- 辻 良史
- 筑波大学発ベンチャー(株)サイバー・ヨガ研究所 代表取締役
- 東京都
- 博士(体育科学)
「火の呼吸」で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です。
自律神経の測定は、安静状態で測るケースが大半だと思いますが、私のスタジオでは、安静状態の値は参考程度にしかみません。
安静状態での測定以外に、様々な刺激・負荷を与え、それに対して、交感神経・副交感神経がうまく機能しているかどうかをみます。
自律神経が、うまく機能しているとはどういうことか?といいますと、
状況に応じて、緊張モードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がうまく切り替えられているかどうかということです。
安静状態でただ測定した場合、自律神経の反応の良さ、本当の意味できちんと機能をしているのかどうかがなかなか分かりません。
刺激を与えても反応が弱いということは、「リラックス」という刺激を与えてもなかなかリラックスできなかったり、
やる気を高めようとしてもなかなか高まらない現象が起きてきます。
身に覚えのある方はとても多いと思います。
なぜなら現代人の多くがこの自律神経の切替機能がうまく機能していない傾向にあるからです。
睡眠障害などもこういった自律神経の不具合により起こるケースが多いと考えられます(※SAS:睡眠時無呼吸症候群は除く)。
気合を入れてもできないのが「睡眠」と「リラックス」です。
両方とも副交感神経が関わっています。
こういった場合、逆説的ですが、一旦、交感神経の働きを高めてからリラックスする方法が効果的です。
緊張して身体が固まっている時に、一旦、力を入れて緩めると、筋肉が緩むという感覚が脳に伝わり、リラックスした状態を脳が思い出してくれます。
呼吸法なら、火の呼吸みたいに一旦、交感神経を活性化させた後に、5秒で吸って10秒で吐く呼吸法をすると徐々に眠くなってきます。
これは、交感神経が一過性に高まると身体がバランスを保つために副交感神経の働きを反射的に高めようとするからです。
その状態で、さらに副交感神経の働きが高まるヨガのゆったりした呼吸法をすると相乗効果で眠くなるという原理です。
筋力トレーニングや運動後に眠くなるのと同じ現象です。
眠りたい時に行う場合は、火の呼吸1分、ゆったり呼吸3-5分を行ってみてください。
本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
東京都 港区 田町【無敗脳ヨガ道場】辻でした。
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