日経記事;『イオン、100店にガス熱電併給 食品売り場の電力3割自給』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『イオン、100店にガス熱電併給 食品売り場の電力3割自給』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁です。

2月28日付の日経新聞に、『イオン、100店にガス熱電併給 食品売り場の電力3割自給』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『 イオンは2020年度までに全国の大型スーパー100店にガスコージェネレーション(熱電併給)設備を導入する。主力の総合スーパーの約3分の1にあたる規模で、投資額は100億円を上回るとみられる。

店で最も電気が必要な食品売り場で電力の約3割を自給。災害などによる停電時も冷蔵・冷凍ケースを動かせるようにし事業継続を可能にする。電力会社の値上げ申請が相次ぐなか、電力のコスト削減と安定確保も目指す。

大地震の発生確率が高いとされる首都圏や東海地区などで13年度中に約340ある総合スーパーを中心に設置店を選定。14年度から店舗新設や既存店改装により平均発電能力が400キロワット程度のガスコージェネ設備を導入する。1カ所当たりの平均導入コストは1億~2億円とみられる。

これらの100店では食品売り場で使う電力の約3割を自給可能。平常時もコージェネ設備を併用して電力会社からの購入量を下げる。イオンは電気料金が現在の水準のままでも、初期投資分を除く店全体のエネルギーコストはガス料金も含め初年度から従来より安くなると試算する。電力会社とは夏場や冬場などのピーク使用量に基づき店ごとの契約料金が決まる。

今夏開業予定の大阪市内の大型店は発電能力1600キロワットのガスコージェネ設備を導入する。同店ではピーク時の電力会社からの電力購入を3分の2程度に抑える。

東日本大震災では停電に加え、物流網の分断で商品補充ができなくなる店もあった。最低限の照明や冷蔵・冷凍ケースが使えれば、低温保存が必要な牛乳や卵なども店内の在庫分を提供できる。

グループ全体で太陽光発電の設置も加速する。現在はスーパーなど約160店に設けており、発電能力は計約1万3千キロワット。今後はコンビニエンスストアなどでも拡大し20年度までに一般家庭4万5千世帯分にあたる同20万キロワットにする方針。

再生可能エネルギーの全量買い取り制度を活用して1キロワット時42円で売電し、収入をコージェネ設備への投資などにあてる。

イオンの小松幸代グループ環境最高責任者はコージェネ設備の導入を「事業継続や省エネ、電力の安定確保を狙った取り組み」と説明する。』


イオンの動きは、最近の円安進行も反映した石油や天然ガスの価格上昇及び、当面の原発使用再開の不明確さなどによる各電力会社の電気代値上げの動きをみれば、合理的なことです。

今後、イオンのような大手流通業者だけでなく、大手製造業者などでも工場稼働に必要な電力の自給の動きが広がるとみます。

電力の自社自給体制を作るのは、上記イオンと同じ理由によります。各社は、電力供給の不安定さと、高額な電気代に対抗する施策を検討し、実行しようとしています。

最近、コンテナ型データセンターも含めて多くのクラウドサービス事業者が国内各地にデータセンターを建設し、稼働しつつあります。

中小企業だけでなく、地方自治体や中堅・大手企業もデータセンター活用を進めており、高いニーズが存在しています。

また、ネット通販事業の活性化にともなって、多くの大型物流倉庫拠点が作られつつあります。ネット通販専業事業者は、扱い商品の差別化・差異化を可能にするため、生鮮食料品の扱い量を増やしつつあります。

物流倉庫で、生鮮食料品を保管するには、冷凍冷蔵機能付の倉庫が必要になります。

昨日、経済産業省は、2月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出しました。総括判断を「一部に弱さが残るものの、下げ止まっている」とし、前月の「一部に下げ止まりの兆しもみられる」から引き上げました。

上方修正は2カ月連続。自動車を中心に生産が拡大し、個人消費と企業マインドが改善したためとしています。

円安効果で輸出競争力が競争力されますので、一般的には輸出事業が伸びます。輸出が伸びると、国内企業・市場が活性化して、事業拡大・市場拡大につながります。

上記しましたように、2013年度は、輸出事業の伸びによる国内経済の活性化にともなって、企業の電力消費量は増えます。

データセンターや物流倉庫拠点の増加も電力消費量の拡大につながります。今年は、昨年に比べて電力消費量の増加が進むとみています。経済活動が活性化すると、電力消費量が増えるのは自然なことです。

加えて、石油や天然ガスの輸入価格も上昇しますので、引き続き電力会社はこれらの化石燃料を主体に発電する限り、電気代の値上げ圧力が継続します。

当然、各企業は自己防衛して電気代の節約を行ないます。

一つの方法が、本日の記事にあります自家発電です。太陽光発電も積極的に行なって売電収入も確保するやりかた

これは、電気代の上昇圧力から自己防衛する上では有効なやり方の一つです。しかし、発電装置に使う化石燃料台が大幅に上昇すると、コスト高になるリスクを伴います。


ここに新規事業の機会があります。

発電事業からみますと、石炭火力です。最近、東電が石炭火力発電装置の入札計画を発表しました。石炭は、石油や天然ガスに比べて1/3程度の輸入価格で購入できます。

IHI、三菱重工、日立製作所などが大型超々臨界圧石炭火力発電装置を開発・実用化しています。
超々臨界圧石炭火力発電装置は、石油や天然ガス並みのCO2排出量におさえられる技術とされます。

この最新技術を使って、国内で石炭火力発電を増やすことで、発電コストの低減化を可能にします。さらに、国内重電メーカーは、超々臨界圧石炭火力発電装置の海外市場開拓を強化しており、国内使用でつちかったノウハウが海外事業でも役に立ちます。

石炭火力の活用は、発電コストの削減と輸出事業拡大に貢献します。


一方、国内企業は、過去のオイルショックなどの危機を、省エネ・省電力で乗り切ってきました。国内企業の省エネ・省電力技術は大きな強みになっています。

例えば、空調機器メーカーや家電メーカーなどは、毎年省電力製品を出してきており、国内メーカーの省電力・省エネ技術は世界市場で非常に高い技術水準を持っています。

今後とも、更なる省エネ・省電力製品の実現を期待します。

省エネ・省電力には、多くのベンチャー・中小企業にとっても新規事業立ち上げの機会を提供します。

ますます、省エネ・省電力を実現する技術・商品・サービスに対する需要が高まっていることによります。

これは、国内だけでなく海外市場でも同じことです。日本でつちかった技術・商品・サービスを海外市場に展開すれば、大きな需要を確保できます。

昨年行なわれました「eco japan cup2012」の表彰企業の中に、以前本ブログ・コラムで紹介しました、E・T・E株式会社の「Mi (ミ)ラクルコイル」が≪環境ビジネスウィメン賞≫ を受賞しています。
URL; http://ete-eco.com/index.html


このようなベンチャー企業が数多く出て、省電力を武器に新規事業立ち上げを行なっていくことは、国内経済の活性化にもつながります。

高コストのエネルギー問題を商機につなげていくことは、日本の環境対応事業をさらに活性化しますので、今後の展開を注目しつつ期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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