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日経記事;『海洋発電の海域公募 政府、週内に 14年度から実証実験 中小企業の参入後押し』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月10日付の日経新聞に、『海洋発電の海域公募 政府、週内に 14年度から実証実験 中小企業の参入後押し』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『政府は2014年度から、波や潮の力による海洋エネルギーを使った発電の実用化を目指す取り組みを本格化する。週内に都道府県を対象に、民間企業と連携した実証実験に使う海域の募集を始め、14年2月中に選定する。

漁業者との調整を自治体が仲介し、大手企業だけでなく中小・ベンチャー企業が再生可能エネルギーの関連産業に参入するのを後押しする。

6月にまとめる政府の成長戦略に具体策を盛り込む方針だ。海洋発電は波のうねりによる海面の上下の動きでタービンを回したり、潮の流れを生かしたりしてエネルギーとして活用する仕組み。

日本の領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた広さは世界6位で、温暖化ガスを増やさない再生可能エネルギーとして太陽光や風力などと並び普及が期待されている。

実証実験に使う海域の公募では、自治体に

(1)漁業者など利害関係者の了解をとる
(2)民間企業や研究施設など複数の参加が見込まれる
(3)2平方キロメートル以上の広さの海域を10年以上、占有できる――

などの条件と実施計画の提出を求める。浮体式洋上風力や波力、潮力、海洋温度差を使った海域をそれぞれ1カ所ずつ選ぶ予定。東北や九州の県が誘致に関心を示しているという。

実験に必要なケーブルや変電所などの設置費用は国が支援する。経済産業省や環境省などが14年度予算案の概算要求で計30億円程度の関連予算を求める方向で調整している。

海洋発電の普及に向け、資金面で支援することで中小・ベンチャー企業に参入の裾野を広げる。

これまで海を発電などで使うには、企業側が地元の漁業関係者と直接、交渉しなければならなかった。

さらに発電に必要な設備への投資が必要なため、海洋エネルギーを使った発電事業に参入する動きは三菱重工業や川崎重工業など大手企業に限られていた。』


環境・エネルギー関連分野は、国内メーカーが得意とする事業領域です。多くの大手・中堅・中小・ベンチャー企業が環境・エネルギー関連分野で事業を行なっています。

発電事業は、今まで大手メーカーが主導権を取って行なっており、中小企業は下請け的な事業機会しかありませんでした。

これは、例えば、火力発電所を作ろうすると、電力会社と大手メーカーが中小となって環境アセスメントや、地元住民などとの交渉を行なっていましたので、中小企業が主導権を取れる余地がなかったことにもよります。

実力のあるベンチャー・中小企業は、大手メーカーに自社の技術・商品を売り込んで採用してもらうやり方を主に取っていました。

発電事業のすそ野は広く、多くの中小企業にとって大きな事業機会がありますが、現時点では、自主的に参入できる分野は限られています。

本日の記事は、政府が地方自治体に対して海洋発電に関心もつところがあれば、条件付きでケーブルや変電所などの設置費用を支援する仕組みについて書いています。

海洋発電を行ないたい地方自治体は、みずから下記三つの事項を行なうことが求められます。

(1)漁業者など利害関係者の了解をとる
(2)民間企業や研究施設など複数の参加が見込まれる
(3)2平方キロメートル以上の広さの海域を10年以上、占有できる、など

今までのやり方では、上記事項は電力会社や大手メーカーが中小となって行なっていました。これを地方自治体にやらせる仕組みです。

みずからの地域に海洋発電所を持ちたい地方自治体は、真剣に事業化を考えて実行します。逆に、上記三つの事項を達成できない自治体は、事業化する資格・権利を持てないことになります。

海洋発電技術は、まだ発展途上にあります。国内メーカーが日本での海洋発電で様々な技術・商品・サービス・ノウハウを蓄積できれば、世界市場で事業展開することが可能になります。

最近、シェールガス・オイルが話題になっていますが、この化石燃料は有限であり、将来枯渇することになります。

日本は、このような化石燃料を持てない国ですので、ありとあらゆる手段を使って各種バイオや再生エネルギーを事業化して、安価にかつ安定して供給できる仕組みを作る必要があります。

これらの新エネルギー分野では、多くの中小・ベンチャー企業がユニークな技術・ノウハウを持っており、政府や地方自治体が後押して新規事業機会を与えることができれば、国内に幅広い産業・技術集積が可能になります。

海洋発電事業に手を上げる地方自治体は、積極的に優秀な技術・ノウハウをもつ中小・ベンチャー企業を当該事業に参画させることが重要です。中小・ベンチャー企業をけっして大手・中堅企業の下請け的な扱いにしないことがポイントです。

ユニークな技術・ノウハウをもつ中小・ベンチャー企業が当該地域に多く集まれば、新規事業分野で雇用を生むだけでなく、将来海外市場に輸出できるようになります。

東北や九州の県が関心を示しているとのこと。数多くの自治体が関心を持って参画することを期待します。それだけ、多くの中小・ベンチャー企業に事業機会が生まれるからです。

発電事業は、発電、送電、電気使用、蓄電などの各分野で多くの技術革新を行なって、ITを駆使して高効率な仕組みを作る必要があります。

そこに大手・中堅だけでなく、多くの中小・ベンチャー企業が同じ位置づけで参画して、海洋発電を水平分業的に開発・事業化する仕組みを作る必要があります。

地方自治体は、この水平分業の仕組みを作り、運営することが必要になります。各種専門家や関連企業の協力を得て、実務的な体制構築・運営が成功のポイントになります。

今後、海洋発電事業の動きを注目していきます。政府が主導する成長分野を生み出すやり方の一つとしての関心もあります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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