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日経記事;『家電量販店の業績悪化 ヤマダ電,経常益56%減 4~12月,テレビ販売不振が長期化』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月8日付の日経新聞に、『家電量販店の業績悪化 ヤマダ電,経常益56%減 4~12月,テレビ販売不振が長期化』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『家電量販店大手の業績が悪化している。ヤマダ電機が7日に発表した2012年4~12月期連結決算は経常利益が432億円と前年同期比56%減少した。

地上デジタル放送への移行に伴う特需の反動でテレビの販売不振が長引いており、大手3社は同期の経常損益が軒並み悪化した。13年3月期通期予想の達成に向け各社はより大画面で高単価のテレビや白物家電の販売を強化する。

ヤマダ電の4~12月期の売上高は14%減の1兆2314億円だった。薄型テレビやブルーレイレコーダーなど映像関連を中心に販売が低迷。価格競争も激しく、既存店売上高は20%弱減った。

売り上げ減に伴って固定費率が高まり採算性が低下。売上高営業利益率は2.8%と3ポイント強悪化した。営業利益は347億円と62%減った。

ケーズホールディングスの経常利益も174億円と47%減少。「テレビの販売不振が想定以上だった」(同社)という。エディオンも同様の理由で15億円の経常赤字(前年同期は165億円の黒字)に転落。決算期が異なるビックカメラの9~11月期は買収で子会社化したコジマの寄与で売上高は52%増えたが、約9億円の経常赤字(同16億円の黒字)となった。

調査会社BCN(東京・千代田)によると、全国の家電量販店の薄型テレビの販売金額は、地デジ移行に伴う需要増の効果がなくなった11年8月以降、一貫して前年同月を大幅に下回って推移。今年1月も前年同月比約35%減と不振が続いている。

「政策効果が効いている時期に2台目、3台目の買い替え需要が出てしまっていた」(大手幹部)といい、復調にはなお2~3年かかるとの見方もある。13年3月期通期の経常利益見通しに対する12年4~12月期の進捗率はヤマダ電、ケーズHDでいずれも7割弱。ネット通販の攻勢もあり業績環境は厳しい。

ただ、販売台数が多く価格下落が激しかった32型は「販売価格が上昇に転じつつある」(ケーズHD)。より大型で高単価の商品の販売も上向いている。

消費電力の少ない冷蔵庫や暖房器具、節水型洗濯機など白物家電も伸びており「拡販で予想達成を目指す」(ヤマダ電)という。エディオンは人件費など経費節減を一段と進める方針だ。』


家電量販店の経営環境が厳しさを増しています。ヤマダ電機、ケーズHD、エディオン3社の2012年4~12月の売上は、それぞれ低下しました。

ヤマダ電機の場合、売上が前年同期比14%減の1兆2314億円で、経常損益も、前年同期比56%減の432億円になっています。

売上減少が固定費をカバーできなくて、経常損益が前年同期比56%減となりました。ケーズHDやエディオンも似たような状況です。

一義的には、売上の大きな柱の一つであるテレビの販売不振・低迷が直接要因になっています。テレビは、地上デジタル放送への移行に伴う特需の反動でテレビの販売不振が長引いていることで、回復には2~3年位かかるとされます。

中期的には、家電量販店を含む実店舗小売事業者全体にまたがる課題があります。

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、家電量販店を含む実店舗を持つ小売店市場全体の売上がここ何年か横ばいか縮小傾向にあります。

一方、楽天やアマゾンなどのインターネット通販事業者の売上は伸びています。

ライフメディアのリサーチバンクは2013年1月30日に、インターネットショッピング(ネットショッピング)に関する調査結果を発表しました。調査対象は、全国の10代から60代の男女です。

当該調査の詳細は、下記Webサイトをご覧ください。
URL; http://research.lifemedia.jp/2013/01/130130_netshopping.html

この調査結果のポイントは、以下の通りです。

・87%が1年以内にインターネットショッピングを利用

・1年以内にインターネットショッピングを利用している人の59%が、月に1回以上利用

・インターネットショッピングをする理由は、「外出しなくても買い物ができる(65%)」「価格が安い(61%)」「商品の比較がしやすい(51%)」が上位

・インターネットショッピングをするサイトを選ぶ条件は、「価格が安いこと(75%)」「信頼できること(74%)」「送料が無料・安いこと(63%)」が上位

・インターネットショッピングをする機器は、97%が「パソコン」で最も多い。スマートフォンは13%程度

・スマートフォンを所有しているが、インターネットショッピングをスマートフォンでしない人に理由を尋ねたところ、64%が「画面が見にくいから」と答えており、パソコンと比べて比較などがしにくいことが影響していると考えられる

・パソコンでもスマートフォンでもインターネットショッピングをしている人に対して、今後はどちらを使うと思うか聞いたところ、48%は「パソコンの方が利用頻度が高いと思う」と答えており、27%は「どちらも同じくらい利用する」と答えている。スマートフォンを利用すると思う人は20%程度


他の調査結果をみても、似たようなものになっているので、本調査結果は、現在の日本におけるネット通販に対する見方や使い方を表しているとみます。

87%が1年以内にネット通販を利用しており、また、それらの人たちの59%が月に1回以上ネット通販を利用しています。

年齢別でみますと、60代男性及び60代女性の約88%が1年以内にネット通販を利用しています。

そして、このネット通販の利用比率は、他の年代(50代、40代、30代、20代)でも男女ともほぼ同じです。

これは、ネット通販が年齢や性別に関係なく、いわゆる現役世代の多くの人たちの間で活用・使用されるようになっていることを示しています。

ネット通販を使う目的は、上記にありますように、「外出しなくても買い物ができる(65%)」「価格が安い(61%)」「商品の比較がしやすい(51%)」がベストスリーを占めます。

その他の理由としては、「マイペースで買い物ができる」、「時間を気にせず買い物ができる」なども上位を占めています。

ネット通販を利用する場合の機器は、パソコンが97%となっています。これは、すでにパソコンが多くの家庭に普及していることが影響しています。

調査時点では、タブレット端末機器の使用比率は、男女とも3%くらいです。今後、タブレット端末機器の普及にともなって、使用比率は増えるとみます。

タブレット端末機器の画面は、スマホより大きく見やすいことによります。

家電量販店やスーパー、コンビニなどの実店舗売上は、今後、さらにネット通販の拡大による影響を受けて縮小するとみます。

ヤマダ電機は、M&Aによる規模拡大や、取扱商品の数・種類を増やして、店舗事業の拡大を図っており、市場が縮小する中で「残存者利益」を確保しようとしています。

実店舗事業がなくなることはありませんが、市場自体の縮小から店舗事業者数の減少が進むのは確実です。ネット通販を使えば、日常生活に必要なものは、ほぼ買えるからです。

上記のネット通販を利用する理由は、どれも合理的であり、直接競合してこれを打ち破って大きな事業機会を得る実店舗の小売事業は、難しくなっています。

実店舗を持つ小売事業者が勝ち残るには、ネット通販と直接競合しないで、別のやり方で差別化・差異化を徹底的に図る必要があります。

何度か本ブログ・コラムで紹介しています、主婦の店 さいち (仙台市太白区その他/和菓子)の店舗運営・経営は、地元密着で人気があり、大手スーパーやネット通販と直接競合しないで行なっています。

ネット通販拡大のもう一つのメリットは、商品・サービスの提供者と顧客が直接コミュニケーションが取れることです。

市場・顧客の動向を知るには、直接コミュニケーションは有力な方法の一つです。

このメリットを理解する、商品・サービス提供者は、ますますネット通販を利用します。従って、この点からも既存の実店舗小売事業者は、知恵を絞って差別化・差異化を行なう必要があります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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