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日経記事;『IBM/タマホーム,新築全棟をスマート住宅に エネ情報を一括管理 補助金で負担ゼロ』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月19日付の日経新聞に、『IBM/タマホーム,新築全棟をスマート住宅に エネ情報を一括管理 補助金で負担ゼロ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本IBMと木造住宅最大手のタマホームは政府の補助金の範囲内で購入できる家庭内エネルギー管理システム(HEMS)を発売する。6月からタマホームが販売する新築全棟に導入する。

電力消費データなどを集め省エネ助言など多様なサービスを提供する基盤を整える。LIXILグループも工務店を通じHEMS製品・サービスを販売する計画。電気料金の値上げなどで省エネニーズが高まるなか、住宅スマート化の取り組みが広がってきた。

日本IBMとタマホーム、LIXILは一般の木造住宅市場を狙う。2012年の新築木造住宅は48万戸と新築住宅全体(マンション含む)の55%を占める。主力市場でHEMSの導入が進めばスマートハウスの早期普及につながりそうだ。

HEMSを導入すると日々のエネルギー消費が明確になり1割の省エネ効果があるとされる。日本IBMとタマホームは家庭のエネルギー情報を一括管理するサービスを始める。タマホームが6月から販売する新築住宅にHEMSを導入。既設住宅にも売り込む。

HEMS機器の初期購入費用は約10万円。政府は12~13年度にHEMSの標準通信規格に対応した製品を対象に10万円を補助する制度を設けている。

日本IBMとタマホームは標準規格に対応した機器を採用し政府の補助制度の期間内にいち早く需要を掘り起こす。その後も機器類の低価格化を進め、3年間で新設・既設合計5万棟への販売を目指す。

電力、ガス、水道の利用データを集約しクラウド上で管理。利用者はスマートフォンやタブレット(携帯情報端末)などでいつでも確認できるようにする。

エアコンや冷蔵庫など家電機器をネットワークに接続。分電盤に設置したセンサーで30分ごとに消費電力を計測する。

LIXILはシャープと組み、木造住宅を実際に施工する一般の工務店を通じて販売するHEMS機器を4月から発売する。さらに電気やガスなどの利用状況に応じて作動する風呂や窓などを開発する。

例えば風呂を沸かすのに太陽光を使うかガスを使うかを自動的に判断する。また気温や風速などを計測しどの窓を開ければ快適な室温になるかをタブレットなどに提示する。

販売価格は給湯などを自動化するためのデータを収集し指示するセンサー類などの機構を含め約24万円に設定する。従来から取引のある工務店を通じ販売することで木造住宅など幅広い市場を開拓、高機能の住設機器の需要を掘り起こす。』


HEMSとは、日経記事によると、以下のように定義されます。

「家庭内エネルギー管理システムの略称;スマートハウス(次世代省エネ住宅)の中核を担うシステム。家庭内の使用電力を「見える化」し、エアコンや照明を省エネ制御することで電力消費量を抑える。家庭の分電盤やコンセントなどに配置したセンサーでリアルタイムに使用電力を収集、使用電力が基準以上になるとエアコンの設定温度を変えたり照明の明るさを抑えたりする。」

日本は、原発事故以降、電力供給不足と高額な電気料金の問題が、社会および企業活動に大きな影響を与えています。

今の日本の共通課題は、安い電気料金の安定電力供給を社会・企業のニーズに合わせて行なえるようにすることです。

安く安定して電力供給を行なう一つの方法として、原子力発電があります。将来的には、既存の原子力発電所の安全確認完了後に、稼働するとみますので、現在の危機的状況から幾分楽な状態になります。

しかし、今後日本がさらに経済発展していくためには、より廉価な電力供給を増やす必要があります。

廉価に発電量を増やすには、米国のシェールガス、ロシアからの天然ガス、石炭などの多様化した調達先を確保して、現在の高コスト化している天然ガス依存度の低下が必要になります。

特に、国内で石炭火力発電装置をより多く稼働させて、発電コストを下げる努力が必要です。国内には、世界最高レベルの低いCO2排出量と、窒素酸化物などの大気汚染物質を低レベルに抑える技術・装置があります(J-POWERの磯子火力発電所(神奈川県))。

環境負荷を最小限にする石炭火力発電装置の需要は、海外でも高く今後の日本の有望な輸出事業の一つになります。


一方、日本はさらに省電力化を推し進める必要があります。この省電力事業には、大きな事業機会が、世界市場で見込まれますので、国内で培った技術・装置・ノウハウを最高レベルに上げたものを世界市場で売ることが重要です。

省電力を可能にする技術・装置・ノウハウについては、個別に何度か本ブログ・コラムで紹介しています。ここには、多くのベンチャー・中小企業がいろいろなものを商品化しています。

本日の記事は、省電力をより広範囲にかつ効果的に行なえるものとして期待されているものの一つ、HEMSについて書いています。

HEMSは、各家庭に設置した分電盤、家電商品などをインターネットで接続して、個別商品の電力消費量を把握・見える化して、自動的に最適な電気の使用状態にするシステムです。自動的にエアコンの設定温度を変えたり、照明器具のオンオフや照度を変更できる機能をもちます。

HEMSを入れた家庭は、個別商品や家全体の電力消費量を見ることができますので、より効率的な電気の使用方法を考え・実施することが可能になります。

電気使用方法の組合せで、電力会社との基本契約を見直して、基本料金を下げることが可能になります。基本契約は、使用する電力の最大状態を想定して結びますので、安定した状態での電力確認できれば、低い電力量での基本契約でよく、基本料金の引下げにつながります。

HEMS機器の初期購入費用は約10万円かかります。政府は、記事にありますように2012~2013年度にHEMSの標準通信規格に対応した製品を対象に10万円を補助する制度を設けています。

従って、基本的にはこの補助金制度が有効な間は、各家庭は、ほとんど無料でHEMSを導入できることになります。

日本IBMは、タマホームやLIXILと組んで新規住宅や既存住宅にHEMS設置を行なって、普及拡大を図ります。

HEMSは、電気の分電盤だけでなく、ガスメータや水道メータともつなげて家庭で使用する全エネルギーの使用状態がわかりますので、双方向で使用方法を自動調整できるようになります。

日本IBMだけでなく、シャープ、パナソニック、東芝などの国内電機メーカーもこの市場に積極的に参入しようとしています。

政府は、2012年にHEMSで家電を制御する標準通信規格として「エコーネット・ライト」を認定しました。現在、この通信規格の国内普及を進めています。HEMS設置の補助金施策は、国内市場での普及を進めて、国内で技術・装置・ノウハウの蓄積を図ることを目的としています。

さらに、政府は「エコーネット・ライト」を世界標準の一つにとして確立し、世界市場でのプラットフォーム構築を狙っています。

国内企業が、「エコーネット・ライト」に関して多くの技術・装置・ノウハウを持てれば、世界市場で新規事業機会を作れます。

インターネット活用した双方向の「エコーネット・ライト」が世界で実用化されますと、環境・エネルギー問題の解決に公表するしながら、国内企業は新規事業機会を確保できることになります。

政府が描く成長戦略の一つになります。また、これが実現できますと、多くのベンチャー・中小企業にとっても関連事業分野で大きな新規事業機会を作れることになります。

このため、政府に対しては、HEMS設置の普及とその効果を確認して有効であれば、当該補助金施策の延長を期待します。

環境・エネルギー分野は、中堅・大手だけでなく、ベンチャー・中小企業にとっても大きな宝の山になります。各企業は、個別商品の省エネ化だけでなく、インターネットをフルに活用した省エネサービス提供能力が求められます。ここに、差別化・差異化を可能にする源泉があります。

その観点から、HEMS設置の普及とその効果、および各関連企業の動きについて注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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