最近の時代を感じさせることが2つありました。
1つめは学生の頃に通っていたキャンパスのことです。
私の頃は尚美学園短期大学といい、一般的な音楽大学と同じように演奏技術など音楽を学ぶための学科のほかに、音楽業界で活動するためのマネージメントを学ぶ学科や録画録音の専門技術を学ぶ学科などがあり特異な学校でした。
卒業後、やがて4年制の尚美学園大学に発展し、学生増により同じ川越市内に新しいキャンパスを建てて2つのキャンパスで授業をおこなっていました。
私が学生の頃に通っていた、というよりも一日中入り浸っていた校舎がこの3月で閉鎖され新しいキャンパスに一本化されることになりました。
ここまでが懐かしい時代のお話し。ここからは現代的だなあと思ったできごと。
私の師匠の小川先生がこの引越の写真をフェイスブックにアップしたところ、多くの卒業生がコメントしたり「いいね」を押したりを非常ににぎわいました。
打楽器科の卒業生だけでなく管楽器の卒業生もコメントし、他楽器の先生までもが書き込みしてありました。
写真は引越のため専門業者がクレーンを使ってグランドピアノを運び出している写真と、丁寧に梱包された大量の打楽器の写真でした。
私がこの校舎に初めて足を踏み入れたのは高校3年の時に来た学校見学会の時でした。
レンガ造りのモダンな建物、練習室から聴こえてくる管楽器が練習している音。
ここに進学したいという気持ちをより強くしたのを憶えています。
入学してからは本当によく入り浸っていました。
実技系の大学の宿命で、とにかく練習練習の日々。
「講義の合間に練習」というよりも「練習の合間に講義」という生活でした。
今、ここで学んでいる学生、そして将来ここで学ぶであろう多くの人。
その人達が学びやすく能力を伸ばせる環境、夢をつかむための場所であることが一番大切だと思います。
とはいっても、やっぱりさみしいです。
このコラムの執筆専門家
- 成澤 利幸
- (長野県 / 音楽家、打楽器奏者)
- 成澤打楽器音楽教室
音楽はみんなのもの
楽器の演奏は専門家からのちょっとしたアドバイスによりスムーズに上達したり音楽の奥深さに触れることがあります。ドラムやマリンバ、いろいろな打楽器のレッスンを通して皆さんのお力になれればと思います。
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