相続その10(遺留分) - 家事事件 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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相続その10(遺留分)

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相続
■遺留分

生前贈与の場合、または遺言で法定相続分と異なる割合の相続・遺贈が決められた場合、子(または孫)、配偶者、直系尊属が相続人である場合には、直系尊属のみが相続人である場合には法定相続分の1/3、それ以外の場合には1/2を、遺留分として、遺留分を侵害した者に対して減殺することを、相続開始及び減殺すべき贈与・遺贈があったことを知った時から1年間以内(又は相続開始から10年以内に限り)に請求できます(民法1028条、1031条、1042条)。兄弟姉妹には、遺留分はありません。
遺留分の算定方法は、被相続人が相続開始時において有した資産の額+贈与した財産(相続開始前の1年間にした贈与及び当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってした贈与)の価額―債務の額で計算されます(民法1029条、1030条)。
遺留分権利者及びその承継人は、遺留分を保全するのに必要な限度で、遺贈及び贈与の減殺を請求することができます(民法1031条)。
贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、減殺することはできません(民法1033条)。
贈与の減殺は、後の贈与から順次前の贈与に対してします(民法1035条)。
受遺者は、その返還すべき財産のほか、減殺の請求があった日以後の果 実を返還しなければなりません(民法1036条)。
減殺を受けるべき受遺者の無資力によって生じた損失は、遺留分権利者の負担となります(民法1037条)。  負担付遺贈は、その目的の価額から負担の価額を控除したものについて、その減殺を請求することができます(民法1038条)。
減殺を受けるべき受贈者が贈与の目的を他人に譲渡した場合は、遺留分権利者にその価額を弁償しなければなりません(民法1040条)。
受贈者・受遺者は、減殺を受けるべき限度において、贈与又は遺贈の目的の価額を遺留分権利者に弁償して返還の義務を免れることができます(民法1041条)。もっとも、贈与・遺贈の目的物の現物を返還しても構いません。減殺を受けるべき贈与・遺贈の目的物の価額の算定時期は、遺留分回復による価額弁償請求訴訟の事実審の口頭弁論終結時です(最判昭和51年8月30日)。

遺留分の放棄
相続開始前の遺留分放棄は、家庭裁判所の許可を得た場合に限り、有効です(民法1043条1項)。
相続開始後にする遺留分放棄は、特に方式の定めもなく、遺留分権利者が期間内に遺留分減殺請求をしなければ、遺留分の問題を生じません。
共同相続人の1人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼしません(民法1043条2項)。したがって、他の相続人が遺留分を放棄したからといって、他の相続人の遺留分が増加するものではありません。