日経記事;『ネットで小口資金調達 ベンチャー育成に新手法 金融庁が新制度検討』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ネットで小口資金調達 ベンチャー育成に新手法 金融庁が新制度検討』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月23日付の日経新聞に、『ネットで小口資金調達 ベンチャー育成に新手法 金融庁が新制度検討』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ベンチャー企業がインターネットを使って資金を調達できるようにするため、金融庁は新制度を検討する。証券会社などが未公開株を仲介し、ネット経由で小口の資金を幅広く募集できる仕組みを導入。

投資家の保護や悪質な業者の排除を狙い、サイトを運営する事業者を絞り込む。ベンチャー企業の上場後を見据え情報開示義務も緩める考えで、成長分野への資金供給を促す。

ベンチャーの育成は安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」を構成する3本柱のうち成長戦略の核になる。金融庁は金融商品取引法の改正をにらんだ検討作業に着手。

次の成長分野を取り上げる政府の産業競争力会議のほか、金融審議会(首相の諮問機関)でも協議する。2013年度以降の実現を目指す。

金融庁が検討しているのは「クラウドファンディング」と呼ばれる新型の資金調達だ。現行制度は上場株よりも情報開示が劣る未公開株について、募集や販売を厳しく制限している。

証券会社は原則、日本証券業協会が運営する未公開株取引制度(グリーンシート)の銘柄しか広く売れない。証券会社以外の金融商品取引業者は原則、未公開株を扱えない。

金融庁はベンチャーに資金が流れる新たな経路が必要と判断。ネットを介して少額を集めるクラウドファンディングの形式を取れば、証券会社や証券以外の会社でも、未公開株を仲介できるように制度を改正する。

クラウドファンディングは米国でベンチャー企業の資金調達手段として急拡大。11年の市場規模は世界で約1200億円と、日本のベンチャーキャピタルの投資額全体(1240億円)に迫る。

東日本大震災をきっかけに寄付を募る形で浸透してきたが、金融庁は投資型のクラウドファンディングに成長する余地が大きいとみている。

参入する業者には自主規制機関などで厳しい審査要件を設ける方針だ。詐欺などの悪質な行為を封じるのが目的。トラブルの波及に歯止めをかけるため、投資家ごとに年間投資額の上限を設ける案もある。

新興企業が株式市場に上場する要件を一部緩めることも検討対象になる。現在は原則5年分を求める財務諸表を2年分程度に減らしたり、財務の適正さを保つために企業が出す内部統制報告書の簡素化を認めたりする案が浮上している。

昨年の日本のIPO(新規株式公開)は50社弱で07年の半分以下の水準にとどまる。金融庁は成長を促す資金のパイプを太くすることも金融行政の軸とする考えだ。』


私は、これまで多くのベンチャー・中小企業の新規事業立上、販路開拓、起業などの支援を行なってきましたし、今後も私の経営コンサルタントとしての主業務として本支援活動を強化・継続していきます。

これらの支援活動を通じて、私は、ベンチャー・中小企業育成に関して、当該企業が成功するには以下のことが必要であると考えています。

1.企業のオーナーやトップが決してあきらめない、強い意志をもっていること

2.当該企業が差別化・差異化を可能にする技術・商品・ノウハウを持っており、オンリーワンであること

3.販路開拓・集客ができること

4.起業や事業立上、運転資金の確保が比較的容易であること、および過大な借金をもたないこと

5.可能な限り必要最低限の資金で経営できる能力があること

6.周りの専門家や支援機関を有効に活用すること、あるいは効果的なアドバイスに耳を傾けられること、など

私の支援先企業の成功事例では、当該企業は上記すべての条件を満たしています。逆にいいますと、一つでも欠けると成功するのは難しくなります。

中でも特に重要なことは、2,3,4項の項目を実行可能にすることです。起業や新規事業立上を行なう上でもっとも大事なポイントになります。

本日の記事は、資金面のことについて書いていますので、4項について考えを述べます。

起業時点で必要な資金は、多くの場合、自己資金での調達が中心であり、不足分は親などの親戚から借りることが多くなります。

ITや流通、あるいはサービスなどの提供事業の場合、それほど多くの資金が必要ではなく、日本政策金融公庫や地方自治体などの公的融資でまかなえるケースが多いです。

最近は、クラウドサービスが多く存在しますので、それを活用すれば、IT投資をおさえることもできます。

多額の資金が必要になるのは、開発先行型のメーカーです。億円単位の資金が必要になるケースが多くなります。

この場合、日本政策金融公庫や地方自治体などの公的融資だけでは、必要資金の確保が難しくなります。

国内の金融機関は、不動産などの担保がないと融資してくれません。一度、ある地方の信用金庫の経営者から、「当社はわけのわからない新規事業には一切融資しない堅実経営が自慢です。」と言われました。

このような状況下、多くの開発先行型メーカーは、自己資金以外では、出資者を募って株主になってもらう、政府や地方自治体の開発支援の助成金を活用するなどして、何とか開発・運転資金を確保しながら事業継続しています。

資金があるうちに、商品化して、販路開拓・集客までいける企業が生き残ります。起業した企業が5年先まで生き残れる、あるいは勝ち残れるのは、起業したところの10%です。

失敗するのは、集客できずに資金不足に陥ることが原因です。オンリーワンの技術・商品・ノウハウを持っていても、集客できなければ売上確保が不可能であり、現金収入がないため、倒産・廃業することになります。

また、ベンチャー・中小企業が多額の借金をしますと、金利も含めて返済額が多くなり、黒字倒産・廃業も起こります。可能な限り借金する金額を低くすることも重要です。

上記視点からみますと、最近、農水産品などのネット通販事業などで、当該事業を行なう企業に少額出資してもらって、多くの個人株主から資金を調達する動きが出てくるようになりました。

この動きは、ITを含めたネット関連企業にとって必要資金を投資家から集められるので、とても有効な方法です。やっと、国内にも米国で日常化している、投資家からの少額投資の動きが出始めています。


本日の記事は、政府(金融庁)がベンチャー・中小企業がインターネットを使って、証券会社を仲介して、未公開株を小口投資家に買ってもらう仕組み作りを行なうことについて書いています。

この動きは、大いに期待できます。しかも、多くのベンチャー・中小企業が将来、株式上場するときの、財務諸表の開示機関を5年から2年に短期化するような緩和策も検討・実施するようです。

国内の株式市場で上場できないベンチャー・中小企業の一部は、米国やシンガポール、香港、ドイツなどで上場する動きがあります。

しかし、多くの場合、当該企業にとっては大きな負荷が生じており、断念する企業もあります。

国内でより容易に、クラウドファンディングができるようになると、ベンチャー・中小企業の資金調達方法のしきいが一気に低くなります。

国内には、オンリーワンの技術・商品・ノウハウをもっているベンチャー・中小企業が数多く存在しています。これらの企業には、クラウドファンディングの仕組みは極めて有効です。

政府には、このクラウドファンディングの仕組みを2013年度の早期に行なうことを強く期待します。

私の支援先企業にも積極的に活用するように動きをかけます。

政府がクラウドファンディングの仕組みを作ることで、多くのベンチャー・中小企業経営者が社会から尊敬されて、多くの優秀な若手がオンリーワンの技術・商品・ノウハウを引っさげて世界市場で新規事業機会を作れるようにすることがとても必要ですし、重要です。

国内から数多くのベンチャー・中小企業が出て、成功率が20~30%以上に上がれば、国内に新規事業機会が数多く生まれて、世界市場で勝ち組みになる企業も多く生まれます。

ベンチャー・中小企業経営者が資金繰りの不安から開放されて、新規事業立上と販路開拓・集客に集中できれば、成功率も高くなります。

我々のような経営支援専門家も、一層自分の能力に磨きをかけて、ベンチャー・中小企業経営者がうまく走れるように、伴走できることが一層重要になります。

今後、金融庁のクラウドファンディングの仕組み構築と早期実施を期待しながら、動きを注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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