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伊藤 誠
伊藤 誠
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服部 英樹
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閲覧数順 2016年12月05日更新

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.教育資金の一括贈与の活用は、孫の両親と考えるライフプランの検討から

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本年4月1日より、「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」が始まりました。

祖父母から孫へ教育資金として贈与する場合、一定額までは非課税とする制度です。

丁度入学期でもあり、各金融機関から様々なメディアなどで、紹介されていますので、知っていらっしゃる方も多く、信託銀行等のホームページには、工夫を凝らした内容で制度の概要、自社のサービス・商品のPRが載っていますから、制度の活用をお考えになられていらっしゃる方も多いと思います。

私は、FPとしてライフプランの相談に与っていますのでもその観点からポイントと思われることを、文部科学省がHPに載せている「制度の概要に沿って説明致します。

○制度の概要は

祖父母(贈与者)は、子・孫(受贈者)名義の金融機関の口座等に、教育資金を一括して拠出。この資金について、子・孫ごとに1,500 万円(※)まで非課税です。

※学校等以外の者に支払われるものについては500 万円が限度です。

教育資金の使途については、拠出金を預かった金融機関が領収書等をチェックし、書類を保管します。

孫等が30 歳に達する日に口座等は終了して、資金が残っていれば、その金額に贈与税がかかります。

平成25 年4月1日から平成27 年12 月31 日までの3年間の措置ですので、その間に金融機関に預ける必要があります。

文部科学省のイメージが解り易いので、紹介します。

私は、「教育資金の一括贈与に係る制度」を活用する前に、贈与者になる祖父母は、受贈者(孫)の両親と十分お話になる事をお薦めします。単に教育資金としてお金を出すということではなく、これを機会に、お孫さんの将来にわたる両親の教育方針を確認することで、より資金が有効に活用できるのではないかと考えています。

表にありますように、文部科学省が公表した平成22年の学習費によれば、

幼稚園・保育園から高校卒業までの、学習費お子様の進路によって費用は大きく変わります。例えば、幼稚園から高校までの学習費も、全て公立であれば約504万円ですが、全て私立であれば1,700万円超かかります。

 

その後進む大学の場合で、文科省平成22年の調査によれば、私立文科系学部の4年間の学費は平均で約387万円、理科系学部であれば約520万円、医歯学部6年の場合には2,810万円です。

 今回の一括贈与の上限は一人1,500万円で、習い事など学校等以外に支払う場合は500万円が上限です。(習い事に支払うものも上限1,500万円に含まれます)

従い、どの期間、どの部分を両親が負担し、祖父母がどの部分を負担するのかを考える必要があります。

例えば、期間については、父母が大学時代の学費を負担する、中学から私立に入る費用を負担するなどを打ち合わせする、または両親としてはピアノなどの芸術に進む費用、海外留学する際の費用などを負担してもらいたいとの希望があれば、それをかなえる資金として、制度を利用することをお考えください。 

その前に、拠出する側の祖父母のライフプランも確認しておくことをお勧めします。将来の生活が困らないだけの収入(年金や別途収入)と資金を確保したのちの余裕資金で孫の教育資金を拠出ください。

確認を行う際には、ファイナンシャル・プランナーがライフプランの作成で使用する、イベント表とキャッシュフロー表が便利です。

お孫さんが複数いる場合には、夫々に贈与する金額は、平等であることが望ましく、人数によっては、1,500万円ではなく、それより少ない金額でそれぞれに贈与することになります。 

制度の概要で注意するポイントは、

・祖父母(贈与する人)は子・孫(贈与を受ける人)名義の金融機関の口座等に、教育資金を一括して拠出する(預ける)ことになりますが、祖父母だけでなく、曾祖父母、父母などの直系尊属が対象です。

・この資金については、子や孫毎に1人1,500万円まで非課税となります。

ただし、扶養義務者(※)から被扶養者への必要都度支払う教育資金は現在でも贈与税は非課税です。父母が活用するのは、大学卒業後の留学などが多いものと推察しています。また、贈与税の基礎控除年間110万円までの贈与については、贈与税はかかりません。

もし、教育資金として必要な額が1,500万円を超える場合には、上記既存の方法も合わせてお考えください。

・受贈者一人ごとに1,500万円ですので、お子さんやお孫さんが複数いらっしゃる場合には、資金を公平に分散する必要が在ります。

例えば、2,000万円の余裕資金を拠出する際には、2人であれば1,000万円ずつ、3人であれば、650万円ずつになります。この子が好きだから、期待できるからなど、大人の勝手で、公正さを保てない資金の拠出は、私は止めたほうが良いと考えています。

子供時代に差別を感じると、それが解った時には、子供にとってショックです。いじけたり、ひがんだり、悪くすれば学業に影響して、折角の善意の教育資金も兄弟間の差別感情として残ってしまいます。

 ところで学校等に支払う教育資金とは入学金、授業料、入園料、保育料、施設設備又は入学(園)試験の検定料とされています。また、学用品費、修学旅行費、学校給食費など学校等における教育に伴って必要な費用等も教育資金に該当します。

学校以外の者に支払う場合の限度額は500万円です。この学校等以外のものとは、例えば、学習塾、家庭教師、サッカーや野球、スキー、スイミング等のスクール、ピアノ・バイオリンなどの個人レッスン、絵画・バレエ教室、習字や茶道も対象です。

 私は、両親ではなかなか通わせられない、このような習い事に使うのは大賛成です。孫夫々の才能を見ながら、ある子はスポーツに、ある子は芸術活動になど、豊かな感性や規律を得たり仲間を増やす機会を与える事が出来ます。

また、物品の販売店に支払われるものなども対象となっていますが、手続きが必要ですので、使う必要は無い様に思います。

教育資金の使途は、預けた金融機関が領収書等でチェックして、その書類を保管します。難点は、領収書という事になりますと、一時的に誰かが支払を負担する必要があります。請求書や類似の書類で支払えるようになれば便利ですね。

孫などが30歳に達する日に口座等は終了いたします、残金には贈与税がかかるのですから、予め予定した金額で計画的に費消する必要があります。多少足りないくらいが宜しいのではないかと考えます。不足分は既存の制度にある贈与税の非課税を使用すれば宜しいかと思います。

拠出する期間は、平成25年4月1日から平成27年12月31日まで、約3年の措置に成っていますので、十分に検討する期間が在りますので、あわてずに計画を練ってください。もし、この約3年間にお孫さんを授かる可能性があれば、その方のことも考えた資金計画になります。

なお、資金は平成27年12月31日までは追加設定が可能です。当初は無理のない金額で設定される様お勧めします。

今回の税制改正では、相続税の基礎控除について、従来の「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」が今回「3,000万円+600万円×法定相続人数」に引き下げられました、この金額に該当される方はこの機会に教育資金をお孫さんへの拠出の検討をお勧めします。お子様(両親)の家計への援助にもなります。

取扱い金融機関は信託会社、信託銀行、銀行等及び金融商品取引業者(第一種金融取引業を行うものに限られています)とされています。

現在、金融機関のホームページを確認しますと、信託銀行がダントツで充実していますが、地方銀行でも取り扱いを始めていますので、今後取り扱う金融機関が多くなると思われます。まずは、ご自身が取引している金融機関にお問い合わせください。

教育資金の内容は文部科学大臣が定めるものとされています。

どの様なものが教育資金に該当するのか解らない場合には、文部科学省の「教育資金の一括贈与に係る非課税措置について」の下記にて確認できます。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/zeisei/__icsFiles/afieldfile/2013/04/01/1332772_1.pdf

また※税に関する扶養義務者について、国税庁ホームページ「扶養義務者の意義」を下記にて確認できます。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/sisan/sozoku2/01/00.htm

 

第一種金融取引業に該当する金融業者は金融庁の下記ページを参照ください

http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kinyushohin.pdf

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http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kinyushohin.pdf

「提携コラム」

吉野充巨 ファイナンシャル・プランナー

194544日 東京都生まれ。家業の靴卸商社勤務後、事務サプライ品商社富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社を経て2005年に退職し、200611日に独立系FP事務所を開業しました。長い人生で得た知見と市民後見などボランティア活動経験からライフプランの相談に与っています。保険・不動産・金融商品を販売しないアドバイスの専門家です。

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