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日経記事;『外出先からスマホでエアコン起動OK 規制見直し 経産省、4月中に省令変更』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月23日付の日経新聞に、『外出先からスマホでエアコン起動OK 規制見直し 経産省、4月中に省令変更』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『経済産業省はエアコンなど家電製品の電源を外出先からスマートフォン(スマホ)で入れられるよう、電気製品の安全規制を見直す。

家電の起動は赤外線リモコンなど室内利用に限っていた。メーカーが業界標準に沿って安全性を確認すれば屋外からの起動も認める。スマホなどでの操作を想定した情報家電が増えている実態に対応する。

4月中に電気用品安全法の省令のうち、遠隔操作を規定する箇所を変更する。これまで遠隔での電源を切る操作は認めてきたが、電源を入れる操作は、赤外線リモコンを使うテレビや手をたたく音に反応する照明器具など、原則としてその場で確認できるものに限っていた。

新たな安全規制は、遠隔操作に伴う危険がないかメーカー自らが判断する。業界基準などに沿って、人目がないところで電源が入っても感電や発火の恐れがないことを確認。家電の近くに人がいる際は家電本体での操作を優先するよう設定し、誤作動防止の対策を講じることも必要になる。

外出先から電源を入れる需要が大きいのはエアコンだ。夏の帰宅時に室温を快適な温度まで下げられる。

IT(情報技術)企業などが家電の遠隔操作で節電を促すHEMS(家庭用エネルギー管理システム)の販売に乗り出しているが、今回の規制見直しで外部からの電源のオン、オフを自在にできるようになる。

安全規制をめぐってはパナソニックが昨年10月、スマホを使って屋外から電源のオン、オフをできるエアコンを発売する予定だった。だが電安法がスマホでの電源入力を想定していなかったため、その機能だけを省いた。』


何度か本ブログ・コラムで書いていますように、政府の規制緩和は企業にとって新規事業機会の確保につながるケースが多くあります。

昨年、10月にパナソニックは、新商品のエアコンに外部からスマホで電源のオンオフを操作できる機能を入れる予定でした。

その新商品の話を聞いた政府担当者からの指摘で、赤外線リモコン以外からの遠隔操作は、現行の電気用品安全法では認められていないことが判明しました。

そこで、パナソニックは、スマホからのオンオフ遠隔機能の搭載を断念しました。このことは、日経新聞に記事として取り上げられましたので、ご存知の方も多いと思います。

また、当時電気用品安全法違反の視点から指摘した担当者は、現行規制内容がスマホやタブレット端末機器の急速普及の状況に合わなくなっていることもコメントしていました。

本日の記事は、政府が現行の電気用品安全法の見直しを4月に行なって、スマホを使って外部から電子機器の遠隔操作を可能にする新機能を盛り込むことを可能とするものです。

規制緩和して、最新の状況に合わせることができます。この規制緩和は、パナソニックなどの家電メーカーに新機能付加の道を開き、新規事業機会創出を可能にすることができます。

現在、インターネットの普及に伴って、多くの電子機器に無線LANなどの通信機能が付いており、パソコン、スマホやタブレット端末機器などと双方向でつなげるようになっています。

例えば、政府や電機メーカーなどが普及促進を図ろうとしています、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)は、インターネット活用で家庭内の負荷設備(給湯器、蓄電池、電気自動車;EVなど)の情報を双方向で見える化し、適切に制御することにより、再生可能エネルギーを有効活用する仕組みです。

当然、HEMSを使っている人は、外部からスマホやタブレット端末機器で状態を確認したり、意思を持って家庭内の電機・電子機器をコントロールすることを行ないます。

もし、現行の電気用品安全法の規制でそのような機能を使えないとしたら、即刻規制内容を変更・緩和する必要があります。

インターネット活用は、日本の社会インフラの有効活用や産業力強化に必要不可欠なものになっています。

ネット活用の広がりは、今までの既存の仕組みを破壊、あるいは変革させて行く力を持っています。しかも、ネットの広がりは急速です。

政府は、新規事業立上の観点から不要な規制の緩和をより急速に行なって、ネット時代に即した事業環境の仕組み作りを行なうことが重要です。

不要な規制は、即時に緩和・撤廃すべきです。

例えば、薬のネット販売を巡っては、最高裁が今年1月に、副作用の強弱で3分類している市販薬のうち、特にリスクが高い「第1類」と比較的高い「第2類」について薬剤師らによる対面販売を義務づけ、ネット販売を一律禁止した厚労省令を「違法で無効」とする判断を示しました。

これにより、第1類、第2類医薬品のネット販売は事実上、解禁状態となり、多くのネット通販事業者が取り扱うようになっています。

規制のやり方は、なぜその規制が必要かの根源的な理由にさかのぼって考え・実行することが重要です。

本日の記事にあります、外出先からスマホでエアコン起動OKにする規制緩和は、当該機能を搭載するメーカーが技術的に安全確保を担保できれば、消費者の安全を守れるとの理由で決められました。

メーカーは、センサー技術などを使って消費者の安全確保できる機能・仕組みを製品に搭載できれば、スマホからのエアコン制御機能を盛り込めます。

上記第1類、第2類医薬品のネット販売についても、何故ネット販売するとどのようなリスクが発生するのか理由を明確化して、対応策する必要があります。

そのうえで、必要があれば、第1類、第2類医薬品のネット販売を禁止すればよいのです。但し、最高裁判決で、現行の規制は過剰であると示されていますので、よほどしっかりした理由づけがないと規制をつけるのは難しくなります。

ネット通販事業のような既存の流通の仕組みに大きな変更をもたらすものは、既存事業者にとって大きな痛みを強いることがあります。

しかし、インターネット活用は社会の大きな流れになっており、事業や個人の生活もネットなしには存在できなくなっています。

販売だけでなく、メーカーの開発・設計・製造にもインターネットは大きな影響を与えています。既存のやり方に固執していると、競争力を失い市場という土俵から退場することになります。

事業者は、ネットの影響を前向きにとらえて、積極的にネット活用する攻めの姿勢が勝ち残るために必要なことの一つになります。

政府は、既存の規制に固執するのではなく、本質的に必要な理由にさかのぼって検討して、不要な規制は緩和や撤廃を早期に行なうことが必要です。

この観点から、政府が第1類、第2類医薬品のネット販売に対してどう行動するか、注目しています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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