- 中村 英俊
- 株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
- 東京都
- 広報コンサルタント
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
プレスリリースの体裁が変わりつつあります。
以前に比べて写真などが増えとても見やすくなったことは好ましい変化だと思います。読んでいる記者も具体的イメージしやすく、またWeb上で一般の方がみる場合にも同様の効果があると思います。
しかしもうひとつ気になる変化があり、それは「記事のようなリリース」の増加です。
なぜこの様な傾向が顕著になってきているのかは定かではありませんが、リリース配信サービスの台頭により、リリースをそのまま掲載するサイトが増えていることなどが影響しているのかも知れません。
ネットでニュースを見ている際、記事だと思ったらリリースだったという機会が少なくありません。記事ではないことに気づいた時は、まるで騙された気になり、小癪な手を使って!と余り良い気分はしないではないでしょうか。
リリースは報道関係者向けの資料であり、その記事を読んで記者は、
この情報は、
・報道に値するのか
・事実なのか
・表現は適切か
・具体的な背景は
・他はどうなのか などを検証し記事を書きます。
加えてリリース一斉配信の際は、他社と同様の記事は避けたい、独自性のある記事を書きたいと思うのが記者だろうといえます。
しかし既に完成された記事のようなものを見せられたら報道したいという意欲が増すでしょうか?加えて既にネット上でこの原稿が出回っていることを想像した際に積極的に書こうと思うでしょうか?
報道される可能性が低いネタならせめてリリース配信でネット上にばらまけば良いという発想なのかも知れませんが、報道の確度が下がるだけでなく、企業姿勢も問われるというリスクも十分に認識する必要があるだろうと思います。
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