経理業務の効率化 - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

榎並 慶浩
リーンアカウンティングジャパン 代表
東京都
税理士
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経理業務の効率化

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会計全般

リーンアカウンティングジャパンでは、経理基盤の強化を打ち出しています。

これは、何も日々細かく経理を頑張りましょうということではありません。

むしろ、取引の集計としての経理業務はなるべく効率化して、

出来上がった数字を経営に活かしましょうというのが目指すべきところです。

 

過去の取引の集計を行う、いわゆる「経理」というのはコストセンターです。

したがって、経理業務は「品質を落とさずに時間を短縮する」ということが要求されます。

人を増やせば時間は短縮しますが、それでは意味がありません。

業務の効率を上げることで対処するのです。

 

では、何をすべきか?

細かいことを上げればキリがないので、まず手を付けるべきところを挙げるとすれば、

・資金が動く頻度を下げる

・細かい管理をやめる

・パソコンを活用する

といったところでしょう。

 

「資金が動く頻度」とは、会社における入出金の頻度です。

経理業務の効率化という観点からすれば、毎日入出金があると、

なかなか時間の短縮につながりません。

お金が動くと、経理処理を行わざるをえなくなるからです。

例えば、経費を小口現金で日々精算したりすると、

それだけで毎日の処理が必要になってきます。


これを月1回の振込にするだけで、大幅な時間短縮につながります。

仕訳(取引の記録をすること)の数が減るということもありますが、

小口現金があると毎日現金を数えなくてはいけませんから、

その管理に人員を割かなくてよくなるというメリットもあります。


業者への振込についても、請求書が来た都度払うということではなく、

月末締め・翌月末払いといった会社のルールを設定し、ルール通りに運用することで、

集中的な処理ができるようになります(資金繰りが把握しやすくなるという側面もあります)。

 

「細かい管理」をやめるというのは経理っぽくない対応のように見えますが、

集約できるものは集約するということです。

前述の経費精算を例に取ると、日々の取引を会計帳簿に記録するのではなく、

月に一度まとめて記録するということですね。


領収書なんかも日付順に貼っておく必要もないわけです。

領収書をきれいに管理して喜ぶのは税務署くらいです。

自社内で領収書を見なければ支払内容が確認できないということであれば、

その管理自体が間違っていますので、改めるようにします。

 

「パソコンの活用」というのは、今さらながらかもしれませんが、

多くの中小企業では手書きの帳簿が存在するというのも事実です。

場合によっては、振替伝票を手書きし、同じ内容を会計事務所が会計ソフトに仕訳する

という無駄が発生してることもあります。

手書きをすると手間がかかるということもありますが、後の分析が困難になるという

大きなデメリットがあります。

例えば、営業部員が経理に支払いの依頼をしたとして、手書きの申請書など使用していれば、

データとしての履歴は会計ソフトからしか抽出できなくなります。


しかし、会計ソフトというのは多くの情報を織り込むことができませんし、

そもそも会計ソフトへの入力作業はエクセルなどに入力するのに比べると時間もかかるし、

経理しか扱えないという問題も生じます。

それよりは、誰もが使いやすいツールを使用し、そこから集計されたデータのみを

会計ソフトへ入れていくというほうがよっぽど効率的ですし、有用なものとなります。

 

是非一度、自社の経理を見直してみてください。

「経理部員がちょっと多いのでは?」

「試算表がなかなか出てこない」

「税理士の記帳代行料を減らしたい」

といったお悩みがあるのであれば、解決できるかもしれませんよ!?

 

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