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日経記事;『3Dプリンター貸し出し、起業支援へ試作施設 ノマドやサムライ、低料金で』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月1日付の日経新聞に、『3Dプリンター貸し出し、起業支援へ試作施設 ノマドやサムライ、低料金で 有望なら出資も』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ベンチャー企業支援サービスを手がけるノマド(東京・港)、サムライインキュベート(東京・品川)が3月、相次いで3次元(3D)プリンターなどを低料金で貸し出すサービスを始める。

製造業でも若者やシニア層などの起業熱が高まっていることに対応、低コストで製品を試作できる場を提供する。有望な起業家には出資し、ものづくりベンチャーの創出につなげる。

サムライのMONOでは3Dプリンターなどの工作機械を試作に活用できる(東京都江東区)。

起業家向けにオフィスの一角を貸し出す事業を展開するノマドは3月下旬、渋谷駅近くに「しぶや図工室」を開設する。3Dプリンターや直感的に操作できるCAD(コンピューターによる設計)システムを導入。

入居者が製品設計に使えるようにする。オフィスの月額利用料金は1人あたり2万~5万円程度。

3Dプリンターは低価格化で普及が進んでいるが、「欠陥のない加工データをつくるのが難しい」。ノマドはデータづくりを学ぶ講習会も開いて起業家を支援する。

有望なベンチャーに出資する原資として1億円を準備しており、1社500万円ずつ最大20社に出資する計画だ。

ベンチャーキャピタルのサムライインキュベートなどは3月1日、「MONO」を東京・お台場に開設する。3Dプリンターのほか切削加工機やレーザー加工機などを備える。月額利用料金は1人あたり2万~3万円。

東京都などと組んで町工場との連携を促す活動も実施する計画で、第1弾として大田区の町工場とのイベントを3月中旬に開催する。サムライは「ベンチャーのアイデアと町工場の技術力を生かして製品化を目指す」としている。

こうした施設が相次ぐのは、IT(情報技術)の活用で製造業の起業コストが下がっていることが背景にある。金型を使って試作品をつくれば最低でも数十万円かかるが、3Dプリンターを使えば樹脂の材料代だけで済む。

量産を町工場や海外のEMS(電子機器の受託製造サービス)に委託すれば、量産台数が数百~1千台でも採算が合うようになった。

実際、デザイン性の高いデスクライトを開発するビーサイズ(神奈川県小田原市)は町工場への発注規模が1回1千台規模だが、インターネットによる直販などを活用し利益の出る事業モデルを実現した。スマートフォンを通じて複数の家電を操作するリモコン端末などでも、ものづくりベンチャーが誕生している。

★3Dプリンターとは、

3次元データをもとに立体的な構造物を樹脂で製造する装置。3Dプリンターを使えば金型が不要になり、試作品などを低コスト・短時間で成形できる。小さな部品なら1日で成形でき、製品開発を大幅に速めると期待されている。

精度によって価格が100万円程度から数千万円まで幅広い。自動車や家電分野などで試作部品の製造に使われるほか、歯の治療用模型など医療分野で使われることも増えている。代表的なメーカーは米3Dシステムズとストラタシス。』


最近の中小企業の動きの一つとして、分業体制がより進化しており、得意分野に特化して徹底的な差別化・差異化を可能にする企業が増えています。

商品企画、開発、製造、広告・宣伝・販売など、企業の機能を分業して、「Win/Win」関係が成り立つ企業同士で連携;アライアンスを組んで事業展開する中小企業が増えています。

従来ですと、商品企画を持っている東京都内の中小企業は、都内の中小企業に開発や製造を委託するケースが大半を占めていました。これは、至近距離にある中小企業に委託する方が会議を持ったりするのに便利だからです。

特に、東京都大田区や江東区、あるいは、大阪市などの大都市圏には、数多くの中小企業が集まっており、製造に関してお互いに分業しあえる産業集積が可能になっていることで、至近距離にある中小企業に委託するケースが大半でした。

一方、国内市場の成熟化・縮小化の動きの中で、多くの中小企業は、得意分野を徹底的に強くして、差別化・差異化を行わないと勝ち残ることは、難しくなってきました。

昨年末までの異常な円高がさらに追い打ちをかけた結果、多くの中小企業が倒産や廃業を余儀なくされました。

現在生き残っている中小企業の中には、さまざまな工夫をして、強みを最大化することをやってきました。

その工夫の一つが、上記しました商品企画、開発、製造、広告・宣伝・販売などの分業化です。各企業とも、自社の強みをアピールするために、Webサイトを最大限有効に活用しています。

その結果、大都市圏内の中小企業同士でなくても、連携;アライアンスを組む相手を容易に探せるようになりました。

例えば、東京都内の中小企業で商品企画されたものの、開発と試作を静岡県にある中小企業が委託されるケースがあります。

インターネットやITツールを使えば、距離を超えて企業同士が容易に会話して、発注、受注、製造、納品、販売などの事業活動を行なえます。

従来ですと、まだ取引をしていない企業に製造委託する場合、最初は会って「face-to-face」会議を持って、信頼できると確信できる企業に委託するのが通例でした。

このやり方は、大きく変化しています。全ての行為がネットとITツールで行なわれ、物理的に会う「face-to-face」会議の必要性は大きく低下しました。

今まで取引がない企業には、当該企業のWebサイトにあります「問い合わせコーナー」か、電子メールにより、依頼目的や依頼内容などを連絡することで、会話が始まります。

条件が折り合えば、具体的な取引が始まります。

会話は、電子メール、チャット、Skype、電話などで行なわれます。特にコストがかからず、複数の人が参加できるSkypeが多用されています。

通常、企業が委託先を探す場合、当該分野で高度な実力があり、価格が折り合える相手先に頼むのは、合理的なことです。相手先は至近距離にある中小企業に限定する必要はありません。

ネットやITツールは、日本中の企業からベストマッチングする相手先を選べる利便性を提供しています。

さらに、本日の記事にありますように、3Dプリンターは試作開発のやり方に革命をもたらしつつあります。

3Dプリンターは、試作品製作のコストの大幅減と、製作時間の大幅短縮に大きく貢献しています。

3次元データさえ作れれば、3Dプリンターを持っている企業に試作品製作を委託できます。3次元データ自体は、電子情報として委託先に送れます。

自社内に3Dプリンターを持っていれば、記事にありますように樹脂の材料費のみで試作開発ができます。

3Dプリンターを使えば、金型を作る必要がないことが最大のメリットです。3DプリンターもITツールの一つです。

但し、精度のよい試作品を作るには、3次元データを完璧に作る必要があり、この部分はノウハウ蓄積することが大事になります。

記事によると、ベンチャー支援企業のノマドは、3次元データづくりを学ぶ講習会も開いて起業家を支援するとのこと。3次元データ製作は、このような機会を利用してノウハウ蓄積することもポイントになります。

ベンチャー・中小企業がものづくりを行なう環境は、ネットやITツールにより、以前に比べてハードルが低くなっています。強みを持っていない企業は、勝ち残れません。

その事業環境下で、中小企業などが勝ち残っていくためには、お互いの専門分野の強みを最大化しつつ、ネットやITツールを有効に活用して、コストダウンを図りながら迅速に動くことが重要になります。

競争は激しいですが、切磋琢磨して実力を向上させていけば、勝ち組みになれる可能性が高くなります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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