日経記事;『企業収益 復活の足音(上)円安の熱気、地力鍛える』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『企業収益 復活の足音(上)円安の熱気、地力鍛える』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁です。

2月26日付の日経新聞に、『企業収益 復活の足音(上)円安の熱気、地力鍛える』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『円高修正で企業収益の先行きに明るさが見えてきた。中国の景気減速などで2013年3月期の経常利益は3%増にとどまるが、為替効果で14年3月期には大幅な増益期待が生まれている。追い風をどう生かすか。

来期6割増益説

日本企業の利益成長は6割近くへ――。今月、モルガン・スタンレーMUFG証券の「超強気」リポートが市場で話題を呼んだ。一般的な来期予想は3~4割増益だが、円安傾向が定着した場合の効果は予想以上との見立て。デフレ脱却が実現に向かえば、さらに上振れもあるとみる。

為替効果は堅く見積もっても巨額だ。いまの為替水準が続けば、製造業主要30社の営業利益は来期、各社が公表している為替による利益変動額を足し合わせるだけで2兆円増える。乗り遅れまいと市場では海外投資家から大型銘柄をまとめて買う注文が入っている。

全面高にみえる急騰相場。しかし、目をこらすと投資マネーによる静かな選別も始まっている。

今期5年ぶりに黒字転換するマツダ。11月半ばから株価は2.6倍になり、上昇率は日経平均採用銘柄でトップになった。輸出比率の高さが材料だが、プロの投資家はその奥をみている。

マツダは円高に苦しむ間、独自の低燃費技術を搭載した車を低コストで生産する体制を整え、復活の下地を作っていた。エンジン構造の統一などで1台あたり利益は15万円以上増えた。

今期3割の新型車比率は3年後、8割になる。山内孝社長は「将来の増益度合いを想像してもらえると思う」と胸を張る。

今回の決算では通期の業績予想を見直した企業のうち、下方修正が半数を超え、株価が下げる企業も多かった。しかし、コマツは発表の翌日、逆に株価が上昇した。

市場が「業績はこれで底入れ」と判断したのは、コマツが中国メーカーの追い上げなどに対し、着々と手を打っているからだ。品質やコストが製造業の決定打でなくなったいま、掲げるスローガンは「ダントツ・ソリューション」(野路国夫社長)。顧客自身も気付かないようなニーズをプロの目で掘り起こし、市場を切り開く戦略だ。

昨年から英豪リオ・ティントに納入を本格化した無人ダンプは鉱山の要員対策を不用にし、事故も減らす。「無人化を制する者が建機市場を制する」と、新製品の開発担当者を約440人から4年後に1000人に増やす。「為替効果」以上の成長を見込める企業に市場は高い評価を与える。

1ドル=95円を前提にすれば、経営の目に映る景色は一変。カジをどう切るかも問われる。

値下げより開発

「日本国内でもモノ作りが可能だと実証したい」。14日、150億円を投じて京都府にスマートフォン(スマホ)向け半導体基板の新工場を造ると発表した京セラの久芳徹夫社長は語った。

背景にはスマホ技術の変化が速いことがある。先端製品をスピーディーに投入していくには、生産と研究部門との近さが決め手になる。中国などへの技術流出という古くて新しい課題への対応もしやすい。

円安は海外企業との価格競争を有利にする効果も期待できる。しかし、コニカミノルタホールディングスは円安で生まれる余力を「値下げ原資などより研究開発に使う」(安藤吉昭取締役)。短期的なシェア拡大より、中長期で稼げる製品の競争力を重視する。

「アベノミクス」の効果は日本企業を世界の競争相手と共通の土俵に立たせる。この土台からどこまでジャンプできるか。条件整備はなお途上だが、バトンは企業にも渡されようとしている。』


多くの国内製造業者は、昨年末まで円高に苦しめられてきました。国内市場は、横ばいか縮小傾向にあるため、国内企業は売上拡大を新興国や欧米市場での事業展開で実現する必要がありました。

しかし、異常な円高環境下で輸出からの収益確保は、ほとんどの中小企業にとって困難なことでした。

中小企業の場合、ニッチ市場で徹底的な差別化・差異化を可能にする技術や商品を持っていれば、競合他社は存在しませんので、販売価格の設定も自社の判断で決められます。

海外市場に輸出する時は、為替レートの動きに合わせて輸出価格を調整できますので、円高になっても、一定の収益を確保できます。

超精密な加工技術力を生かして、医療用となどの領域でオンリーワンの商品を持っているある製造事業者は、欧米の医者や病院に手術器具をほぼ独占的に供給しています。

無競争ですので、為替レートに連動した価格設定を行なえますので、円ベースの手取り額は減りません。

基本的には、どの製造事業者もニッチ市場で徹底的な差別化・差異化を可能にする技術・商品・サービスを提供することで、「オラが事業の村」を作ることが理想です。

しかし、現実的には、一握りの中小企業しか上記のことを実現できていません。その理由は、多くの場合当該企業が自社の強みを理解していない、あるいは、気づいていないことによります。

中小企業が10年以上事業継続出来ているとき、必ずどこかにその企業は強みを持っています。強みをもっていなければ、10年以上の間事業継続が出来ないからです。

そこで、私が中小企業から新規事業立ち上げや販売拡大の支援要請を受けたときに、真っ先に行なうことは、その企業の強みの確認や洗い出しです。

その強みが明確になれば、その強みを最大化する方法や、最大限有効に活用できる顧客・市場を探すことで、新規事業立ち上げや販売拡大を実現できます。

今年は、少なくとも昨年末までの異常な円高の状況を回避できる可能性が高くなっています。

国内製造事業者は、数年間円高に苦しめられてきました。この円高状況下で生き残ってきた中小企業は、円高対応力を持っています。

トヨタ自動車は、1ドル/79円の為替レートでも利益確保する仕組みを持っているとのこと。
さすがにどの製造事業者もトヨタと同じ円高対応力を持つことは難しいですが、かなりの円高対応力を持っていることは、確実です。

円高対応力を持っていないと、10年以上生き残れないからです。

中小企業は、円安になっても、安易に値下げすることを避ける必要があります。一旦、値下げすると、円高になったときに、価格を上げることが難しいことによります。

上記のように、ニッチ市場で独占的な事業を行っている中小企業は、値上げ/値下げ行為を自社判断で自由にできます。

しかし、多くの中小企業は、独占的な地位を持っていることは少ないので、必ず競合他社が存在します。

競合他社と価格競争を行なうことは、可能な限り避けることが肝要です。このためには、記事にありますように、自社の強みを最大化して市場でオンリーワンの商品・サービスを持つ必要があります。

マツダは円高に苦しむ間、独自の低燃費技術を搭載した車を低コストで生産する体制を整えました。コマツは、無人ダンプを実用化して、鉱山現場での要員対策を不用にし、事故も減らせるようにしました。

マツダは、経営地力を強化して、開発力向上とコスト対応力の両者を同時実現しています。

コマツは、他社が今までやっていない鉱山用無人ダンプを商品化して、他社との競争で圧倒的な差をつけようとしています。また、無人ダンプは新規市場開拓も可能にします。

中小企業は、マツダやコマツのように、円安で経営体力に余裕がでるときに、他社との競合に打ち勝つ、あるいは、新規事業立ち上げなどを積極的に行なう攻めの姿勢が重要です。

海外勢は、円安で輸入価格が上昇しますので、国内企業は国内市場で有利に競争できます。

中小企業経営者は、円安状況を最大限有効に活用して、新規事業立ち上げや販売拡大などを積極的に行なうことで、勝ち組みになれます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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