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神谷 忍
神谷デンタルオフィス 藤沢インプラントセンター 理事長・歯科医師
神奈川県
歯科医師

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赤岩 経大
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閲覧数順 2024年04月23日更新

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歯周病の治療に専念されると糖尿病にも良い影響があります

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―糖尿病と歯周病、インプラントについて―

血液.jpg以前、オペの前に血液検査をお願いしております。という記事をfacebookにupしましたが、糖尿病の程度を知る指標としてヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)というものが有ります。正常な人であれば、HbA1c値は5.8%以下とされています。一方、それ以上の数値ですと、高血糖状態が続いていた、ということになります。この数値が、8%を超えた状態が長く続きますと、色々な合併症を起こすと言われていますので、多くの医療機関では、この数値を下げることに主眼がおかれています。

※糖尿病の方にはインプラント治療お勧めできません※

糖尿病では細菌の侵入に対して抵抗力が弱く、 「傷が感染しやすい」・「創口が治りにくい」という点でインプラント治療はお勧めできません。すなわち手術を行った部位が感染しやすかったり、傷の治りが一般的にやや遅れる場合もありますが、抗生物質の適切な内服など術前から感染対策を十分にしておけば、問題なくインプラント手術は可能です。

一般的に、インプラントは以下の基準となる値を参考に治療が行われます。

術前のコントロール基準値

 1血糖値(空腹時 150mg/dl以下・ 最高値300mg/dl以下)

 2HbA1c 7~8%以下

 3尿ケトン体(-)

 4重篤な合併症がない(腎不全・心血管病変など)

糖尿病の方は歯周病

糖尿病になると身体の抵抗力が下がりますのでさまざまな合併症が起こり、糖尿病は合併症が怖い病気ともいわれていますが、抵抗力が下がるという事は、『細菌に感染しやすい=歯周組織が歯周病菌(歯垢)に侵されやすい』となりますので、糖尿病になると歯周病になりやすく、歯周病が治りにくくなってしまうのです。

歯周病は歯周組織を破壊してしまう病気です。せっかくインプラント治療をしても、歯周病が進行すると感染や脱落などのリスクが高まります。

そのため重度の歯周病の方は、先に歯周病を治療してからインプラント治療を行います。また、隣り合う歯に重度の虫歯がある場合も、事前に治療を済ませてからインプラント治療を行います。

 

糖尿病と診断された時から、ヘモグロビンA1cを下げる事が一番の目標となりますが、ヘモグロビンA1cを下げるには、普段の血糖値を低くしてなければ下げる事は出来ません。

ヘモグロビンA1cを下げる近道は、一日の平均血糖値を低くして、それを1~2か月続ける事です。それには血糖値を上げる食品を覚えそれを避ける食事をして、平均血糖値の上昇を抑えるのが一番簡単で確実な方法です。

ヘモグロビン.jpg以下のサイトに血糖値を上げる食品一覧が載っています。参考にしてください。

血糖値を下げる http://ketsutouchi.sbf1.com/?eid=13

参考・引用文献

糖尿病講 流れてよくなる糖尿病 http://www.nagayoku.com/basic2/hemoglobin/

歯周病予防・治療ガイ http://www.ha-inochi.com/2009/08/post-10.html

インプラント治療詳しく知りたい(インプラントと安全疾患)

http://www.implant-consul.com/operation/000040.php

 

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