日経記事;『楽天、宅配網を拡充 エコ配に出資』に関する考察 - 全国展開・地方展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『楽天、宅配網を拡充 エコ配に出資』に関する考察

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皆様、

こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月8日付の日経新聞に、『楽天、宅配網を拡充 エコ配に出資』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 楽天はインターネット通販の宅配網を拡充する。東京、大阪など主要都市圏で宅配事業を手掛けるエコ配(東京・港)と資本業務提携し、発行済み株式の約15%を数億円程度で取得したもよう。

エコ配の配送網を活用してネットスーパー「楽天マート」の対応地域を拡大。これを機に全国的な宅配網の構築に着手する。楽天が国内の物流会社に出資するのは初めて。

エコ配はまず、楽天マートの商品を「デポ」と呼ばれる地域の物流拠点から顧客宅まで配送する業務を担う。

楽天はエコ配との提携で迅速な配送や顧客対応のノウハウを蓄積。全国各地で地域の物流会社と協力し、宅配網を広げていく計画。

楽天マートは生鮮食品を含む約2000品目を原則、注文を受けた翌日に顧客宅まで配送している。3月11日にはサービス対象地域を拡大する予定。』


楽天が運営しています「楽天マート」のWebサイトをみますと、3月11日より、東京都の大部分、神奈川県の横浜市や川崎市の一部分、千葉県市川市や浦安市など、埼玉県朝霞市や戸田市などと、今までの配送対象地域を拡大することを書いています。

この配送地域拡大は、本日の記事にありますように、東京、大阪など主要都市圏で宅配事業を手掛けるエコ配(東京・港)と資本業務提携することで、実現しました。

楽天の特徴は、インターネット上のショッピングモールを各店舗事業者に貸して、ネット通販事業自体は、各店舗業者に任せることです。

楽天は、このショッピングモール方式に加えて、最近、楽天自身がネットスーパー;「楽天マート」を運営して、顧客に配送する事業を拡大してきました。

対象商品は、生鮮食料品などであり、楽天マートは、野菜・魚・肉や卵・牛乳・水などの毎日使う食品を翌日に配送するサービスです。

楽天は、今後、エコ配との提携をベースに、自社による宅配事業を強化していくとみます。エコ配には、同社の発行済み株式数の15%を取得したとされますので、楽天の宅配事業強化への本気度を示しています。

楽天は、ショッピングモールで出している出展者の商品も、将来的には自社の宅配サービスの対象にして、アマゾンとの競争に対応することになります。

そうしないと、アマゾンとの競争に負ける可能性が高いためです。

楽天は、ローソンやセブンイレブンなどのコンビニエンス事業者、大手スーパー、大手家電量販店などが行ないつつある、配送専業事業者との連携による全国レベルでのネット宅配事業に拡大することになります。

小売店の市場規模が縮小傾向に入っている中で、楽天、アマゾン、ヤフーなどのネット通販専業事業者の売上のみが毎年伸びています。

現時点で楽天のショッピングモール方式の取引金額は、1兆4400億円であり、2位のアマゾンが約7300億円の売上になっており、まだ差はあります。

しかし、アマゾンの事業拡大を目的にした投資は、他のネット通販専業事業者や小売事業者より強力に行なっており、国内市場でのアマゾンの存在感はますます拡大しています。

大手スーパー、大手家電量販店などのネット通販事業強化は、アマゾンを強く意識して行なっています。

楽天の最大の競合相手は、アマゾンです。アマゾンのIT力や高効率な物流体制に勝てないと、楽天は負け組みになる可能性があります。

アマゾンは、貪欲にインフラ強化のために、短期的な採算を無視して投資します。国内の小売市場で、圧倒的なシェアを取るやり方です。

米国市場で行なっていることを、日本市場でも同様に行なっています。

楽天がアマゾンを強く意識することは、当然です。アマゾンの大きな武器の一つが、全国どこでも同じスレベルの宅配サービスを提供できるようにしつつあることです。

楽天の宅配サービス強化は、アマゾンと対抗するために必要なことです。また、コンビニ、大手スーパーや大手家電量販店などが始めています、ネット通販事業に対する対応策ともなります。

小売市場全体の中で、ネット通販事業の割合は今後も高くなっていく中で、どの事業者が勝ち組みになれるのか、熾烈な競争が始まっています。

また、ネット通販専業事業者の中でも、楽天、アマゾン、ヤフーなどの間で、高効率な物流・宅配サービス体制を武器に競争が行なわれます。


一方、商品・サービスの提供者にとっては、楽天、アマゾン、ヤフー、大手スーパー、大手家電などが競争して、より良質なネット通販事業の仕組みが提供されることは朗報です。

商品・サービスの提供者が、最短で最終顧客に当該商材を提供できれば、一定の収益確保が可能になるからです。

もちろん、最終顧客はより安い価格で買えることになります。双方にメリットが生まれます。

ベンチャー・中小企業にとって、ネット通販を自社商材の販売のために使えることは、大きな意義がありますので、より良質なネット通販事業の仕組み提供を大いに期待しています。

将来、ネット通販事業を自社で行なえるようになれば、並行して自社のネット通販事業の仕組みを持って販路拡大することも可能になります。

楽天やアマゾンなどの動きを引き続き注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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