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日経記事;『パナソニックのロボット開発会社、三井物産が出資』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月3日付の日経新聞に、『パナソニックのロボット開発会社、三井物産が出資』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 パナソニックはロボット関連事業で三井物産と提携する。体に装着して重い物を持ち上げる作業を支援する「パワーアシストスーツ」の開発子会社に、三井物産が19.6%出資する。

三井物産は販売面で支援し、工場や建設、介護、農業、災害救助の分野に売り込む。5年間で累計20億円の売上高を目指す。

パナソニック子会社のアクティブリンク(京都府精華町)が3月末までに三井物産を引受先とする第三者割当増資を実施する。増資後のアクティブリンクの資本金は2億2400万円。パナソニックは約80%を引き続き出資する。

パワーアシストスーツは、人が着るとわずかな力で50キログラム以上の荷物を持ち上げられる。工場や建設現場のほか、重い防護服を着て作業しなければならない原子力発電所などでの需要が見込めるという。

アクティブリンクはパナソニックのモーター関連事業の従業員が社員向けの起業ファンドを活用し、2003年に設立した。クボタが今秋に発売する農作業支援スーツを開発したほか、原発用では経産省が支援する開発プロジェクトに参加している。現在の年間売上高は、開発受託料が中心で約1億円。

パワーアシストスーツは今後、多くの分野で実用化が期待されているため、ロボット関連の育成を新規事業の一つとして取り組む三井物産の協力を受け、開発受託案件を増やす。

パナソニックはテレビなど家電事業が厳しさを増すなかで、ロボット関連など法人向け事業を拡大して収益基盤を広げる考え。』


最近、ロボットに関する記事やニュース報道が増えています。2月28日付の日経新聞に、『人型ロボ、宇宙へ打ち上げ秒読み 天空でも共生の時代へ』のタイトルで記事が掲載されました。

これは、東大先端科学技術研究センターやトヨタ自動車、電通などが共同で研究を進め、今夏に打ち上げを予定している人型ロボットの開発がほぼ完了しつつあることについて書いています。

この人型ロボットの名前は、「KIROBO(キロボ)」。

KIROBOは、この夏、宇宙へと打ち上げられ、年末から宇宙に滞在する予定の若田光一宇宙飛行士と、冬に宇宙で「対話」する予定とのこと。

人型ロボットは、今後、一般家庭に入って、人と会話したり、掃除や洗濯などの家事作業を支援する役割が期待されています。

人型ロボットの基本機能や性能を実現する技術や部品は、すでにカーナビやスマホやタブレット端末機器などに搭載され、実用化しています。

音声認識、自然言語処理、発話用の音声合成などのソフトウエア、情報通信機能、顔認識カメラと記録用カメラなどに使用されるセンサーデバイス、各種モーター、強度を満たしながらの軽量化可能な素材などの要素技術は、国内企業が持っています。

ロボット開発・商品化で重要なことは、使用目的と効果の明確化です。

原発事故がありました、福島第1原発ではさまざまなロボットが活動しています。事故当初、現場には、米国製のロボットが使用されました。

事故が起こった時点では、国内製のロボットの中には、原発内で働けるものはありませんでした。
国内企業は、原発事故を想定したロボットのニーズがなかったので、開発・商品化していなかったことによります。

過去、国内企業は、電力会社に原発事故用とのロボット開発を提案しましたが、電力会社はそのような原発事故は想定できないとして協力しませんでした。

使用者側の協力や要求仕様の明確化などがなければ、当該目的用ロボットは実用化できません。千葉工業大未来ロボット技術研究センターが開発した災害対応ロボット「クインス」が、事故3カ月後に使用されたのが、国内ロボットの初使用になります。

その後、現場の要求仕様を満たした国内ロボットが、東芝などで開発され使用されています。

国内ロボットメーカーは、世界の産業用ロボット生産の7割を占めており、日本はロボット大国です。国内メーカーは、ロボットの上記した要素技術を持っています。

ロボット開発・商品化は、上記しましたように使用目的と効果の明確化がカギになります。

例えば、ロボット技術ベンチャー、サイバーダイン(茨城県つくば市)が各種用途に合わせて開発しています、ロボットスーツがあります。

今まで介護作業の負荷を軽減するロボットスーツを開発してきました。現在、サイバーダインは、災害対策用ロボットスーツを開発中であり、検査道具が詰った10数キロのジュラルミン製大型スーツケースを片手にスムーズに歩くことが可能になっています。

ロボットは、今後、工場の自動化ニーズ、介護や作業・事故現場でのアシストニーズ、癒しやエンターテイメントなどの個人向けのニーズなどが増加しますので、国内メーカーにとっては大きな事業機会が生まれます。

顧客の細かな要求仕様を満たしながら、商品開発・改良を行なっていくのは、国内メーカーの得意技の一つです。

ロボットは、国内メーカーの特性にあった商品の一つです。

例えば、最近、川田工業ロボティクス事業部(埼玉県芳賀町芳賀台)が開発・商品化した人型産業用ロボットを使った自動組み立てラインが話題になっています。

この人型産業用ロボットは、人手で行う作業手順や方法を自動化して、省スペースで、簡便に設置できる柔軟性を生かし、多品種変量生産にも対応できるのが特徴です。

経済産業省などが主催する「第5回ロボット大賞」で次世代産業特別賞を受賞しました。

今までの産業用ロボットは、少品種多量生産に適したものが多数を占めていました。今後、市場の変化に合わせて川田工業のロボットのような多品種変量生産にも対応できるものも活発に商品化されていくとみます。


このような市場・事業環境下で、パナソニックが体に装着して重い物を持ち上げる作業を支援する「パワーアシストスーツ」のロボット開発・商品化に注力することに注目しています。

パナソニックは、不振のテレビ事業に代わる新しい事業の柱を業務用との市場開拓を目指しています。

パナソニックの産業用ロボットは、サイバーダインと競合する分野になります。三井物産の販路開拓支援を受けながら、「パワーアシストスーツ」の需要開拓を行ないます。

「パワーアシストスーツ」の需要も拡大しますので、サイバーダインやパナソニックなどの国内メーカーが切磋琢磨して技術力を向上させて、世界市場で勝ち組みになっていくことを大いに期待しています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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