日経記事;『パナソニックがベトナムに新工場 配線器具、東南アで強化』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『パナソニックがベトナムに新工場 配線器具、東南アで強化』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月14日付の日経新聞に、『パナソニックがベトナムに新工場 配線器具、東南アで強化』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 パナソニックは東南アジアでコンセントなど配線器具事業を強化する。ベトナムに新工場を建設し東南アジアの生産能力を約3割引き上げる。販売店舗もインドネシアなどで増やす。

配線器具の年間売上高は1500億円程度とされる。世界2位で、アジアでは25%程度のシェアがある。同社は今後の成長の柱として住宅向けの強化を掲げており、東南アジアの旺盛な需要を取り込む。

ベトナム工場は東南アジアでインドネシアとタイに続く3拠点目となる。ホーチミン近郊に建設し、投資額は約40億円。2014年4月に稼働する。

初年度の年産能力はコンセントとスイッチを合計で2700万個。全量ベトナム向けとなる。スイッチでは1個90~150円の中高級機種を生産する。年産能力は18年をめどに5400万個に倍増する計画だ。

今後3年かけて販売店網も拡充する。ベトナムでは同社製品を扱う販売店数を1500店と現在に比べて5割増やす。インドネシアも2倍の3000店とする。現地の住宅メーカーなどと取引を拡大し照明器具などの販売増にもつなげる。

パナソニックの配線器具事業は現在、仏ルグランに次いで世界2位。アジアの旺盛な需要を取り込み、将来的には世界シェア首位を狙う。』


昨日は、日経記事;『東南ア、湧き出る中間層 旺盛な消費 成長バネに』に関する考察 のタイトルで、国内企業は、東南アジア地域の成長を取り込むことが、今後の事業拡大に不可欠であることについて、ブログ・コラムで書きました。

本日も引き続いて、国内企業の東南アジア地域での事業活動関連について述べることになります。

本日の記事によると、パナソニックは配線器具の製造拠点を新規にベトナムに作り、東南アジア地域での生産能力を3割引き上げるとのこと。

パナソニックは、配線器具で世界ナンバーツーのメーカーであり、25%のシェアをもっています。このシェアを東南アジア地域での売上拡大で倍増する計画です。

パナソニックは3月末に2013年度からの中期経営計画を発表しました。この中で2018年度には自動車関連、住宅関連の2事業をそれぞれ2兆円事業に育てる方針を示しました。

パナソニックの中期経営計画では、主要顧客を一般家庭から業務用途に移すことを明らかにしています。

特に、アジアを中心とした世界企業との競合が激しい、個人用・家庭用のデジタル家電商品を縮小する方針を打ち出しています。

かってのパナソニックの主力商品であった、テレビ事業は抜本的に見直されます。テレビなどのデジタル家電商品は、水平分業で作る方法が一般的になり、しょうしょう極論を言いますと、部品さえ調達できれば、誰でも簡単に作れる状況になっており、

今まで国内電機メーカーが得意としてきた差別化・差異化可能な技術・商品を打ち出しにくくなっています。ほとんどのデジタル家電商品は、汎用化して価格競争に陥りやすい事業環境になっています。

パナソニックは、このデジタル家電商品に見切りをつけて、自社の差別化・差異化可能な技術・商品を中心とする事業構造に変えていく方針を打ち出しています。

今回発表した中期経営計画では、パナソニックは自動車関連と住宅関連の業務用途を中心とする事業展開することになります。

本日の記事は、パナソニックの具体的な行動計画の一つについて書いています。配線器具という住宅の裏方を支えるプラットフォーム事業規模を倍増して世界ナンバーワン企業になるやり方です。

住宅需要が伸びている東南アジアで、新規工場を設立して生産能力を引きあげると共に、販売拠点の倍増も図ります。そのための投資を行ない、ベトナムだけで約40億円投資するとのこと。

照明器具の売上を倍増できますと、3000億円の規模になります。単一事業体としては、かなりの規模になりますので、パナソニックが当該事業で収益拡大を図れれば、経営に大きく貢献します。

パナソニックがこのような事業体をいくつかもって、目標とする2兆円の売上を確保できれば、安定して拡大する事業基盤をもてます。

パナソニックは、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの白物家電で大きな競争力をもっています。白物家電商品は、デジタル家電商品のような激しい価格競争に巻き込まれないで安定した事業環境になっています。

東南アジア地域の需要を取り込むには、現地で要求される仕様・機能・性能・価格をしっかりと理解して商品化して、現地の工場で作り、販売することが必要になります。

今までの国内メーカーの勝ち組みは、東南アジアで上記のような行動パターンをもってやってきました。

パナソニックも例外ではありません。今後も白物家電の事業強化に必要な手を打っていくことになります。

また、住宅関連では、従来から行なっていた住宅建材事業も大きく伸ばしていくとみます。パナソニックは、国内市場で住宅建材事業で競争力をもっていますので、その競争力を東南アジア地域で伸ばせるかどうかが、ポイントになります。

パナソニックの中期経営計画の詳細が発表されていませんので、現時点では明確なことは分かりません。

幾分かの期待をもって言いますと、パナソニックは蓄電池も事業基盤の一つにおいて、住宅および自動車分野での積極的な拡販が必要であり、重要になるとみます。

蓄電池は、間違いなく今後の社会インフラの一つであり、その重要度も増していきます。乗用車では、ハイブリッド車や電気自動車の中核部品になります。

蓄電池はノウハウの塊であり、使用用途の多さや使用台数の大きさでノウハウ蓄積や製造コスト削減が可能になります。

蓄電池産業では、世界市場でナンバーワンかナンバーツーであることが勝ち組みになる条件です。
この観点から、パナソニックには、住宅および自動車用途の蓄電池事業で世界ナンバーワンを目指すことを期待します。

パナソニックの動きは、今後の国内電機メーカーが業務用途での事業拡大を行なうときのやり方の事例の一つになるとみます。

業務用途は、顧客が企業などであり、当該商品を自社の業務・仕事に使いますので、低価格商品よりはコストパーフォーマンスの良いものが求められます。

業務用途分野では、国内企業のきめの細かな機能・性能を出せる能力が強みを発揮します。パナソニックがテレビ事業を大幅縮小もしくは撤退して、業務用途や白物家電での事業でどこまで再生できるか、今後も注目していきます。

また、日立や東芝などの電機メーカーもデジタル家電商品からエネルギーや環境などの業務用途を主体とする方向にすでに舵を切っています。

日立や東芝などの電機メーカーの動きも注目しています。これらの電機メーカーの動きは、中小企業が行なう新規事業立上や海外市場開拓などの参考事例になります。

各電機メーカーは、各専門分野に特化してオンリーワンの強みを持たばいと勝ち残れなくなっており、成長分野を特定して差別化・差異化可能な技術・商品の打ち出し方がポイントになります。

その観点から、大手メーカーの成功事例をみていくと、中小企業にとって今後の事業展開のヒントが生まれることが多々あります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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