤務評価などを行なって女性のやる気を引き出している国内企業はまだ少数です。

今後、政府と企業が協力して女性を男性と同じように扱って各種の差別を撤廃していけば、さらに意欲ある女性が数多く国内企業で働くことができます。

これらの女性が働きながら子育てする環境が強化充実されれば、実質的に生産年齢人口が増える環境に変化できる可能性があります。

何度か記事に出ていますように、横浜市は女性市長である林さんのもとで、三年間で保育施設の待機児童数をほぼゼロにすることができつつあります。

不要な規制を見直して、保育業界に企業参入の道を作ったことが成功の要因の一つです。横浜市の事例は、行政がやる気をもって不要な規制を無くしていけば、横浜市のような財政状況が厳しくても実現できることを示しています。

さらに、IT、ブロードバンド、あるいはデータセンターなどの環境の進化やパソコン、スマホやタブレット端末機器の普及で、在宅勤務も含めて多様な働き方が可能になっています。

毎日会社に出勤しなくても、働くことが可能になっていますので、政府はリーダーシップをとって企業の協力を得ながら、女性や若者が柔軟に働ける環境整備を行なっていくことも必要です。


また、本日の記事では、医療機器事業の海外市場開拓を成長エンジンの一つとして想定しています。医療機器を扱う企業は、中堅・大手企業だけでなく、数多くの中小企業も存在しています。

中小企業は、中堅・大手が扱わない特殊な器具や、部材などで強みをもっているところが多くあります。

これらの中小企業が欧米市場に出ようとする時に、真っ先に直面するのが、FDA(米国食品医薬品局)やCEマーキング(欧州連合EUによる欧州統一法規)などの厳しい法規制への対応です。

医療機器を扱いますので、上記のような厳しい安全規制をクリヤーすることは、当然のことです。問題は、中小企業は人員不足もあってこれらの厳しい安全規制を理解して、クリヤーすることが難しい点です。

東南アジアやアフリカでは、人口増加が続いていますので、医療は環境と共に、国内企業にとって大きな潜在需要が存在します。

政府が打ち出す医療機器事業の海外市場開拓に際し、差別化・差異化可能な技術・商品をもつ中小企業に対する支援策の強化充実を期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁

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