第85回アカデミー賞の発表が日本時間2月25日午前10時からおこなわれます。
アカデミー賞が発表される時期には日本国内での上映がまだの作品が多く、この発表を基に国内上映が決まったり、上映される劇場数が決まることも少なくありません。
今回、作品賞にノミネートされている作品で私が鑑賞した作品は「レ・ミゼラブル」「ゼロ・ダーク・サーティ」の2作品。
この2作とも大変素晴らしい映画でした。
「レ・ミゼラブル」は現在もロングラン上映中です。
私は昨年12月に見たのですが、「また見たい!」と思いながらまだ見にいくことができていません。
この作品の一番の特徴は「映画の中で歌われる歌は撮影時にその場で演技をしながら歌唱」ということです。
このようなミュージカルを基にした映画というのは事前にレコーディングスタジオ歌を収録し、それを現場で流しながら演じるという方法を通常はとります。
トム・フーパー監督がこだわったこの手法はこの作品の世界観を演出する上で非常に効果的だったと感じました。
特にその中でもファンティーヌ役のアン・ハサウェイが歌う「夢、やぶれて」が素晴らしい!
映画評論家だけではなくこの映画を見た芸能人がラジオ番組で熱く語ったり、市井の多くの人達がツイッターで熱くつぶやくことでも話題になりました。
悲しみの底に沈み声を絞りながら歌うファンティーヌの姿には涙しました。
音楽はクロード・ミシェル・シェーンベルク。このほかにもでは「ミス・サイゴン」も担当されています。
「ゼロ・ダーク・サーティ」の監督と脚本はキャスリン・ビグロー。
ビグロー監督といえば、本命と言われていたあの「アバター」を破りアカデミー賞を受賞した「ハート・ロッカー」の監督としてご存知の方もおられるでしょう。
今回はアメリカのテロとの戦いを克明に描いています。
9.11以降、首謀者のビンラディンを殺害するまで、本当は何がおこなわれていたか。
世界規模の情報収集作戦、スパイ活動、現地での様子などを綿密な取材を積み重ねたことによってリアリティな作品になっています。
私はこの映画を見ながら「これはドキュメント?」と思うほどのサスペンスに仕上がっています。
この2作品ならどちらがアカデミー賞を受賞しても納得です。
この2作品以外にノミネートされた作品も見たいと思っています。早く公開されないかな。
個人的には3月8日の日本アカデミー賞のほうが楽しみなのですが。
それよりも楽しみなのはブルーリボン賞なのですが。
ブルーリボン賞は今年はすでに発表(作品賞は「かぞくのくに」)されていますが、毎年受賞一覧を見ると納得する作品や俳優ばかりです。
このコラムの執筆専門家
- 成澤 利幸
- (長野県 / 音楽家、打楽器奏者)
- 成澤打楽器音楽教室
音楽はみんなのもの
楽器の演奏は専門家からのちょっとしたアドバイスによりスムーズに上達したり音楽の奥深さに触れることがあります。ドラムやマリンバ、いろいろな打楽器のレッスンを通して皆さんのお力になれればと思います。
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