- 三島木 英雄
- 株式会社FPリサーチパートナーズ 代表取締役
- 神奈川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
住宅ローンの固定金利(フラット35)と変動金利
住宅の購入を検討する方が増える昨今、ローンの選択肢として
大きく2つの方法が選択されています。
35年固定金利のフラット35と変動金利。
それぞれにメリットデメリットはありますが、一番関心があるのは
どの程度の支払額の差が生じるか?だと思います。
目先の毎月の支払も大事ですが、もっと大事なのは先行きの
金利変化を含めた「総支払額」が大切になります。
目先の支払いは圧倒的に変動だが
仮に4,000万の住宅ローンを35年、ボーナス払いなしで
比較してみます。
変動金利:金利0.875% 毎月支払額:110,599円
フラット35:金利2.330% 毎月支払額:139,379円
毎月支払額で変動金利の方が約29,000円低く抑えられます。
但し変動金利ですから、金利変化により総支払額が変わる
リスクも併せ持っています。では金利変化の仮説で比較してみましょう。
意外と検討する変動金利
想定4つを考えました。
1.フラット35
2.変動 5年毎 0.2%上昇
3.変動 5年毎 0.5%上昇
4.変動 3年後から0.2%毎年上昇、15年以後は5年毎上昇
それをグラフにしたのが下記になります。
フラットの総支払額が約5,853万に対して
変動で上回ったのは3年後から0.2%毎年上昇するシナリオです。
住宅ローンの特徴として、借入額が多い時の金利は利息に与えるインパクトが
大きいので、変動金利で金利が上昇をしても
「金利上昇のタイミングが遅ければ優位性はある」可能性があります。
フラット35には+0.2%程度を想定
変動金利の銀行ローンは団体信用生命が付保されていますが
フラット35にはついていませんので別途保険料が必要です。
ただ、この金額も結構な額で300万程度見積もる必要があります。
その際簡易計算をするならば、フラット35の金利に+0.2%程度して比較すると
いいでしょう。
計画の立て方
金利変動の予測によりどれを選択するかは悩ましいですが
「フラット35の返済額でも返せる場合に」変動金利も検討していいと考えます。
変動金利なら支払える・・・の計画では後々の金利上昇で家計がパンクして
しまう恐れがあります。
住宅購入の際にはフラット35の適用金利+0.2%でも払えるのが前提で
借入初期段階(借入額が多い時に)に繰り上げ返済余力があると想定される
場合に「変動金利」の低金利の優位性を少し安心して教授できると考える必要
があるでしょう。
変動金利なら払える・・・では危険を伴いますのでご注意ください。
「フラット35」に関するまとめ
-
住宅ローンの選択肢の1つであるフラット35。特徴を知りたい!審査に通るの?などの声に専門家がアドバイス
住宅ローンの中でフラット35を検討する方は多いと思います。フラット35の特徴やメリット、デメリットをしっかり理解したうえで選択したいですよね? 住宅ローンに強い専門家が書いたフラット35についてのコラムや、フラット35の審査に落ちてしまった方の質問、フラット35を検討中の人のお悩みなど、専門家プロファイルに寄せられたQ&Aをまとめました。 フラット35の審査に上げる前に是非チェックしてみてください。
このコラムに類似したコラム
住宅ローンの金利は今後どうなるの? 植森 宏昌 - ファイナンシャルプランナー(2013/02/24 11:10)
楽天銀行住宅ローン 『固定と変動』 が誕生 藤森 哲也 - 不動産コンサルタント(2012/01/13 19:00)
【フラット35】をさらにおトクにする裏ワザ?! 渡邊 英利 - ファイナンシャルプランナー(2010/10/13 22:59)
世帯年収1000万円以下でも億ションを買える魔法のローン 寺岡 孝 - お金と住まいの専門家(2023/11/09 16:00)
2023年3月のフラット35 沼田 順 - ファイナンシャルプランナー(2023/03/01 12:00)