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日経記事;『夏の電力,余力乏しく 安定供給目安3%にはめど 経産省見通し 関電,融通頼み続く』に関する考察

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皆様、

こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月10日付の日経新聞に、 『夏の電力,余力乏しく 安定供給目安3%にはめど 経産省見通し 関電,融通頼み続く』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『経済産業省は9日、今夏の節電要請の目安となる全国9電力の需給見通しを正式発表した。電力の供給余力を示す「電力供給予備率」は全国平均で6.3%となり、安定供給の目安となる3%を上回った。

ピーク時も電力を確保できるメドがたった。ただ関西電力などは他地域からの融通でかろうじて電力を確保している。電力の余力は乏しく、今年も扇子やクールビズが欠かせない節電の夏となりそうだ。

9日の電力需給検証小委員会(委員長=柏木孝夫・東京工業大学特命教授)で9社の需給見通しをとりまとめて正式に示した。政府が今後決める節電目標の判断材料となる。

今夏は最大電力需要に対してどれくらいの供給余力があるかを示す予備率が全地域プラスに転換する。昨年は関電・九州電力・北海道電力でマイナスだった。

需給見通しのベースは猛暑だった2010年並みを想定して算出した。国内の原発は関西電力大飯原子力発電所3、4号機だけが稼働する前提とした。

他の原発が再稼働しない場合、原発依存度が大きい関電は中部電力などからの地域をまたいだ融通が不可欠。地域間融通などで供給力の2割にあたる591万キロワットを確保して、かろうじて3%を維持する見通しだ。

電力の安定供給への不安要素は多い。企業や家計の節電で関電は震災前の10年度比268万キロワットの需要抑制を見込む。東日本大震災以降3度目の夏、「節電疲れ」で電気の使用が増えれば需給計算の前提も崩れ、他社からの調達を増やさざるを得ない。

一方、工場の撤退などで経済影響分は関電で5万キロワットの減少と見積もる。景気回復で生産などが増えれば今後上ぶれする可能性がある。


関電の夏の電力需給は厳しい。

原子力発電所の停止を火力発電で補っている点も不安材料だ。関電、四国電、九電は火力発電の定期検査を先延ばししてフル稼働させる方針。運転年数が40年を超える老朽火力も含まれる。

トラブルによる予想外の停電の可能性は必然的に高まる。昨冬の北海道では「計画外停電と需要の最大時が重なれば電力が不足する恐れもあった」(北海道電力)という。

政府は今夏の節電要請に数値目標が必要かを慎重に判断していく方針。節電要請でピーク電力を抑え込むと企業の生産活動に水を差す可能性もある。

一方、電力不足で大規模停電が起きれば、国民の生活に支障が大きい。昨夏は7電力管内で政府が数値目標入りの節電を要請。昨冬は予備率が5.8%だった北海道でも数値目標を設定した例もある。』


現在の国内経済の最大の課題は、景気回復です。円安と株式相場の上昇の利用も含めて、国内企業の売上が増えれば、必然的に景気は良くなります。

特に、製造業の輸出事業拡大が重要になります。幸い、米国や東南アジアを中心とした市場の需要が拡大していますので、今年はある程度の国内企業の輸出売上拡大が期待されます。

本日の記事は、昨年と同じように今年も電力不足問題に直面することについて書いています。昨年は、円高状況で輸出売上が伸び悩んでいましたので、電力不足は製造業などの事業活動にそれほど深刻な影響を与えませんでした。

しかし、今年は状況が異なります。円安で輸出企業の収益基盤は、強固になりますので、海外企業との価格競争力も向上し、売上拡大が見込めます。

電力不足が製造業の事業活動を抑制させる事態は、可能な限り、防ぐ必要があります。原発の再稼働の見通しが不透明な現状では、短期間に電力不足を解決する良策はありません。

また、電力不足問題と同時に、高額な電力料金の低減も進める必要があります。高い電気料金は、製造業だけでなく、大量の電力を使用するデータセンターなどのサービス事業にも大きな影響を与えます。

現時点でできる対策を早急に行なうことが重要であり、必要なことになります。行なうべき対策は、発電設備の新規建設、使用電力量の減少;節電、エネルギーコストの低減です。


発電設備の新規建設は、低価格の石炭火力発電を中心に行なうことで、発電能力を高めながら発電コストも抑えられます。

従来の石炭火力発電には、二酸化炭素(CO2)排出量などの問題があり、今まで積極的に活用してきませんでした。

最近、IHI、三菱重工などの発電メーカーが石炭火力発電装置の新規開発を加速させています。3月20日付の日経新聞によると、IHIは低品位炭である「褐炭」を使って低コストで発電する技術の実用化にメドをつけたとのこと。

褐炭は価格が通常の燃料炭の半分程度ですが、水分が多く発電用としてはほとんど利用されていませんでした。IHIは褐炭短時間で乾燥させ、効率的、かつ、高価な機器を使わずに済む仕組みを開発しました。この実証プラントを兵庫県相生市のIHI相生事業所に作るとされます。

政府は、石炭火力発電の積極的な活用方針を打ち出しています。これは、低コストな発電量の増加を目指すためであり、今の日本には必要なことになります。

国内で石炭火力発電設備が大幅に増強されれば、天然ガスによる発電や原子力発電への依存度を減らせます。石炭火力発電の普及は、国内で低コストで安定した電力供給が可能になります。

同時に、国内で実証性能が確認されれば、IHI,三菱重工などの重電メーカーは、海外、特にアジアを中心とした新興国に高性能な石炭火力発電装置を輸出できます。

褐炭まで含めると、石炭の確認埋蔵量は大きくなり、百年単位で使い続けることができます。日本やアジアなどで、石炭火力発電が一気に普及すると、天然ガスや石油の需要が低くなり、調達価格低下に貢献します。

国内重電メーカーの石炭火力発電装置は、CO2排出量も天然ガス並みくらいに抑えることができますので、アジア各国は今後日本製石炭火力発電装置を使っても、中国で直面している環境問題を避けることができます。

低コストで環境対応が可能な石炭火力発電装置の輸出は、理想的な国内製造メーカーのビジネスモデルの一つになります。

石炭火力発電装置は、国内の電力供給、高コストの発電などの課題を解決しつつ、輸出事業拡大を可能にします。

政府には、規制緩和などの積極的な支援策を期待します。


使用電力量の減少;節電も大きな課題です。国内電機メーカーは、毎年エアコンや冷蔵庫などの製品により効果的な節電機能を搭載し続けています。

また、上記しましたデータセンターなどの大量の電力を必要とする設備などにも、外気の取り入れなどの工夫で節電効果を高めています。

国内企業は、多くの中小企業も含めて活発に節電効果のある商品やサービスを提供しています。節電効果のある商品は、国内だけでなく、海外市場でも非常に大きな需要がありますので、国内で効果を確認しつつ、積極的に海外市場開拓を行なうことが重要です。

たびたび、本ブログ・コラムでは、ベンチャー・中小企業の節電効果のある商品を紹介しています。

例えば、E・T・E株式会社が出しています、銅管コイル(商品名;Miラクルコイル)を既存の冷凍機・空調機等の液配管部分に取り付けることで、業務用 冷凍・冷蔵・空調機を対象機器とし、その消費電力を約10%~25%削減させるとのこと。

詳細は、下記Webサイト参照。
URL; http://ete-eco.com/

多くのベンチャー・中小企業が多様な節電効果のある商品を出しており、国内外で多くの潜在需要取り込みが期待できます。

特に、大量の電力を使用する事業者にとって、使用電力量を下げると、家庭で言う基本料金に相当する契約電力値の低下が可能になり、電力料金の大幅削減につながります。


エネルギーコストの低減は、上記石炭火力発電の増加が効果的です。さらに、現在、主力となっている天然ガスについては、当該ガスの調達先を多様化することで、競争が起こり調達コストを下げることができます。

具体的には、米国シェールガスやロシアからのガス輸入拡大です。米国から廉価なシェールガスを輸入できますと、ガスを輸出したいロシアとの競争になり、より低価格なガス輸入が可能になります。

当然のごとく、現在の主調達先である、中東地域のガス輸出価格にも影響が出ますので、現在の調達コストが下がるのは確実になります。

政府や商社などが積極的に動いて、天然ガスの多様な調達方式を早期に実現することを強く期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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