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山中 伸枝
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閲覧数順 2016年12月04日更新

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債券バブルがはじける場合に発生する損失はどのような要因で起きるのか

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前回は、日本政府の国債及び借入金ならびに政府保証債務について紹介いたしました。
日本の債務残高はIMFのドラギ総裁からも「日本の債務リスク」と言われるほど、リスキーな状況です。

その様な中、本日質問サイトで相談者から、「債券のバブルが崩壊」したらどのような不利益があるのか質問がありました。その方への回答に加えて、国債バブルについて紹介します。
現況は、世界的に国債バブルと言われるほど、一部の国の国債価格は高まっています。
その国々は、ドイツ、スイス、アメリカ、日本、イギリスです。これらの国の長期金利は、2%を切っています。長期金利は当該国の期間10年の利回りで表します。私の日々のコラムもこれらの国の金利を紹介しています。

130208主要国債利回り

では、債券バブルとは何を指すのでしょうか。
現在の債券バブルは、世界的なリスク・オフ(株式等のボラティリティーが高い商品から債券等の比較的価格の変動幅が狭い商品へのシフトと、カントリーリスクが低い国の債券を購入)することで発生しました。

従いまして、リスク・オン(期待リターンが高い資産を購入するなど)に向かうと、カントリーリスクの低い国の債券を売却して、株式などに投資する動きに為ります。

投資が株式に向かう際に、債券の価格が低下します。
債券の価格は類似的に金利の上昇で確認出来ます。金利の上昇=債券価格の低下です。
金利が上昇しますと、国債の価格は下がりますので、国債を保有している方は時価評価で付記未損を抱えます。また、償還前に売却すると損失が出る可能性があります。
各国の銀行は様々な国の国債を保有していますし、時価評価が原則ですので、損失が発生します。一般投資家は償還まで待つ方が多いので、当該債券での元本は返ってきます。

債券のバブル崩壊という段階では、債券の償還が出来ない、利子を払えない等のデフォルトが発生します。今回のユーロ危機の初期のギリシャ国債は償還金額が減少しました(定義上でデフォルトとされていません)。ギリシャ国債の場合、フランス、ドイツ等の投資家も保有していました。両国の銀行が大量に保有していたため、金融危機を生じさせないために、国民の税金を使って危機の発生を先送りしています。

債券バブル崩壊があれば、一般投資家のダメージは、信用リスクに関する物に為ります、デフォルトで、元本が棄損します。

カントリーリスクが低いと考えられていた国・地域の債券バブルが崩壊すると、急激な資金の流出が始まり、それにつれて当該国・地域の通貨が相対的に安くなります。急落と言うよりも、暴落に為ります。

今回、ユーロ圏の財政問題が発生した後で、投資資金が流失したためユーロが急激に他の通貨に対して安くなった状況が発生しました。
この為、償還時に当該通貨に対して円高になっていれば、為替差損が発生します。
例えば2009年にユーロ建て債券を購入した方は、時価評価で含み損を抱え、昨年10月に償還が来た場合には、大きな為替差損が発生しています。

現時点では、円安が進行していますので、為替差損は縮小していますが、それも何時まで続くかは判断ができません。(私は再度の円高可能性があると考えています)

以上の様に、債券バブル崩壊時発生する最大のリスクは、
金融機関の破綻とそれに伴う金融システムの混乱です。
これを避けるために、ユーロ危機やリーマンショック後に、国民の膨大な税金が投入されました。これにより「大きすぎてつぶせない」事が証明された為、今後もグローバルなビッグプレーヤーのモラルハザードは続きそうです。

バーゼル委員会と金融安定理事会(FSB)がG_SIFIs(Global Systematically Important Financial Institutions)(グローバルにシステム上重要な銀行に対する評価手法と追加的な損失吸収力の要件)として、全世界73行のサンプルの中から判定し、2011年11月に公表した金融機関は29行です。いうなれば「大きすぎて潰せない」金融機関と公認されたようなものです。
日本からは、三菱UFJフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの3行です。
今後、世界的な金融システムの破綻が取りざたされるような時期には、3メガバンクへの預金移動が宜しいかと思います。今後リストは拡大されることが予想されています。

債券を保有する個人としては
1.当該債券の発行体(国や企業)のデフォルト
2.債券価格の低下による償還前売却での損失。
3.当該債券の発行体(国や企業)のデフォルトの可能性、
4.当該通貨に対する円高による為替差損の可能性
があります。

読者の方で現在保有されている債券に関して、債券バブル崩壊あり・なしに関わらず、
デフォルト等の信用リスク、為替リスクは常に存在します。
償還の前にフォルト発生が無い場合には、償還期限まで保有すれば当該通貨での損失は出ませんが、円高による為替差損は被る可能性があります。

その他に、株式などを購入しないリスクも存在します。利益を得られないリスクです。

株式と債券のイメージ

株式と債券は相関がマイナスです。これは株価が上がる際に、債券の価格が下がるという、逆相関があり、債券の価格崩壊で当面の混乱が避けられれば株価が上昇します。このため、株式と債券という分散もお考えください。一つの資産に集中することは、リスクが高い投資行動とされています


景気の読み方

なお、コラムは、外国通貨建ての国債や社債などの現物・又は債券を対象としたインデックスファンド・通常の投資信託に関するものです。

早期償還条件付、通貨選択型等の仕組み債のリスクに対する説明ではありません事をお断りいたします。これらは別なリスクも内包しています。

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文責
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