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近江 清秀
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25年度税制改正のポイント:小規模宅地の特例

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【相続税質疑応答編-32 25年度税制改正のポイント:小規模宅地の特例】

25年度税制改正法案では相続税法の基礎控除引下げが織込まれているのは
すでにご案内の通りです。

この増税策に対応して、第2の基礎控除ともいわれる小規模宅地の特例が
大幅に拡大されていますのでポイントを説明いたします

まず現在(改正前)の小規模宅地の特例の概要については以下の国税庁HP
でご確認ください

http://www.nta.go.jp/taxanswer/sozoku/4124.htm

次に、25年度改正案のポイントは以下のとおりです

1.特定居住用の場合の面積制限が240㎡から330㎡へ拡大されました。
この改正は、路線価の高い地域での相続税増税に対応した改正案です

また、この面積拡大は特定事業用宅地等と併用できるので
小規模宅地の適用対象となると宅地が特定居住用と特定事業用等のみの
場合は、特定居住用で330㎡+特定事業用等で400㎡=合計で730㎡の
小規模宅地の特例が適用できることになる予定です

ここで、留意すべきポイントは貸付事業用宅地は従来通り200㎡であることと
貸付事業用宅地等について特定居住用宅地等と併用する場合には
200㎡+330㎡=530㎡の適用はできないということです

貸付事業用宅地等のある場合のみ、適用対象面積の計算については
計算して調整しなければなりませんので十分にご留意ください

2.2世帯住宅の適用要件を緩和します
現行の税制では、2世帯住宅の場合建物の構造上それぞれ区分がある
場合には、内部で相互に行き来ができなければ、小規模宅地の特例を
適用できませんでした。

今回の改正では、内部の行き来ができるかどうかにかかわらず
2世帯住宅の場合に同居しているものとして、特例の適用ができる
予定です

3.終身利用権のある老人ホームに入居した場合
現行の税制では、終身利用権のある老人ホームに入居した場合には
特定居住用宅地等に該当しなくなっていました。
路線価の高い地域に自宅のある場合、この取り扱いは大きな税負担に
つながっていました。

そこで、今回の改正では一定の要件の下で終身利用権のある
老人ホームに入居した場合でも、特定居住用宅地等として
小規模宅地の特例を適用できる扱いに改正される予定です

なお、1の改正は平成27年1月からですが、2と3の改正は平成26年1月から
適用される予定です

 

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